祀
240802
歩く、歩く。
商店街、リサイクルショップ、道路を抜けて。
コンビニを通り抜けて、その先を、もっと。
女に手を引かれていたの。
私は悪い子だから、先生の言うことを破っていたわ。
彼女は私の悪ふざけに付き合って、そうして手を取った。
湿気の多い蒸し風呂からは目を背けて、隣の町まで。
リサイクルショップ、いいなあ。
私もあそこのお兄さんみたいにならなくちゃ。
シャツが素敵。
35歳なら許容範囲よ。
好きならそれでいいわ。
とあるアパートの前で彼女は止まって、「あそこはかつての同僚の家」と言った。
私はどうでも良くて、会いたいなら会えばいいと思った。
彼女とその同僚のお姉さんが話していたから、私はそろそろ道を戻ろう。
彼女に知られないうちに。
いつの間にか自転車に乗っていたから、それを頼りに来た道を。
戻る、戻る。
信号の前で彼女を見たけど、私の方は見えてなかったみたい。
商店街の中で、他の友達が迎えに来てくれた。
さ、お茶会に戻ろう?美麗な幼子の姿の方が喜ばれるけど、ランチ会は触らずに楽しむものだから。
皆と触れ合う様はまるでどこかのキリストね。
少女と神父の真ん中に座し、また。
赤い衣を身につけていた。