1話目 ~二人は出会う~
初めまして、それともどうもでしょうか、あくりる!です。今回の話は、暇だったので投稿したというアレなんですよ。今回はシリアスになってますが、基本ボケかましなので、ご注意してください!それではお気を付けてご覧ください!
よく分からない未来。どこかの星の居酒屋にて。
(ちなみに今は夜です。大人の時間真っ盛りです)
「おーい!! そこの姉ちゃーん! 酒一つ追加でねー!」
席に座っている一人のおじさんが、店員のお姉さんに向かって言う。
「ハイハイ。でもお客さん飲みすぎですよ。もうこれで六杯目」
そう言うと店員のお姉さんは、少し怒ったと腰に手を当てる。
「あーに、いいんらよ……」
「ほらー、呂律が回らなくなってる!もう……」
確かに、おじさんは酔いが回っている感じだ。店員のお姉さんはしょうも無い親父だ、とでも言いたげな表情だ。
「ヘイヘイあかりやしたよー」
適当に言葉を返すおじさんの言葉を後ろで聞きながら、店員のお姉さんは、追加のビールを取りにビールサーバーへ向かう。
「でもあの人最近よく来るわねー」
そこで、もう一人の店員さん(女性)に話しかけられる店員さんA。
「ええ、ここらでは見かけない人……、でも開拓中の星だしねぇ。そんな人がいるのもおかしくないわよね」
「ま、ここは居酒屋だし、心ゆくまで飲ませてあげましょ! ね!」
「そうねぇ……」
そしてビールを注ぎ終わった店員さんAは、おじさんの所へビールを持っていく。
「はい、ビールですよ」
「お、ありがとさん」
店員さんAは立ち去り、グイッとビールを煽るおじさん。
「はぁ……、この星々を回る旅をいつまでやるんだか……。ただの居酒屋巡りになってるし……。いいのか? いくねーな」
一人で自問自答をしているおじさんには、一体どんな事情があるのだろうか。
「てかあいつが消えてからかれこれ二ヶ月か……。どこにいっちまったんだよ、あいつぁ……」
あいつ=誰であろうか。でも三十代に見えるおじさんは未婚か、既婚か、それによっても違うと考えられる。
もう一度ビールを煽り、溜め息をつく。
「ふっふっふ、お困りの様っすね」
「うおわぁ!?」
ふいに、おじさんの横から、若い男性、現代で言う高校生くらいの人が覗き込んできた。
「……(見なかった&聞かなかったフリ)。さぁここでやることは終わったし、次の星に行くかー……」
「ちょっとーちょっとちょっとちょっとまってくださーい」
「だーからさっきからなに!? &ちょっと多い! 一つでいいだろ普通!」
席を立って、会計を済まそうとしたおじさんに、例の人がまた話しかける。おじさんはうんざりした様子で、それに応えた。
「あ、申し遅れました! 僕、実は便利屋やってるんです!」
「べっつに俺には関係ねぇこった」
そう言うと、おじさんはさっさと会計を済ませる。
「―――――言ってないとは言わせませんよ? 困ってましたよね? ね? ねぇ?」
「…………」
(こんのクソガキ……。地獄耳してやがって……。そんな人のプライバシー聞くなってんだよ、バーロー……。)
居酒屋を出たおじさんと自称便利屋。おじさんは便利屋の事を内心そう思いながら、上を見上げた。
上を見上げれば、満点の星空と思いきや、電灯のおかげで、特に綺麗な星空が見える訳ではない。
「ちっ、分かったよわーったわーった。お前も一緒に連れてきゃいいんだろ?」
「うっわぁい!! ホントっすかぁ!? あっりがっとーございまーっす!! ちなみに僕、“カタキ=ギムーヴ”って言うんです!! カタキでいいっすよ! よろしくお願いします! でもあなたの事は……」
折れたおじさんの言葉を聞き、もの凄く喜ぶ便利屋改めカタキ。自己紹介も程々に、おじさんの名前をちゃっかり聞き出そうとする。
「そーだな……。ま、いっか。俺は“スガ=フリーク”。スガでいい」
「じゃあスガさん! よっろしくおねがいしまーっす!!」
おじさん改めスガさんは、苦笑して、カタキの事を見る。
「てゆーかスガさん、未婚ですか?」
「既婚だアホ」
「じゃあ探してるの息子さん?」
「お、当たり。なんもでねーぞ?」
「メシくらいおごってください。あ、でも簡易型でいいです」
とりあえず決まった事。スガさんは、消えたらしい息子を探す。カタキはそれを手伝う。二人の利点が一致したこのコンビの旅。
一体どうなるのかは、誰にも分からない……。
ふぅ、短いな。でも基本短めです。ご容赦を。それでは!