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編光炉  作者: Nox
116/152

幻夜

240601

幸せ、幸せ。

幸せ。

幸せに浸ったまま、ここで。


彼と出会ったのはいつだっけ

彼の胸にはいつも月のようなペンダントがぶらさがっていて、それが酷く印象に残っている

彼の一族は有名な神族で、彼の強さもピカイチの証明がなされていて

私なんかは手の届かない、雲の上の人


私ね、いつも死にたかったの

誰も救ってくれないなら、誰かの為に散ってしまいたかった


彼が私に手を伸ばした時、私は迷わずその手を取った


彼の心臓は月で出来ている

彼は結婚なんかしたくなかった

成人の義を迎えれば、彼の魂は真に神と同化しひとつになる

そんなの、彼は耐えられなかった


いいよ。

私の肉と貴方の心臓を混ぜて、砕いて。


ひとつになろう

そうして、そのまま


月が瞬く。

幻影の宿で、桃の花を待つ


幸せだね

幸せだわ。


朝日が昇る前に。

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