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World of Different  作者: ROA
第二章 [地底編]
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12話[地底へ]

第十二話 [地底へ]


俺「さてと、そろそろ家だな」


俺は、山に登るための坂道に差し掛かったと同時に呟いた。


俺「今日は、面白い店を見つけたものだな・・・・・」


月光堂で買ったナイフを見ながら、俺はそう言った。


俺「っと、のんびりしていないで、とっとと行こう」


俺はナイフを、ポケットにしまい、坂道を登り始めた。


俺「しかし、何回歩いても、坂道はしんどいな・・・・・


何でこんな所に、零は住んでいるんだろ


・・・・・って、この歳で坂道がしんどいなんて、なに言ってんだろ、俺」


そんなような事をウダウダ言いながら、坂道を登りきり、零の家まで帰ってきた。


・・・・と同時に、家から零が飛び出してきた。


零「あ! 真! 丁度いい所に! 今すぐ紅葉さんの所に行くよ!」


そう言い、零は俺の手を引っ張り出した。


俺「ちょ・・・ちょっと待て、いきなり何だ?」


零「話は後! ほら! 早く!」


俺「分かったから放してくれ!」


(クソ・・・・・また下に降りなきゃいけないのかよ・・・・・とほほ)


俺は、走っていく零の後を追った。




-神社-


俺「はあ、やっと着いた・・・・・


にしても、零の家から、神社までは遠いな・・・・・」


俺は、屈みながらそう言った。


俺「で、何でいきなり、紅葉さんのとこなんかに・・・・?」


???「それは、本人が説明してくれるわ」


俺「あれ? こんなパターンどこかで・・・・」


社の方を見ると、紅葉と静葉がいた。


零「で・・・・私達を呼んだ理由って何ですか?」


紅葉「ええ、実はさっき、地底の賢者から、助けが欲しいとの連絡が入ったの」


零「地底? 初めて聞ききますけど・・・・・それってどういう所なんですか?」


紅葉「そうね・・・・・貴方達に言うのは初めてかしら。


地底は、私達の住む地上の地下深くに存在している、妖怪達が住む世界よ」


静葉「妖怪? そんなものが居ると言うのですか? 初めて聞きましたよ」


紅葉「それもそうよ・・・・そもそも、妖怪が地上に居たのは、


今から大体1000年も前なのだから」


俺「何でそんな昔から地上に居たのに、妖怪は地底で住むことになったんだ?」


紅葉「それは、今から900年前、つまり妖怪が地上に居た時、


人間と妖怪との間で争いが起きた。


貴方達なら知っているでしょう? 言い伝えに有ったはずよ」


零「もしかして・・・・・人妖間戦争ですか・・・・・?」


静葉「し、しかし、あれは作り話では・・・・・?」


紅葉「いいえ、違うわ、あの話は本当にあったことよ」


静葉「ですが、そんな証拠は何処にも・・・・・」


紅葉「そうね・・・・・・口で説明するよりも、証拠を見せた方がいいわね・・・・


ちょっと付いて来なさい、実際に行って貰った方が早いわ・・・・」


そう言うと、紅葉は神社の後ろの方へ歩いていった。


零「どうする・・・・・?」


俺「とりあえず行くぞ、本当かもしれないからな」


静葉「・・・・・・そうね、言われなくてもそうしていたけど」


俺「・・・・・・・・」


(言われなきゃ行かなかったくせに・・・・・・)


静葉「とりあえず行ってみましょ」


そう言って、静葉は紅葉の後を追った。


俺達もそれに続いた。


神社の裏にはちょっとした小道があり、その先に紅葉が居た。


静葉「こ・・・・これは!?」


紅葉の元へ行くと、俺達は驚いた。


紅葉の後ろには、大きな穴が開いていた。


紅葉「この穴の底に、妖怪の住む地底への入り口があるわ」


零「こ、この下に・・・・・・」


穴の底は見えないほどに深い。壁に沿って下に降りるための階段が、あるが、


とても錆びていて手入れがされていない。


静葉「この下に行けと言うの!?」


零「ちょっと静葉!」


俺「おい静葉、落ち着け」


紅葉「勿論、無理にとは言わないわ、こんな話を聞いていきなり信じろなんて


無理があるものね・・・・・・・」


静葉「・・・・・・いいわ、行ってあげるわ、このままおめおめと


此処で引き下がるのは私の請に合わないわ」


零「・・・・・・静葉・・・・・」


紅葉「ありがとう」


静葉「・・・・・別に貴女の為では無いですよ、ただ、


此処で引き下がりたくなかったですよ・・・・」


零「・・・・・・やっぱり正直じゃないね・・・・・静葉」


俺「ああ、だが、それが彼女の良い所なんだろうな・・・・・」


静葉「・・・・・・なにこそこそと話しているのかしら?」


俺「いや」


零「なんでもないよ」


静葉「まあ、いいわ、早く行きましょう・・・・・」


俺「ああ」


零「うん!」


俺達は、その穴の底へ繋がる階段を降りようとした、その時。


???「ずいぶんと大変な事が起きているようね」


俺「!! この声は!」


俺達が振り返ってみると、そこにはリリーと蓮華が居た。


静葉「貴方達は・・・・・何の用ですか」


リリー「いえ、特にこれと言った用は無いわ。


零さんの家に行ったのだけど、誰も居なかったから、


もしかしたらここに居るんじゃないかと思ってね、


それで此処に来たって訳・・・・・そしたら、今の話を聞いたって訳よ。


それにしても・・・・・・地底ねえ・・・・・そんなものが有るなんて、初めて聞いたわ。


・・・・・・どう? 私達も、一緒に同行させて貰えないかしら?


勿論、貴方達の戦いにも力を貸すわよ?」


静葉「・・・・・・・どうします? 紅葉様」


紅葉「別に、人手は多くて損は無いと思うわね・・・・・・


まあ、連れて行くか否か、そこは貴方達が決めていいわよ」


零「・・・・・・どうする?」


俺「俺は構わないが・・・・」


静葉「・・・・・・・・・・そうね・・・仲間は多い方がいいものね・・・・」


俺「よし、そうと決まれば、二人も付いて来てくれ!」


リリー「ありがとう。


さあ、行くわよ蓮華」


蓮華「はい、お嬢様」


零「じゃあ、行こう!」


そうして、俺達五人は、地底へと潜って行った。


地底はどうなっているのだろうか・・・・・妖怪とはどういう者なのだろうか・・・・?


それぞれが、色々な思いを抱いて、階段を降りて行った・・・・・


続く

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