5話.訓練②
起きると外は真っ暗だった。
母が回復魔法でもかけてくれたのか疲労感もなく体調は良好だ。
それとも子供だから体力の回復がはやいのか。
どっちか分からないが、調子が戻ったことには変わりない。
親父も親父であんな無茶なメニューを四歳児にやらせるのが問題だ。
午後は楽しみにしていた、魔法を母から教わる予定だったのに
あれからどのくらいたったのか分からないがとりあえずリビングに行くことにした。
扉を開けると執事のウィルフレッドさんがいた。
「目が覚めましたかシュン様」
「こんばんは、ウィルフレッドさん」
「晩御飯の準備ができております、もう旦那様たちは召しあっがっているかと思います」
それを聞きリビングに行くともうみんな食べ終わってしまったようで一人で食べることとなった。
食べ終わると母が説教してきた
「シュン明日も午後から教えられるけど、午前中も動いてるわけだしつらかったらちゃんと言うのよ。
ただでさえお父さんはスパルタなところあるのに、何かあったらお母さんに相談しなさい。」
「はい、実は…」
父の訓練内容を告発しようとしたところで疲れているのか倦怠感が襲ってきたのでその日はやめて後日言うことにした
翌朝、父に訓練メニューを変えるように言ったらあっさり了承してもらえた。
昨日やった基礎を終えてたら次は木刀を使った訓練をやる。
型ってやつが大事らしい。
教えてもらったがまったくできなかったので上から振り下ろすだけの素振りをして剣になれることにした。
疲れて振れなくなったので休憩していると親父が近づいて来て一言
「昨日お前が倒れたことは母さんには内緒にしておいてくれ」
と言われて兄の訓練に戻っていった。
言ってる意味が分からなかったが昨日の母の言葉を思い出した、そういうことだったのかこれは使えるかもしれない。
午前の訓練が終わりお昼ご飯を食べ終えたらようやく魔法の訓練だ。
本当は昨日やる予定だったけど親父のせいでできなかったのでここで恨みを晴らしてやる。
コムギの友達作