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小説家になろう  作者: 総督琉
一人目の主人公
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第1話入学しました。

 今日は4月1日。始業式。

 桜舞う遥遥(はるばる)しい季節の中、僕の新しい人生が始まった。


「皆さん、おはようございます。桜が美しい季節の中、新鮮な空気を楽しんでいただきたいと思います。これから君達には学校生活を存分に楽しんでもらいたいと思います」


 あくびが止まらないほどつまらない校長の話が終わると、僕は新しい教室に入る。

 だが不幸なことに、知り合いは一人もいなかった。仕方無く、僕は静かに一番後ろの端の席に座った。

 窓からの眺めはとても綺麗だった。


 もちろん学校にも階級がある。

 陽気な奴と陰気の奴。面白い奴とつまらない奴。僕はどちらでも無い。


 小学校と中学校。これら二つは大きく違う。

 小学生は受験などのプレッシャーが無い。だが中学生は受験生気分にならなければならない。

 だが中には生まれつきの天才もいる。

 それが世界であり、だから人とは(はかな)く綺麗に成長するのだろう。

 たとえその人生に(ほこ)りを持てなくても、きっと誰かが綺麗に思ってくれるだろう。


 窓からの景色を見ながら、心の中で小説を考える。これは僕の習慣なっていた。

 僕は小説家を目指していたから。


 9時を知らせるチャイムが鳴る。それと同時に担任になるであろう先生が、1年1組の教室に入ってきた。

 相当若い女性の教師。黒くて長い髪をし、短いスカートをちらつかせながら、女教師は教壇に立つ。


 「初めまして。私は1年1組の担任になる返原(かえしばら) 閃花(せんか)だ。1年間よろしく」


 返原先生は黙ってクラスの皆をじっくり眺めた後、ボソッと呟いた。


 「魔法使いはいないか……」


 僕には何を言ってるのか分からなかった。というか聞き取ることなど不可能に近い。

一番前の席の生徒も、聞き取れていないみたいだ。


 返原先生は、出欠をとってさっさと帰っていった。返原先生は去り際「帰って良いぞ」と言っていたので、僕は荷物を整えて、チャリに乗って下校する。

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