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マジでこれ張り替え作業の時に消して焦った
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やたらおかしな家だった。
階段を昇った先の天井は低くて、這いつくばって門前に行く。
それなのに車は置いてある。
「ここに立ち入るのは不動産屋と親戚以外貴方が初めてですよ」
なんて、そんなことを言われて。
アオガエルが1匹居たな。
タイルはつやつやというか、最早ぬめりすら感じる様相で、なんか気色が悪いと思った。
作り自体は豪華だし、白と茶で落ち着いていたんだが。
中に入ってからの記憶は無い。
そもそも俺は中に入ったのか?
帰宅した後、クローゼットの中に作った覚えのないクレカが落ちていた。
ドアの外に飯をかけて、セミの幼虫が落ちていた。
五月蝿いくらいに鳴くものだから、少し気持ちが悪かった。
部屋の中を見知らぬ誰かが立っている。
俺はいつからここにいるんだっけ。
母さんは帰ってしまったなあ。
暑いけど平気だろうか。
ここはきっと、俺の部屋。