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編光炉  作者: Nox
147/152

峠を越えて

250308

「お前の前に9年も舞姫をやっていたのは誰だと思う」

「この人こそまさに尊きお方」


月の舞姫


「ええと、九家以外にまいにエネルギーとしてドカ盛ご飯を提供してたものはおるか」

「私です旦那様」

「よし、返答が十家揃ったから開門。使い方間違ってる気もするけど」


先日の舞姫争奪戦は大変だった。

自分こそが本物であると風家のものが月の家に決闘を申し込んだのだ。

結果として彼女は月の舞姫が積み重ねてきた年月に負けた。

この地に舞姫がやって来てからの全ては月が背負っていたからである。


「んで、その後に月の母君が消えてしまったと……」

「そうなんですよ旦那様。姫はすっかり団子になってしまわれて……」


九家+1(大盛り店店長)に囲まれている布団虫の団子はこの前勝利した月の舞姫だ。

彼女の母は厳しいが仲は良かったらしい。


「そうだなあ……では本人に聞いてみよう」

「そんなこと可能なのですか?」

「ああ」


冥界より魂を呼び出すことは本来禁忌とされているが、駆動している機械、もしくは牛車であれば呼び出すことが可能である。

手足というものは生前身体を運ぶために用いてきた"機械"として定義付けされる。


「まあギリギリだけどね。九家の協力も必要だ」



九つの尊き血を持つ人間が九つの時に集まりて、青い井戸にて問い掛けよ。


「お前の腕を三本寄越せ。差も無くば命は無いと思え」


問われたものはこう答えよ。


「我が身死んだ肉の血となり、その血を持って赦しを与えん」



青い魂はなんのために殺されたのだろうか。

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