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編光炉  作者: Nox
128/152

天翔る星の子よ

240901

様々な怪異が集まる混沌とした国に、母と姉妹に罪を被せられて国を転々としてる吸血姫が帰ってきた

夕暮れの化け物、宵闇の罪人、レンガの色彩、パペットの幼子

吸血姫は土の中に眠る巨人、アスクレピオスと仲が良く、彼の作る癒しの泉を求めてやってきた

アスクレピオスに半身はなく、巨大な上身を土で作られたした身で支えている

大きさは自由に変えられるので、彼女の頼み通り竹のような大きさにまで縮んでやった

共に泉に入れば彼は言う


「おんしは何時までこうしとるのか」

「わしと泉に入るのはええが、いつまでも利用されるばかりじゃぞ」


彼女が泉に入る理由は、母の為であったから


「早く帰りぃ」


彼は彼女を抱えて泉を出、国の入口へと向かう

しかしそこには数多のネットがかけられ、彼女を出すまいと足を止めていた


「運がいいのぅ。おんし、わしがおらんかったら帰れんかったわ」


アスクレピオスはその怪力で、次々とネットを引きちぎる

進む事に強度を増すそれに、怒りを蓄えながら


「…………」


国前の路地に出ても、まだ追い続ける幼子のパペットや、レンガの色彩は土の壁に阻まれている

彼女を探しにやってきた前の国の王子が情けなく泣いていたので、それも摘んで帰路に着く


ウチハネの花畑に王子は置いておいた

暫くすれば農民が気付くだろう

彼女は今の国に返してやろう

第二王子の妻になったのだから


夕焼けはまだ背を追い続けている

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