花弁はずっと舞っている
240825
5人の娘に5人の護衛
赤、青、黄色、緑、そして黒
キラキラ輝く宝石のような娘と、護衛
赤い娘の護衛は嘘吐きで、偽札で覆われたような顔
青の娘の護衛は間違いを犯して、そのまま殺された
黄色の娘には世界がまだ美しく見えていたから、その護衛はずっと"間違っていない"
緑の娘は聡明で、致し方なく屋敷に留まる
黒い娘は本当に存在していたのだろうか?
母親は死んでいる
父親は過保護だ
雨の日に罪を晒された嘘吐きは、窓から落とされて死にかけている
それを追う赤の娘は、そのまま彼と共にあった
護衛を殺された青の娘は、屋敷を去ってひとりきり
他の娘は父と有ったが、やがて変質する
信仰を、金を、夢を、罪を
「お前は私が殺したはずなのに」
「母さんと暮らすのは楽しかったけど、やはりひとりの方が気楽だ」
「ギルドを作りましょう。制限をかけて、こちらには入れないわ」
「火狐の襟巻は違反者の首を絞める」
「私は何も言っていないさ。彼女は私を逃がしただけで」
粒の揃わないビーズの飾り
引きちぎれて、砕けて
キラキラしていた宝石は泥と共に流れていく
雨が降っている
この船はどこまで進むのだろう
雨が降っている
雨が