第十四話 決闘祭①
pvが伸びないのはなーぜなーぜ
ついに幕を開けた対抗決闘祭。王立闘技場は、各国の王侯貴族や観客で埋め尽くされていた。
第一試合。アレン・ロードライト対、レムリア騎士学院の次席、重戦士バルカス。
バルカスは身の丈を超える巨大な戦鎚を担ぎ、不敵な笑みを浮かべて入場してきた。
「おい、魔力ゼロの坊主。お前のせいで王子の測定器が壊れたらしいな。その詫びとして、お前の骨を一本残らず粉砕してやるよ!」
バルカスが戦鎚を地面に叩きつけると、闘技場の石畳が激しく揺れた。彼は「重力加圧」の魔法を自分にかけることで、一撃の重さを数トンにまで高める、文字通りの人間重機だ。
対するアレンは、相変わらず武器も持たず、ポケットに手を入れたまま気だるそうに立っていた。
「……リーゼロッテ、あいつの戦鎚、当たり判定がデカいな。まともに食らったら、このステージのポリゴンが突き抜けちゃうよ」
「アレン様、私が背後から一突きで仕留めましょうか?」
「いや、シルヴィアが『普通に戦え』ってうるさいからさ。……セフィ、例の『ビジュアルエフェクト・パッチ』を適用しろ。見た目だけは凄そうにするぞ」
『――了解。視覚効果(VFX)を最大出力で偽装。実数値への干渉は最小限に留めます』
「死ねぇっ!」
バルカスが跳躍し、巨大な戦鎚をアレンの脳天へと振り下ろした。
その瞬間、アレンは人差し指をスッと突き出した。
――ズドォォォォォン!!
闘技場全体を揺るがす大爆発が巻き起こった。アレンの指先から、目も眩むような黄金の極大魔力放射(のように見えるエフェクト)が放たれ、戦鎚と激突したのだ。
観客席からは「おおおっ!」という地鳴りのような歓声が上がる。
「な、なんだこの威力は!? 魔力ゼロではなかったのか!?」
バルカスが驚愕に目を見開く。だが、彼が感じたのは「重さ」ではなかった。
自分の戦鎚が、アレンの指に触れた瞬間、そこだけ「物理演算が停止」したような奇妙な感覚だった。
「これ、ただの『当たり判定の拒絶』なんだよね」
アレンは囁くように呟いた。
アレンが突き出した指の先では、バルカスの戦鎚のデータが、アレンの指という「破壊不能オブジェクト」に衝突し、行き場を失った慣性エネルギーが全てバルカス自身へと「反射」されていた。
「あ、が……っ!?」
バルカスは、自分が振り下ろした数トンの衝撃をそのまま自分自身で食らい、木の葉のように後方へと吹き飛ばされた。彼は闘技場の壁を突き破り、そのまま場外の噴水まで一直線に飛んでいった。
静まり返る会場。
アレンは指先をフッと吹き、何事もなかったかのように立ち尽くしている。
「……よし。見た目は派手だったし、誰も死んでない。これで『普通』の魔法戦に見えただろ」
観客席のシルヴィアは、顔を覆って座り込んだ。
「……どこが魔法戦よ。あんなの、ただのカウンターバグじゃない……。お父様が、お父様が感心した顔で拍手してるのが一番怖いわよ……!」
アレンの一撃(?)により、王立学院の「無能」の名は、一瞬にして「未知の特異点」へと書き換えられた。
だが、この勝利が、レムリア王子のエドワードに火をつけることになる。
評価をくれ夜あああ




