表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/9

幼稚園 1


幼稚園に通い始める頃には多少体力もついて僅かではあったが発作の頻度が減っていた。


体力と心肺機能を強化するため体調のいい時だけプール教室に通うようになった。


春から秋でも毎週通うことはできず、冬には月に2回通えればよく通えたほうだった。


プールに通い始めても走ってはだめ、寒い日や雨の日に外に出てはだめなどの制約は変わらなかった。


幼稚園に登園し、一日中お絵描き、あやとり、折り紙をする日々だった。


「ずっとお絵描きしてるよね?外で遊ぼうよ!」


入園当初誘ってくれる子は多かった。


「しんどくなるからだめって言われてるの。ごめんね。」


毎回断らなければならなかった。


遊びたいという想いに負け少しだけならと外に出ようとしたこともあった。


「未央ちゃん!外で遊んだらしんどくなるよ!だめでしょ!」


その度に先生に見つかり止められた。


たまに先生の目をかいくぐり、友達と外で鬼ごっこをしたこともある。


その時には「なんでみんなこんなに足が速いんだろう。走り続けられるんだろう。」


不思議でしょうがなかった。


幼い頃から外で走り回って遊んでいる子の体力、脚力とつい最近体力をつけ始めた私が同じように走れるわけがなかった。


そして遊び初めて数分後。


「未央ちゃん!走っちゃだめでしょ!外に出ちゃだめじゃない!」


「ご、ごめんな、さ、、、い、、、」


「未央ちゃん!未央ちゃん!お母さんにすぐ電話して迎えに来てもらうからね!ゆっくり息してみようか」


その後発作を起こし次の日幼稚園を休んだ。


そんなことを繰り返している私を誘う子は段々と少なくなっていった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ