3話[悪夢襲来]
第三話 [悪夢襲来]
俺「さてと、こんな感じでいいかな」
気がつけばもう、夕暮れだった。
俺は、残っていた掃除を済ませて、家の中へ入った。
零「お疲れ様! ご飯できているよ!」
俺「ああ、じゃあ頂こう」
俺は、座り、夕食を食べた。
ガツガツガツ
俺「ご馳走様、美味かったよ」
零「ありがとう」
俺「さて、食器の片づけをしようか・・・・・」
と、俺が立ち上がったその時!
バンッ!!!!
俺「!」
零「!」
おもいっきり、ドアをあけて静葉が入ってきた、
俺達が唖然としている所に、静葉は話しかけてきた。
静葉「良かった・・・無事だったのね・・・
二人とも早く逃げましょう!」
俺達は、静葉が何を言っているのか理解できなかった。
俺「あ、あの、どうしたんですか?」
静葉「は? 貴方達、何が起きているのか分かっていないの!?」
零「うん」
俺「はい・・・」
静葉「・・・たまげた・・・・
とりあえず説明は後! とにかく私についてきて!」
零「・・・・・わかった、静葉が慌てるなんて、相当やばい事なんだよね・・・
着いて行くよ!」
俺「そうだな!」
静葉「よし! じゃあ早く行きましょう!」
零「でも待って・・・・行くってどこへ?」
静葉「紅葉さんのところよ! 説明はあの人がしてくれる」
零「わかった、紅葉さんのところね!」
(・・・・どうやら、この流れだと紅葉って人に会えるみたいだな・・・・
どんな人だろうか・・・・・
っと今はそんなこと気にしている場合では無いな)
静葉「さあ! 行きましょう!」
静葉は走り出した、それに続き、零と俺も走り出した。
(・・・・・どのくらい走ったのだろうか・・・夜なのでとても暗く、
さっきから同じところを走っている感覚に陥りそうだ・・・・・)
静葉「見えてきたわ!」
俺「!!」
前方には、月明かりに照らされて、うっすらと浮かび上がる神社が目に入った。
(紅葉って人は、巫女なのか・・・・?
・・・・しかし、何年も生きていて巫女をしているものなのか・・・・?
まさか、神社に祭られている、神が実体化したんじゃないだろうな・・・?)
と、考えているうちに、紅葉が居ると言う神社に着いた。
静葉「ついたわね」
零「ねえ、静葉、何があったのか説明してくれない?」
???「それについては私から、説明させていただくわ」
零&静葉「!!」
突然、社の中から声がした、
と、次の瞬間、社の中から、女が出てきた。
(あの女が、紅葉なのか?
見た目は30歳程度だな・・・・
確かに、他の人とは違った雰囲気を感じるな・・・・・)
零「紅葉さん! 一体何があったんですか?」
紅葉「それについては順を追って説明するわ、
まず、静葉から聞いたとは思うけれど、最近になって、
森の中に館が出来ていた事は知っていたわよね?」
零「はい」
紅葉「そして、今、その館のものによって、
この世界に幻獣が召還された」
零「!!」
紅葉「そこで貴方達に頼みたいの」
静葉「・・・幻獣の退治をですか?」
紅葉「・・・・・正確には、違うわね」
紅葉「今回、貴方達に頼みたいことは、その幻獣を召還した
館の者を退治して来てほしいの」
零「それはいいですけど、このまま丸腰で立ち向かっていっても、
犬死するだけですよ?」
紅葉「分かっているわ、だからこれを渡すわ」
そう言うと紅葉は、どこからともなく剣を出し、俺達に渡した。
俺「・・・・!?」
俺は唖然とした、
(そ、そんなバカな!? い、今、どこから剣を!?
確かにさっきまでは何も持っていなかったはず・・・
マジックとかそういうものでは無い!
なんと言えばいいのか・・・そう、まるで魔法のような!)
零「こ、これは?」
紅葉「これは霊剣よ、この剣には霊力が宿っていて、霊体などにも、
攻撃をすることが出来るわ」
紅葉「つまりこれがあれば、霊体である幻獣も、倒すことが出来るはずよ」
静葉「なるほど・・・・ありがとうございます」
そう言い、静葉は紅葉から、霊剣を受け取った。
紅葉「ほら、貴方達も」
そう言うと紅葉は、俺達に霊剣を差し出した。
俺はそれを受け取り、腰に着けた。
紅葉「さあ、頼んだわよ!」
静葉「分かりました、では、行って来ます」
そうして、俺達の一夜の幻獣退治が始まったのである・・・・
幻獣を呼び出した奴は、果たしてどんな奴なのか、
なぜ幻獣を呼び出したのか・・・
様々な疑問が頭を飛び交う中、俺達は幻獣を倒すため、闇に包まれた夜の村へと
向った・・・・・
続く