7話目 ~ラーメン食ったり眠かったり~
本日分でございます。前回の続きですね!最近ナレート君がおかしいっす!
6話の終わりから
「zzz……」
「zzz……」
7話になったのにも関わらず、のんき(?)に道の真ん中で寝ている二人。その内、車かトラックに轢かれそうなものだ。
パッポーパッポー(何故に鳩時計の鳴き声よ)
T☆H☆E☆い☆ち☆に☆ち☆け☆い☆か☆(見にくい
見えにくすぎるほし列の野郎にあるように、1日が過ぎた。
「ん……ふわああああああああああああああ」
「くそねみ」
「んあ? あーおはよ」
「おはよっふあああああああ」
ようやく(永遠とみられた)眠りから目覚めた二人。思いっきり体を伸ばす。
「あーこれ道路で寝てるよ」
「TMで寝ましょうよ」
「そだな」
もう全てにおいてが気怠いと言わんげな二人だが、薄れゆく視界の中で、TMを腕時計型から宇宙船型にし、中に入り、宙に浮かぶTM。
「……ねむいな」
「でも……ねぇ」
お互いに顔を見合わせた二人はやがて何かを諦め、スガさんとカタキはそれぞれの布団に向き直り、
『眠い……』
バタッ
『zzz……』
布団に倒れこみ、また眠りについた。次は王子様くらいで起きるといいのだろうが、まだそれは分からない。
パッポーパッポー(どうやらこの世界は『作者』という創造主の勝手で決まっているようだ。しかし私も『ナレート』という名の『作者』な訳であるが。とりあえず鳩時計よ、鳴くのをやめたまえ)
10時間経ったんだよっ!!「(スガさん)誰だよおま」
「ふわああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ…………………………」
運良く長い永い眠りから覚める事の出来たスガさんは、思いっきり体を伸ばす。(またか)
「よくねたああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ…………、おーいカタキー生きてるかー」
「ひひへはふひょ。ほんほほふへはひゃあー」
「この星来てから眠くなるなーほい」
「ほーへふねー」
カタキの発する言語など、まったく何を言っているのか分からない。高性能の翻訳機で分かるかどうかレベルだ。スガさんはその意味を理解しているのか、放置しているのかは謎だ。
しかし、文明は進化するもので、『作者』という創造主により、カタキの言語に『ルビ』という大層便利なものが振られている。おかげで、分かりやすくなっているだろう。
「は! 観光地巡りでもすっか!」
「ふわああい……。まだ寝足りないな……」
最初の目的は、スガさんの息子を探すとかそんな感じだった気がするのだが、当の本人も、勝手に介入してきたカタキも、そんな事はすっかり忘れていた。
(食べ歩きをして、三軒目に辿り着きました)
「ここが三つ目の店かー。ラーメン屋かー。……つか食べてばっかじゃね?」
「まぁいいじゃないっすかー僕お腹空いてますよー」
「さっきから食べてばっかだろーが!! なんでだよ!! おまえは胃袋大魔神か!!」
それもそのはず、さっきから色々食べ続け、既に三軒目なのだ。
「だって三十四時間寝てたんですよ? 五食ぐらい食い損ねてますよ? ごはん! ゴハン! GOHAN!」」
「まぁ腹は減ってるけども……。そんな続けて食えるかってんだよバーロー」
「バーローktkrwww」
既におかしいカタキを横目でちらっと見た後、スガさんは店内に入っていく。
「いらっしゃいませー!!」
入ると、店員さんに声をかけられる。
「何名様ですかー?」
「あーっと、二名なんですけど」
「かしこまりました! 二名様ご来店でーす!!」
『はーい!!』
「あ、スガさん待ってくださいよ」
「またねぇよ。つか待ってたわ」
店員さんに案内され、空いていたカウンター席に座る。二人だからだろう。
「ご注文お決まりでしたら、お呼びください」
そう言うと、店員さんは去っていく。
「なんにしよっかなー」
「塩ラーメンねぎたっぷりでいい」
「じゃあ僕はデカ盛りラーメンにしますー」
さっさとメニューを決めた二人は、店員さんを呼ぶ。
「えーっと。塩ラーメンねぎたっぷりと、デカ盛りラーメンを一つで」
「かしこまりましたー。ご注文は以上でよろしいですか」
「あ、はい」
「まだかなーまだかなー」
「来るかよ。まだ頼んだばっかだろーが」
待ちきれない様子のカタキに、スガさんは、伝票を持って厨房に駆け寄っていく店員さんを親指で指差す。
「えーそんなー」
〜10分後〜
「おまたせいたしましたー。塩ラーメンねごたっぷりと、デカ盛りラーメンでーす」
ラーメンを二人の前に置いていくと、伝票を置くのも忘れずに、店員さんが去っていく。
「いっただっきまーす!!」
すぐさま手を合わせたかと思えば、割り箸をパキンと割り、そのままラーメンをがっつく。
ガツガツハフハフ
「あちーなら冷まして食えよ」
「熱い方がうまいでずるずる」
「なんか前にもあったなこの光景……。まぁいいや。いただきまーすっと」
カタキを放置する事に決定したスガさんは、自らもラーメンを食べる。
「ふ、ふまいへふへーほへ」
「もう意味不」
カタキなんかもうずるずるで困る。スガさんは黙々と食べる。
「チャーシューとろけるー」
カタキは麺とかと一緒にチャーシューをほおばっている。
「……ネギが塩味とからんでうまいなー」
もう完璧カタキの事を無視しているスガさん。
「ほーへふは!? ほふ、ひゃーひゅーのほうはふまひほほほいは」
ゴックン
「すけど?」
お知らせ;頑張って解読してください
「は? 前半からほとんど何言ってんのか分かんないんだけど」
「あ、すいません。食ってたもんでして」
「そんなもん見りゃ分かるっての」
「汁のもー」
ゴックンゴックン汁を飲み干すカタキ。ちなみに、スガさんはいつのまにか完食している。
「ごっそさん。行くぞーカタキー」
しっかり手を合わせたスガさんは、伝票を持ってレジに向かう。毎度毎度、スガさんはどこにそんな金があるのかは謎だ。
「あ、ちょっと最後の一口……」
ゴックン
「はー飲んだーいいですよー」
ついに全てを食べ、飲み尽したカタキ。席を立ち、外に出ようとしたスガさんに駆け寄る。
「ありがとうございましたー」
後ろから店員さんの声が聞こえ、自動ドアが開き、店を出る。
「摂取Kcalとうに超えてるぞお前」
歩きながら、少し冷たくカタキに言い放つスガさん。正論である。
「いいじゃないっすかー、別に太らないしー、眠いしー」
全宇宙の肥満に悩んでいる人や、太るまいとしている人を敵に回すような発言をサラッと言ったカタキ。しかし、最後の「眠い」には、スガさんも唸る。
「確かにな……。俺は基本的に眠がりだけど、ここまで眠くなったり寝るのは初めてだからな……。この星少しおかしいぞ……」
少しの間悩んでいたスガさんは、ポンっと手のひらを叩いた。
「そうだ! 情報センターに行こう!」
次話に続く
色々明らかになってねぇよ……。前話の後書き通りになってねぇよ……。ハハハ、また次話に続いてしまった。次は情報センターに行った後、急展開になったり?ならなかったり?それでは!
お知らせ;8話目は3月11日午後6時くらいに投稿