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裏切り者の劣等者  作者: Tok
第一章
3/9

裏切り者(前編)

戦闘が終わり教室に戻り話を終えると桜木さん達が学園を案内してくれることに。そこで彼女達の正体を知る

 戦闘が終わり学校の教室に戻ると俺らが最後らしく他のクラスメイトは全員揃っていた。会長が俺らが全員いることを確認すると


「みなさんお疲れ様です。今回は即席のチームにもかかわらず、無事全員帰還できてよかったです。」


 どうやらこの前はだれかなくなったようだ。


「ですがまだ改善の余地はあると思います。なので今から反省会を始めます。なので少し時間を取ります。各部隊で話し合ってリーダさん発表してください。」


 そう会長さんが言うと、華那の部隊と佳歩がやってきた。どうやら俺らは合同でするみたいだ。


「さてとみんな何かある?」


 そう佳歩が聞くと齋藤さんが


「私の攻撃が全部読まれているような動きで交わされたような気がしました。」


 それに便乗して佐伯さんが


「私もそう感じました。試しに佐伯さんと同じをしたのに反応できていませんでしたから。」


 もしかして前戦った魔物と同じなのだろうか?俺は気になったので聞いてみた。


「俺も横から見てましたけどそう感じましたね。そういえば前回も同じ魔物だったんですか?」


 俺がそう聞くと華那が


「そうよ。前回だけじゃなくてその前もじゃあないかな?」


 そう確認するように鳴海さんの方を向くと鳴海さんが


「ここ最近できた魔物は全部同じはずです。」


 そういったのだった。


 おいおいそりゃあーやばいぞ。てことは魔石に記憶能力がある上位魔石かファクトで決まりじゃあねえか。本当にまずいぞ。



 上位魔石とは普通の魔石に比べて出力が大きい上に記憶能力があり、魔物だと倒しても倒され方が魔石に保存されるので再召喚されたら自己学習で同じ攻撃は当たりにくくなるのだ。

 この魔石はファクトの次に珍しく人口の魔石よりもいい武器が作れる。



 とりあえずこれをこいつらに気づかせないと、俺が喋ると注目されるし何より自分たちの成長にならない。


「へーそうなんですね。偶然にしてはものすごい回数ですね。」


 俺がそう言うと佳歩が何かに気づいたようで、少し考えてから


「もしかして偶然じゃない?もしかして上位やファクトを使った核?やばいかも」


 どうやら俺のたどり着いてほしい答えにたどり着いたようだ。


「どうしてそう思ったの?確か上位の魔石やファクトって珍しいんじゃなかったかけ?それにものすごい強いって聞いてたけど。」


 首を傾げながら鈴木さんが疑問を言う。それを佳歩が


「確かに確証はないけどここ最近同じ魔物が何回も出現している事、それにさっき齋藤さんが攻撃が読まれていると言ったことだけでも十分脅威だから気をつけるに越したことはないと思うよ。それに読まれているってことは学習されてるってことだから、多分このまま行ったらわたし達全滅よ。」


 佳歩が真剣な顔でいう。


「とりあえずこの件は会長に行った方が良さそうね」


 そう華那が返したのだった。みんなも頷き他に何もないことを確認するとちょうど会長が前に立った。


「もうそろそろいいですか?」


 会長がそう問いかけるとみんな頷き各部隊のリーダーが喋っていく。俺はそれを流し聞きして上位魔石のことを考えていた。あの能力は絶対に上位魔石かファクトで間違えない。ただ鈴木さんの言ったとうり上位やファクトに比べて弱すぎる。一体どうなっているんだ?もしかして一個のファクトを数個に分けて使っているのか?それならもっとやばいぞ。だけどそんなことできるはずが、


「あと智也くんがファクトソードを使った時に魔物が智也くんにしか攻撃しなくなりました。理由はわかりませんがファクト系を持っている人は気をつけてください。」


 どうやら忘れずに佳歩はファクトのことについても喋ってくれたみたいだ。


 俺は思考を戻そうとしてあることを思い出した。


 ファクトを持つ魔物はファクトを持つものを警戒して狙うと言うことを。


 俺はそれに気づいた時、このことをみんなに言うか迷ったが言わないことにした。信じてもらえるわけないしね。俺はそう決めて思考を放棄して会長さんの話を聞いた。


「ではファクト使いは出来るだけファクト系を使わないようにお願いします。智也君に関してはどうしましょうか?」


 ちょうどファクトのことについて会長が喋っているところのようだ。


「それなら大丈夫です。あてはありますから、多分明日には用意できると思います。」


 俺がそう言うと


「わかりました。ではそれでお願いします。一応ノーマルソードとハンドガンp405を後で渡しておきまね。」



 ノーマルソードとは、片手剣用の剣でよく一般的に使われているものだ。起動していないときは刃はなく、魔力を流すと魔石にインプットされた刃が出てくる。



 ハンドガンp405とは、ハンドガンタイプの銃で後ろの数字は型番である。基本的には引き金と握るところしかないが魔力を流すと重心も出てくる。よく一般的に使われており内部に魔力を蓄えておくことができる。弾は魔力を使いリロードなども必要がない。



「それって2個ずつもらえますか?」


 俺はそう聞いたのだった。俺が使うにはすぐ壊れてしまうから改良するために欲しいのだ。予備でもいいけどその場合多分1分も持たないからね。


 みんなが鋭い視線を向けてくる、多分すぐ壊すから意味ないだろと、言いたいのだろう。そんな中会長さんは


「いいですよ。」


 と言ってくれたのだった。

「ではそう言うことで、授業の再開は3限目からなのでそれまでは各自で過ごしてください。」


 そう締めくくって反省会は終わっていった。


 俺はすることもないので本を読もうとして声がかけられた


「今から空いてますか?もし空いてたら少しでも学校の案内でもと、思ったんですけど。」


 そう佳歩が言ってきた。どうやら俺が本を取り出しているところを見て誘うかどうか迷ったみたいだった。後ろには華那ともう1人男性の人がいる。


「いえ大丈夫ですよ。佳歩達こそいいんですか?」


 俺が聞き返すと


「ええ、問題ありません。」


 と佳歩が言ったのだった。後ろの2人も頷いている。


「ならお願いします。でそちらの方は?」


 俺が聞くと男の人が自己紹介してくれた。


「俺は 桜川さくらがわ 龍一りゅういちよろしく。」

「この2人も一緒に来るけどいいかな?」


 桜川さんが名乗った後そう佳歩が聞いてきた。


「ええ、構いませんよ」


 俺としてはどちらでもいいので構わない。そうして俺たちは移動を開始したのだった。


「ここが食堂です。基本的に昼以外は休憩スペースとして扱われています。」


 最初に案内されたのは食堂だった。まだ食事の時間には早いが数人ここにいる。と言うか今は事業中のはずだ、なんでここにいるんだ?


 俺がそんなことお思っていると桜川さんが


「あれ学校のパンフレット見てないのか?」


 どうやら俺の疑問を見抜いたようだ。


「はい。と言うかもらってないです。」


 俺がそう答えると華那が


「あーなるほど、会長さんが渡してないのね。まああの人だからしょうがないか。」


 いやいやしょうがなくないからね。1番迷惑なの俺なんだけど。絶対鐘のやつもそこに書いてあるだろ。

 俺がそんなことを思っていると佳歩が説明してくれた


「ここは基本的に自習時間があってその時にここを使う人が多いのよ。入り口がここと後あそことあそこにあって、ご飯の食券機は入り口の横にあるは。交換場所はあそこよ」


 そう言って指輪さしてくれる。どうやら入り口は三ヶ所のようだ。


「昼は結構混むから早くに来るか、自分で持って来るのをお勧めするは」


 そう華那がアドバイスをくれる。


「お金はいらないから気軽に食べれるし無理して持って来る必要はないぜ。」


 そう桜川さんもアドバイスをくれる。


「じゃあ次に行きましょうか。」


 そう佳歩が言って移動し始めた。俺はそれについていく。次の場所はすぐについた。かかった時間約20秒。近すぎないか?


「ここが訓練所よ。第1が射撃場、第2が長細いところ、第三が正方形の広い訓練場、第4も正方形の訓練所ですね。」


 そう佳歩がざっくりに言うそこを華那が補足してくれる


「第1は動かずに動いている股を打つところで、第2は、よくわからないは。第3は今日の午後から練習で使う場所よ。第4は基本的に決闘で使われる場所ね。」


「ただランク戦なんかは闘技場だな。」


 さらに桜川さんが補足してくれる。


「放課後は自己練で使うことができます。こんなちゃんとしたところなんてそうそうないですからね」


 きっといつも使っているんだろう。


 てかランク戦なんてものあるんだ。めんどくさそう。


 そのまま俺たちは下に移動した。


「ここが武器のメンテナンスをする施設になります。ここは自分でするところですね。となりの技術科がやってくれるのであまり使いませんけどね。」


 そう佳歩が教えてくれた。


「ここって今から使ってもいいんですか?朧月の調整したいんですけど。」


 俺が聞くと驚いたように華那が聞いてきた。


「使ってもいいけど今から調整するの?多分だけど授業に間に合わないんじゃない?」


 普通デバイスやファクトの調整には一から始めると三、四時間はかかってしまうので疑問に思うのも普通だろう。


「いえ大丈夫です。すぐに終わりますので。」


 そう言って俺は自前の情報端末と朧月を調整装置につなげる。


 そして素早くじぶんの IDとパスワードを打ち込む。そして素早くキーボードを打ち作業を進めていく。


「へー完全マニュアル調整なんだ。珍しいね。」


 そう華那が言ってきた。今はどこでもオート調整か一部マニュアル調整が多いからだ。


「はい慣れればこっちの方が早いので。それにマニュアル調整の方が精度が高いですからね。」


「あれそうなの?オートの方がいいってよく聞くけど?」


 そう佳歩が聞いてきた。


「いえ実際はマニュアルの方が精度は上がりますよ。ただそのためには何度も調整を繰り返して鍛えていく必要がありますけどね」


「へーそうなんだな。初めて知ったぜ」


 そう桜川さんが言う。その間に作業は終わり俺は朧月と情報端末を回収する。


 佳歩と華那がびっくりしたように


「あれもう終わったの?早くない?」


「うん早すぎるわね。まだ2、3分しか経ってないと思うけど。」

「はいそうですよ。調整の仕方がしっかりと分かっている人でいつも調整している人は一時間もかからずに終わってしまうんですよ。まあ俺の場合五分もかからないんですけどね。」


 俺がそう言うと華那が


「それどうやったらできるの?」


 と飛びつきそうな勢いで聞いてきた。


「慣れですかね?僕魔力が多すぎてすぐに武器を壊してしまうのでその対策で何度も調整してたらこんなに早くできるようになりました。」

「あーなるほどね。だからあんなに早いのか。それでも異常だけどね。」


 と佳歩が言ってきた。2人も頷いている。


 そんなに以上かな?


「そんなことより食堂に戻って軽食でも食べないか?さっきの戦闘で少しお腹が空いた」


 そう桜川さんが言った。


「私も少しお腹が空いたかも。」


 続けて華那が言う。佳歩は呆れたように


「今案内中でしょ。ちょっとは我慢しなよ」

「それなら構いませんよ」


 俺がそういうと桜川さんと華那が嬉しそうにしていた。佳歩は呆れたように


「昼もあるんだからほどほどにね」


 そう言うのだったが多分聞いていないだろ。なぜならもう食券機の方に向かったからだ。俺たちもそれに

 合わせて食券機の場所に移動する。



 そこにはすでにカレーの食券を持った桜川さんとチャーハンの食券を持った華那がいた。

 佳歩は諦めたようにため息をつく。それはそうだろう。注意したのに軽食どころではなくなっているのだから。


 そして佳歩も定食の食券を押す。


 おいおいそれが軽食なのかよ。人のこと言えないだろ。俺はそう思いながらカツ丼の食券を押す。

 ここで俺だけないのは寂しいからね。



 そして俺たちは空いている席に座る。15分もしないうちに全員食べ終わった。華那や佳歩は小だったからだろう。俺と桜川さんは普通の量だったが食べるのが早かったため女子達よりも早く食べ終わっている。


「そういえばどうしてかほちゃん智也くんと組んだの?」


 そう華那が聞いてきた。それは俺も疑問に思っていたところだ。


「雰囲気が 智也ともやくんに似てたからかな。それで少し気になって。」


 そう佳歩は答えたのだった。


「裏切り者の 松本まつもと 智也ともやか。」


 華那は嫌なことを思い出したのか憎たらしそうな顔でつぶやいた。桜川さんも険しそうだ。


「松本智也ってこの戦いを起こしたあの智也ですか?知ってるんですか?」


 佳歩達はしまったというような顔になったがもう遅いと思ったのか語り始めた。

ここまで読んでいただきありがとうございます。

まだまだ不甲斐ない点ばかりありますがそこらへんを指摘していただくとありがたい限りです。

次回は7月6日になる予定です。

ここまで読んでいただきありがとうございました。次回も読んでいただけると嬉しいです。

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