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編光炉  作者: Nox
33/165

嫌なクリスマスだ

211111

クリスマスの夜らしい

順番待ちの広いトイレが空いた

泣き続ける赤子を抱えた女を通した

オレンジの髪だった


僕はツインテールの彼女とギャンブルをする

ふたつのダイス 薔薇のダイス

3回勝負 勝てば自由 負ければ従者

ダイスを振る


3.3 6

2.3 5

僕の勝ち


彼女が膝に乗る

1.1 2

1.5 6

彼女の勝ち


膝に乗った女が自身の胸に僕の腕を寄せようとする

赤子の鳴き声がする

振り返った僕に彼女は言う


「あれはもう、死んでいる」

「じゃあ僕は、共感が過ぎるのだろうか」

「そうかもね」


ダイスを振る

ふたつの6の出目と落ちた薔薇の首


「薔薇の首は何点だ?」


別の少女から茶々が入る


「出目の大きい方に菓子パンしこたま食べてもらいましょうよお」


少女は笑う


ふっと意識が途切れる

赤い服を着て、サンタの格好

菓子パンは免れたらしい


ふ、と扉にものが当たる

ギイ、と軋んだ音を立てた

泣き止まない赤子にスープを与え続けていたのだろう

女の首が動いた


「誰、あなたは」


黒いモヤに包まれた赤い目がゆるりとこちらを向く


逃げなければ


近くの部屋の天井にへばりついた

差し込む薄黄色の明かりと、扉を開く音

モヤが部屋に


ここで意識は浮上した

心臓が脈打つ

これは悪夢と呼ばれるものだろうか

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