技術力
そんなこんなで授業は終わっていき休み時間に入った。次の時間はどうやら自習時間のようだ。
俺は早くデバイスを使えるようにしたかったので開発施設に向かうことにする。
ちなみにシステム調整は剣と銃と共に終わっている。
それと残りの学校案内もない。さっき桜木さんからそう言われたのだ。なんやら練習場で練習するらしく、俺も誘われたが武器がないので断ったのだ。
そんなわけで開発施設に向かっていると会長が追いかけてきた。
「ちょっと待ってくださーい。今からどこに行かれるんですか?」
「開発施設に行って武器を使えるように改造しようかと思いまして。何か用がありましたか?」
「そうなんですけど、後にしましょうか?」
会長は困ったような顔で後にするか聞いてきた。しかもものすごくあざとい。大抵の男なら一発アウトだろう。
「その話改造しながら聞いてもいいですか?」
取り敢えずこう聞いてみると
「できればやめていただきたいですね。」
私の話聞いてくれないの?みたいな顔で覗き込んでくる。あざとい。
「なら後でお願いします。」
俺はそれを無視してそのまま開発施設に行こうとする。
会長は驚いてその場に止まっていたが俺が本当に行こうとすると急いで俺の前に回り込み
「わ、分かりました。改造しながらでいいので聞いてください。」
会長さんが結構焦ったように言ってきた。どうやら結構大切な話だったらしい。
うわーめんどくせぇ。絶対厄介ごとじゃねえか。けど断れないよなー。
「分かりました。それならさっさと開発施設に行きましょう。」
まあもう本当すぐなんだけどね。
「で話ってなんですか?」
俺は準備しながら会長に尋ねる。
「今後の部隊の編成と作戦についてです。それと特訓メニューですかね?」
「どうして僕に?」
実は俺はこの話が来ることを予想していた。多分会長は俺の正体についてある程度知ってるしね。
「だってあなたの魔攻師ランク、S級以上ですよね。それなら教えおこう相手に不足はないと思いますけど。」
ほらやっぱり。
「それどこで知ったんですか?」
「お母さんから教えてもらいました。」
「なるほどね。俺が本当にS級以上か調べるために朧月を?」
「はい、そうです。S級以上なら扱えると思いましたから。そのおかげであなたがS級以上だと思いました。
でも不思議な点は多々あります。
どうしてステータスがあんなに低いんですか?S級ならもっとすごくてもいいと思うんですけど。
それに今日の報告を聞くとたいした実力も持っていないように思います。」
俺は言葉に詰まった。てかあの人俺が弱い理由言ってないのかよ。ここに来た理由も。
「今会長が言ったとうり僕は弱いです。ある事件で力をなくしました。そしてこの学園に来た理由ですが、力を取り戻すことと、力をつける事です。」
「そうですか。なら教えて頂けないという事ですか?」
会長さんが本当に残念そうに聞いて来た。
「別に教えたりするのは構いませんが俺は表に出てする気はありませんよ。後部隊編成や作戦も僕は考えません」
「どういうことですか?」
「訓練メニューは僕が考えそれを会長さんが言う。部隊編成や作戦は考えたものを僕に伝えてください。そしたらそれにアドバイスをします。自分で考えないと意味がないですからね。」
「つまり正体は隠しておきたいと?」
「そういう事です。」
「分かりました。それでお願いします。」
会長さんはそれで納得していなさそうだったが、そう言ったのだった。
「取り敢えず訓練は今まで何をしていたんですか?」
俺が早速質問すると
「射撃練習や魔法、ARでの模擬戦闘なんかをしていました。」
やっぱりか。
「基礎訓練は?」
「アップで10km走るぐらいですかね?」
「それは魔法を使ってですか?」
「そうですね」
「そうですか」
俺は肩を落とした。どうりであんなに弱いはずだ。
「どうしたんですか?」
「いや、少し絶望しただけですよ」
会長はえ!と驚いている。
「練習メニューですが取り敢えず基礎訓練を中心的にしてください。それも魔力を使わずにです。
後ARでの戦闘は1週間に一回ぐらいでいいです。」
「基礎訓練はどんなものをすればいいですか?
後魔法を使わないってそれやる意味あるんですか?しかも戦闘訓練は1週間に一回でいいて、バカにしてるんですか?」
どうやら会長は俺のメニューを聞いてお怒りらしい。
てか基礎訓練どんなことするのか知らないのかよ。
「いえ、いたって真面目に答えてますよ。AR戦闘は基礎が出来てからで十分です。
それに魔法ばっかに頼っていると魔力切れの時戦えなくなりますよ。多分ですけど死んだのって回復担当の魔力が切れて回復が間に合わず死んだんじゃないんですか?攻撃受けまくってたらすぐに魔力無くなりますよ。
それに長時間戦闘になるといかに攻撃を受けずに反撃するかになります。そんなの体力がないと意味がないですからね。
後基礎訓練は、魔力を使わないランニング15分、魔力を使わない短距離5分、剣の素振り10分、射撃10分、魔法発動10分、筋トレ15分ぐらいですかね。」
その言葉を聞いてさらに不機嫌になった。。
「こんな基礎トレーニングなんてやっても意味がないです。それならもっと高度なことをして磨いた方がいいです。
それと智貴さんが言ったとうり死んだのは回復ができなかったからです。けどそれならよけい魔法を使って魔力を高めた方がいいじゃないですか。
それにAR戦闘だって体力は付きます。空いている時間に走ったりすればさらに体力がつくと思います。」
すごい反論してくるな
「確かに基礎が出来ている会長や桜木さん達は良いかもしれませんが他の人は全く基礎が出来ていませんよ。
それと魔力だって有限です。いかに魔力が多くてもいつかは無くなります。だからこそどうやって攻撃を防ぎ魔力を残すかで戦況が大きく変わってくると思いますけどね。
それとこれはあくまで強くなるためのトレーニングです。戦術を確認したりするのはその時間でやればいいと思います。それに無いなら作ればいいと思います。」
会長はさらに怒ったように言葉を続ける
「それでも」
が続けようとした言葉にかぶせて
「もうそこまで言うんだったらそうしたら会長の思うままにしたらいいんじゃないですか?
それと言い忘れてましたがこの訓練をするときは自分の意思で決めさせてあげてください。いやいややっても意味がありませんから。」
俺がそう言うと会長は
「わかりました、ではこうしましょう。5、6限目の時間、私の案と智貴くんの案を2つ出してそれぞれに分かれて練習すると言うのはどうでしょう。」
「それでいいんじゃないですか。」
「わかりました。ではそう言う事で失礼します。」
そう言って会長は出て言ったのだった。
会長が出て言ってすぐ俺はある人にメールを送っておく。するとすぐに了承の返事が来た。
あの人暇なのかな?一応7代魔攻師の1人のはずなんだけどな。
まあとにかくすぐに了承が取れたのは良かった。
なにせ俺の予想が当たれば3日以内に襲撃があるからな。
そんなこんなであと少しで改造が終わりそうな頃桜木さん達が来た。
「おつかれ。どう進んだ?」
「はい。あと15分ぐらいで終わりますよ。」
「早いね。なんかもう呆れてきたわ。」
あれそんなに技術見せたっけ?多分朧月の調整とこれぐらいだと思うんだけど。
「確かに早いですけどそれはここの設備がいいのと俺ようよやつだからですよ。」
そう思って話すと予想外の言葉が出てきた。
「じゃあそれでどうやってあんな出力出るのよ」
「あんなってどれのことですか?」
「恵里ちゃんの剣よ。あんな出力おかしいでしょ。私の練習用ノーマルソード数回打ち合わせただけで壊れたわよ。」
やばーそういやリミッターかけてなかったかもしれない。
「そりゃあそうですよ。上位魔物と戦えるようなやつですから。神魔でも数回なら受け止められるはずですよ。なのでリミッターをかける必要があったんですけど忘れてました。そうじゃないと魔力効率がだいぶとやばいですからね」
さらに呆れたようにみなさんそろってため息をついた。
「普通あんなもの短時間でできないわよ。」
「あれどうやってやったの?」
そういえば中野さんはその時いなかったんだな。
「ちょっと調節しただけですよ。本当に。何なら今からしましょうか?」
「え、いいのか?」
桜川さんが興味津々で聞いてくる。
「はい大丈夫ですよ。後待つだけなんで。」
そう言いながら俺は端末を用意する。
「それじゃあお願いね。」
どうやら桜川さんだけじゃなく中野さんまでやらなきゃいけないみたいだ。そう言って3つのソードデバイスが渡されたのだった。何だよ全員かよ。
俺は3つのデバイスをちゃちゃっと片付けていく。ここまでかかった時間3分。
「はい終わりましたよ。魔力消費がだいぶ多いのと今までと使い勝手が違うと思いますから使うときは気をつけてくださいね。」
「ありがとう。やっぱり早いのね。」
桜木さんがドジ目をで言う。2人もうなずいている。
そんなに早かったかな?本当にちょっと書き換えただけなんだけどな。
そんなこんなで改造は終わり俺は桜木さん達と食堂に移動するのだった。
ここまで読んでいただきありがとうございます。
今回から少し短めにする予定です。
書く時間がなかった。
誤字脱字や文おかしいところが多いと思いますがそこら辺指摘してもらえると本当助かります。
本当にここまで読んでいただきありがとうございました。
次回