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World of Different  作者: ROA
第二章 [地底編]
13/18

11話 Extra.1 [月光堂]

これは、リリー達の騒動から約二ヶ月の月日がたった、ある日のことだった・・・・・


俺「さて・・・・・買い物も済ませたところで、とっとと帰るか・・・・・」


俺が買い物を済まし、帰ろうと村を歩いていた時、ふと、横を見てみると、


森の中へと続く小道を見つけた。


俺「? こんな所に道があったんだ・・・・・よし、少し行って見るか、


まだ時間も早いことだしな」


そうして俺は、その小道を通り、森の中へ入っていった・・・・・・


第十一話 Extra.1 [月光堂]


俺「森の中を歩くと、すがすがしい気分になるな。


しかし、この道、何処へ続いているんだ? さっきから歩いているが、


何か目に付くものは、これと言ってまだ無いな」


そんなことを呟きながら、歩いていると、遠目に一つの建物が目に入った。


俺「何だ? 何か建っている・・・・・よし、行ってみるか」


俺は、その建物へと向った。


俺「・・・・・・どうやら、何かの店?・・・・のようだな。


かなり寂びれているな・・・・壁には蔦が張ってあるし、


瓦も少し崩れている・・・・・こんな所に誰か居るのか?


もしかしたら、タダの空き家かもな・・・・・・


店の屋根の看板には『月光堂』・・・・・そう書かれているな。


ま、とりあえず、入ってみるか」


俺は、その店の扉を開けて中に入っていった。


俺「すみません・・・・・誰か居ますか・・・・・?」


俺は薄暗い店の奥へ向って、話しかけた。


俺「・・・・・・・・」


(やはり、誰も居ないか・・・・・)


俺が呆れて店から出ようとしたその時、


???「おや? お客さんかい? 珍しいね」


奥から声がした。


俺「!? 誰だ!?」


???「ああ、すまなかったね、急に声を出して、


何しろ、久しぶりのお客さんだったからね・・・・」


後ろを振り返って見ると、カウンターに男がいた。


(見た感じでは、俺と同じくらいの歳と言った所か・・・・


服装は、緑色の袖の茶色い服を着ていて、髪は銀髪、


そして右側・・・・・まあ、彼からしたら左側・・・・に、


赤い宝石の付いた羽の髪飾りを付けているな・・・)


俺「客? と言うことは、やっぱり此処は店なのか?」


???「もちろんさ、まあ、あまり店には見えない内装だけどね、


でも、そこらへんでは置いていない、珍しい品も扱っているよ!」


俺「本当だ、こんな剣や盾村には売っていなかったな」


???「ああ、そうだ、暗くてはあまり店内が見えないだろうからね、


明かりを点けとくよ」


そう言うと、店主は立ち上がり、壁にかかっていた蝋燭に、火を灯した。


???「これで少しは、明るくなったかな?」


俺「あ、はい、ありがとうございます」


???「いや、いいよ、君はお客さんなんだから、これくらいは当然だよ。


・・・・・そういえば、言い忘れていた。


ようこそ、月光堂へ、僕は店主の『慧月(けいづき)』ゆっくり見て行ってくれ。


俺「丁寧にどうも、俺は神埼 真、まあ・・・・・よろしく」


慧月「こちらこそ、よろしく。


何か欲しいものがあったら、言ってくれ」


俺「ああ、欲しいのは山々だけど、今は、買い物の帰りで、余り金持ってないんだよな・・・・」


慧月「まあ、見て行くだけでもいいからさ」


俺「そうか・・・・・分かった」


そう言い、俺は店内を見て回ることにした。


俺「何かいい物は・・・・・は・・・・・」


俺は、棚に掛けてあった一本の剣を手にした。


俺「・・・・・この剣は・・・・・すごい・・・・・・今までに見たことも無いほどに刀身が輝いている」


慧月「君は剣を使ったことがあるのかい?」


俺「ああ、一応」


慧月「そうかい、だったらその剣を勧めるよ、なにせ


そこいらの剣とは比べ物にならないからね」


俺「・・・・・・・いくら位だ?」


慧月「それは、25000(かん)だよ」


(ゲッ! そんな金持ってないぞ! いい所400冠だ・・・・・)


俺「あ・・・・・とりあえず違うのも見てみるよ・・・・・・」


慧月「まあ、ゆっくり決めてくれ、急がなくていいからな」


俺「そうさせて貰うよ・・・・・・・・・・ん? これは・・・・・」


俺は、剣の隣に置いてあった、ナイフに目を付けた。


俺「・・・・・・」


(なんだか、あのナイフ・・・・・霊剣と同じような雰囲気を感じるぞ・・・・・・)


俺「・・・・・慧月さん・・・・」


慧月「なんだい?」


俺「このナイフ、どういう物なんですか?」


慧月「ああ、それは、銀のナイフだよ、買いたいのかい?」


俺「・・・・・・・・なるほど・・・・・そうだな・・・・・いくらだ?」


慧月「300冠だよ」


俺「分かった、買おう」


慧月「毎度あり」


俺は、財布から300冠取り出して、カウンターに置いた。


慧月「ありがとうございました」


俺「ああ、じゃあな」


慧月「またのお越しをお待ちしているよ」


俺「ああ」


そう言い、俺は外に出て、月光堂を後にした。


俺「さてと、早く帰らないとな・・・・・」


そうして俺は、零の待っている家へと、歩き出した。


だが、このときは思いもしなかった、この後にまた、


厄介事に巻き込まれることになるなんて・・・・


続く

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