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No.13jt
250316
温泉街の滝。
老爺、少年、そして一人の女。
少年の首に切っ先を向けた老爺は言う。
本当にこれでいいのかと。
少年は答える。
そんなことある訳が無い。
女は滝が止まるのを見計らって少年を奪取する。
それはそれを止める為ではなく、ただの遊びとして。
ああ、別の女を見つけた。あれはよく見るコソ泥の女。
この街はそういったもので溢れかえっている。
少年の母親はその女と共にホテル街を飛び回り屋根を壊し、部屋に押入る。
女学生は老爺に囁き掛け、良い友人がいるという。
老爺はそれに頷き、では頭を借りようかと微笑んでいる。
この街はそういうもので溢れている。
それがどういう意味を示すのか。
この街はそういうもので溢れている。