嫌われ者と弱虫初心者
【序章 未来】
〈勝者は!ヘラクレスッ!〉「ブーブー」「お前が勝っても、面白くないんだよ!」
ゲーム終了の掛け声と共に聞こえるブーイングの嵐
30× × 年、世界は崩壊した。
ある会社が突発的に大成功し、金の動きが大きく変わった、そのせいで政治は崩壊、人々の暮らしは、貧しくはなったが、自由になった。
大成功を収めた会社が作ったゲーム、実体験型RPG"フリーダム・ラビリンス"が日常となった。
俺はそのゲームの世界ランクNo.1プレイヤー〈ヘラクレス〉
最初こそは人気があった物の、今となってはどうやっても倒せない嫌われ者となっている。
「よし、今日も生活費ゲット、、、」
だが生活するためにはゲームで勝った時に貰えるこの世界の通貨〈ユンロ〉が必要不可欠だ。
店でバイトも出来るがどうも俺にはそのセンスがないらしい。
まぁ、とにかく生き抜くためには今も昔も変わらないって事だ、
【出会い】
「オラッ!テメェのせいで負けちまっただろうが!」
路地裏の方から厳つい声がした
興味本位で見に行くと先程戦ったチームが言い争っている。
「で、でも、一番やられてたのは君じぁ…」
「ああッ?!なんだ?このエトンに向かって今なんつった!!」
「お前が仲間に入れてくれってせがってきたから、仕方なく入れてやったんだろうが」
なんでも、初心者の青年が足を引っ張ったらしく、それで喧嘩してるみたいだった。
「グフッ!」
青年が一番大柄なやつに殴られた
「お前は弱すぎる!チームから抜けてもらう!」
男達は帰っていった、青年は路地裏に座り込んで居る。
「大丈夫かい?」
俺は何となく青年にハンカチを渡した
「は、はい、ありがとうございます。てっ!ヘラクレスゥゥ!?」
彼も俺に気がついたようだ
「災難だったね。さっきの試合ありがとねなかなか良い試合だったよ」
「いえいえ、自分なんて始めたばっかりで一回も勝ったことない、ダメダメプレイヤーですから、さっきも足引っ張っちゃって」
青年は自分自信に哀れんでいた
「ふーん、あ、手擦りむいてる…」
「あっ!ほんとだ」
「とりあえず、うち来なよ、手当てしてやる」
「いいんですか!?」
【親睦】
少し歩いて俺の家に着いた
「コーヒーでいい?」
「あ、すみません、苦いのは苦手で」
「じゃ、ココアな」
「お願いします!」
「はい、ココア」
「ありがとうございます」
「ちょっと待っててね、確かこの辺に、あった、救急箱!」
「動くなよー」
「はい…」
「よし!おっけい」
「ありがとうございます!」
「君名前は?」
「プロメテウスです!」
「へー、さっき話聞いちゃったけど、初心者なんだって?」
「はい…先月位から始めてます…だけど才能なくって」
「ほー」
「ヘラクレスさんは凄いですよね!ばっ!って移動して!シュバって攻撃して!そんでもってスパスパスパッ!て鎌で切り裂いてぇ!それでそれで!」
「はは、でも君も十分、伸び代はあると思うけどね」
「え!」
プロメテウスは驚いた顔をしている
「君の動きは先を考えて動いているだろ」
「は、はい、よく分かりましたね」
「まぁね、君は〈策士〉に向いてるかもね」
「策士ですか?、自分、本が好きで、でも実際にやってみると全然本とは違くて…」
「よく、プレイヤーになれたね、プレイヤーになるにはテストが執拗なはずだけど」
「あはは、自分筆記が100点でして」
「えぇ〜すげぇ、俺筆記32点だったよ」
「あれ?合格ラインって合計60点なはずでは?」
「あ、実戦満点、」
「さ、さすが…」
【友達】
「今日はありがとうございました」
「ふふ、どういたしまして」
「その、ひとつ相談良いでしょうか…」
「ん?なに?」
「僕に!戦いを教えてください!」
「いいよ」
「え?!いいの?」
「うん、どうせ暇だし」
「やった!じゃあ明日またヘラクレスさんの家に来ますね!」
「うぃ〜待ってるね〜」
なんやかんやで仲良くなったな
「明日が楽しみだ」
読んで頂きありがとうございます!
始めて書いた小説ですので内容が弱いかもですw
キャラクターのモデルは「ギリシャ神話」の〈ヘーラクレース〉と〈プロメーテウス〉がモデルです。