7s!
まぶしいほど白く光る制服とは正反対に今日の空は黒い雲で覆われている。
艶やかなローファー、黒の靴下が雨で濡れる。
時刻は朝の8時30分、あと10分で朝礼のチャイムが鳴る。
学校前のバス停から大勢の生徒が降りてくる。
学校はバス停の目の前にある。
バスから校門までのドアトゥドアに30秒もかからないのに、最寄りの電車の駅までは徒歩20分かかる。
バスに乗れば駅から学校まで5分もかからないのにバスに乗らない生徒が大半だ。
駅から学校までの通学路にはコンビニも数件並び、生徒達が寄って昼食を買う生徒も、仲良く談笑しながら学校を目指す生徒、音楽を聴く生徒、走っている生徒
通学路にはいろんな生徒が学校を目指している。
そんな駅から離れた所に南甲女子高等学校はある。
学校の教室からは海が見え、外国船だろうか時より大型の船も見える。
それもそのはず回りに住宅はなく、あるのは大きな建物の食品工場ばかり。
南は海、北は3回建ての高速道路がある。
昔は南をむけば海、北を向けば山だったのだろう、現代的の進歩による建造物には、歴史のある女子校も歯が立たない。
教室から見える景観はひどいものだ。
40個の机が並ぶ1組の教室にまだ半分の20名ほどしか座っていない。
朝礼まであと10分、ここから一気に生徒が教室に入ってくる。
校門から生徒達が入ってくる、学校内は土足厳禁だ。濡れたままのローファーを扉もないむき出しの木の下駄箱に直し、今度は下駄箱に置いてある自分の名前がかかれたスリッパに履き替える。
靴についた土や泥は学校に持ち込まない、その効果か学校の廊下は綺麗だ。
まだぎこちないく静かな空気の流れている教室。
同じ中学校同士であろう子達が会話している、会話しているのはあそこの3人組だけだ。
ぞろぞろと生徒達が教室に入ってくる。
1学年4組160人の新生徒達。
朝礼3分前、教室には40名全員が着席した状態で担任の先生が来るのを待っている。
チャイムが鳴ると同時に担任の先生が入ってくる。
「おはよう!」40代後半だろうか、少し白髪交じりの男性がひとつギアを上げて40人の女子達に挨拶をする。