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プロメテウスの成長

【練習】

 今日はプロメテウに戦い方を教える約束をしている。

「ヘラクレスさーん!」

 朝10時だと言うのに健気に大きな声を出しながらプロメテウスが家に来た。

「ヘラクレスさん!おはようございます!」

「ハイハイ、オハヨオハヨ」

 朝に弱い俺は適当に返した

「今日はよろしくお願いいたします!」

「ハイ、よろしくねぇ。じゃ、行くか」

「あ、待ってください!」

「ん?」

「ヘラクレスさん朝ごはん食べましたか?」

 ニヤニヤしながらプロメテウスが聞いてきた

「いや、食ってねーけど」

「ダメですよ!自分何か作るからキッチン貸して下さい!」

「えー、いいよ、めんどくさい」

「食べないと、力出ないでしょ!」

 キラキラした目でコッチを見ている

「じぁあ、頼む…」

「おまかせください!」


 全然使ってないキッチンでプロメテウスが料理をしている。

「もう出来ますからね〜」

「おーう」

 まるで嫁だなと思いつつ待っていた

「出来ましたよ〜」

「サンキュ〜、おぉ、すげぇな」

 テーブルに並べられた皿の上にはキレイなサンドイッチがあった

「いただきます」

 俺はカリカリに焼かれたトーストと間に挟まっている野菜を口にした

「どうすか?料理にはじしんあるんですよ」

「う、うまい」

「えへへ」

 プロメテウスの意外な特技を知った

「ここまで美味いなら、料理人にでもなればいいんじゃね?」

「僕は戦いたいんですよ!」

 これならいい嫁、じゃなくて、いい夫になりそうだな

 

「ごちそうさま」

「おそまつさま」

「よし、行くか」

「はい!」

 よく見るとプロメテウスは大きなカバンを持っていた

「ん?その荷物は?」

「あぁ、えっと、これが剣で、これが弓で、これがサバイバルグッズで、これがぁ、」

「そんなに要らんだろ」

「えー」

 まぁともかく準備バッチリって事だろ

 

 【練習場】

「今日はどこに行くんですか?」

「練習場だ」

「練習場ですか?」

「あぁ、そこなら敵も強くないし良いと思ってな」

 練習場に行くためにステーションに向かった。

 ステーションは〈フリーダム・ラビリンス〉のメインホームでステーションの中では買い物やイベント、ミニゲーム等出来る場所だ

 〈初心者向け 練習場〉

「ここだな」

 ステーションの中を歩いて着いた

「なぁあれってヘラクレスじゃね?」「マジじゃん」「何で初心者向けに?」

 遠くからボソボソとヘラクレスを嫌う声が聞こえる

「ミュートにしとけ」

 ヘラクレスがプロメテウスに言う

「は、はい」

 練習場に入る

 中には草原が広がっていた

「おお!凄い!凄いですね!」

「ここで練習するぞ」

 荷物を下ろすと草むらからネズミの敵が現れた

(チュ!)

「お、出たな」

「うぉ!ネ、ネズミ?」

「ステータス表示が見えるか?」

 モンスターを見ると視界に敵のステータスが出てきた

「はい、えっと〈グラスマウス〉ってかいてあります」

「それがそいつの名だ、ステータスを見るとコイツは足が早いみたいだな」

「まずはお手本だ」

 ヘラクレスがグラスマウスに鎌を振りかざす

(ヂュゥゥゥ)

 あっという間にグラスマウスはやられた

「は、早!」

「やってみろ」

 もう1匹が草むらから出てきた

「よーし」

 プロメテウスが剣を構える

「うぉりゃ」

 変な掛け声が出た

「あ、あれ?」

 見事に避けられた

「クソッ!トリャ!ウリィ!」

 全然当たらない

「グラスマウスの動きを見ろ、お前の得意分野だろ〜」

 ヘラクレスが言う

「相手の動きをよむ…」

 ザッとグラスマウスの足が動く

「今だ!」

 プロメテウスがグラスマウスの動きに合わせて剣を振りかざした。

(チュヴゥゥ)

 グラスマウスの断末魔が聴こえた

「やった!やった!当たった当たった!」

「おー、やったな!次もやってみろ」

「はい!」

 

 練習を続け、気がついた頃には夕方だった

 

「もうそろそろ終わるか」

「はい!じゃあこいつで最後!」

「ふふ、上手くなってきたな、、、ん?おい待て!そいつグラスマウスじゃな」

 パーンッ!

「え?」

 プロメテウスの前でマウスが爆発した

「そいつ、〈グラスマウス〉じゃなくて〈ボムマウス〉って言う…大丈夫か?」

「うえぇ〜臭い」

 プロメテウスの顔が血だらけだ

「今日は帰るか、、、」

「はい…」

 プロメテウスがタオルで顔を拭きながら答える

 

 【家】

「おつかれさん」

「今日はありがとうございました」

「おう、そういえばお前、家は?」

「カウカーソス街に住んでます」

 カウカーソスはワールドの端の方の街だ

「ん?遠くね?」

「あはは、まぁそうですね」

「明日も練習するならウチ泊まるか?」

「ええ!いいんですか?!」

「ただ、明日も朝飯作ってくれよ!」

「はい!じゃあ買い物して行きましょうよ!」

「そうだな」

「明日は何がいいかな〜」

 

 なんか1人で居るのが寂しくなってきたな

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