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スガさんとカタキの旅  作者: あーく
間章 ~地球とか色々~
16/20

2話目 ~おいおいマジか~

かなり説明文になってしまってますが、最後の方はおいおいな展開になっています。


ではどうぞ!

「ここどこっすかぁぁぁ!?」


「俺に聞くな!!」


 TM(タイムマシン)に何故かついていた無差別に移動しましょうボタンとやらのおかげで、二人はどこかの星の、大気圏すれすれにワープしていた。まったくもって無差別である。

 だが大気圏がある、という事は、すなわちその星には空気があるという事で、生命があるという証拠でもある。そういう所はちゃんとしている所が不思議だ。

 TMが大気圏突入した際にTMが炎上して、そのまま二人が、スガさんとカタキがご愁傷様になるということはない。TMはそういう面の強化もされている。といっても、時空間移動をするのだから、それくらいの強度が無ければ、それ以上の強度が無ければ、事故が多発しまくっているであろう。


「とりあえず舵だけは取っとく!!」


 さっきまで変な事をしていたため、ボタンが押された後も座らずに、立ちつくしていた二人。しかしそのままではダメだ、と思ったスガさんが操縦席に座り、ハンドルを握る。もう下手にワープするよりかは、一度大気圏を抜けてから、ワープした方がいいと踏んだのであろう。そのまま自動制御運転から、手動運転状態に切り替える。


「これが大気圏突入っすか」


「まぁ旧型の宇宙船の時は、こんな感じでしか出来なかったんだろうけどな」


 流石は宇宙が誇るTMだ。揺れはほとんどなく、重力差も感じられない。二人が話している事は、旧型の宇宙船だとワープが出来ず、ここまで楽に着陸も出来なかった、という事をしみじみと話しているのだ。


「あ、抜けましたね」


「ほいワープっと」


 スガさんが操縦桿の真ん中にあるボタンを押す。さながらポチっとなである。まぁそれはともかく、TMは落下していた状態からワープし、どこかの空き地に着陸した。



「着いたー!」


「でも結構な所だな」


 二人はTMから降り、周りの景色を眺める。その間にスガさんはTMを腕時計型に変形させる。

 二人が降りた星は、道路沿いにマンションや店が立ち並ぶ、盛んな場所と思われた。だが空き地があるという事で、少し郊外の方ではあり、道路沿いには一軒家が連なっている。そして、所々にそびえ立つ電信柱。


「スガさん、この星の名前って何すか」


 カタキが問うと、スガさんは腕時計型のTMを覗き込む。すると、目の前に可視出来る3Dモニターが現れ、スガさんが現在地情報を確認する。そこには、衝撃の事実が書かれていた。




「―――西暦201X年、○月×日。場所は……地球、日本国。この文明を創った中の一つの星。そして、その中の国の一つだ」




「はぁぁぁぁぁぁ!? 西暦!? 地球!? ぶっ飛んでんじゃないですか!!」


「俺も聞きてぇよ……。にしても地球に、しかも過去の地球に来ちまったとはな……」


 今明かされる新事実。まずこの物語中では、西暦というものは使用されていない。そのまんまのネーミングではあるが、宇宙暦、というものが使用されているのだ。西暦が使われていたのは遠い過去の話となってしまっている。

 現在の宇宙暦は1561年。西暦であった時代と同じで一年は365日である。他の事もほとんど西暦と同じだ。ここでは、宇宙暦が始まった西暦は公開しないでおこう。未来は皆のためにある。

 まぁとある西暦何年かの事。地球人が他の星に存在する人間を見つけ、コンタクトした。その時には、宇宙航行の技術は十分に発展しており、時間はかかれど、安全な宇宙の旅を送れるようになっていた。といっても、TMと呼ばれる時空間移動が可能となる乗り物はまだ無かったのだが。

 そして他にも人間が住んでいるいくつかの星を見つけ、宇宙暦の始まりを告げた。これが宇宙暦1年の事である。この時発足したのが、宇宙最高機関、略してSSOである。スガさんの息子、アイトはここの特別部隊に所属していて、重大な罪を犯した星を滅ぼす事が主な仕事であった。といっても、アイトはXの手によって殉職してしまっているのだが。

 SSOうちゅうさいこうきかんと同時に発足したのが、宇宙軍、略してSASである。スガさんも、元諜報部員であった所だ。


 話は戻り、宇宙最高機関が出来る際に常任理事となった星がある。それが地球(アース)や“ヨルムティア”、“ネプトゥトス”などなどといった星だ。詳しい事は省略する。

 また、常任理事の星にはならずとも人間が住んでいる星はあった。宇宙暦が始まり、時空間移動の技術が発達し、開拓のために移住(仕方無しに移動した者もいたのであろうが)した星を除くと、SSOうちゅうさいこうきかんの常任理事の星と、少数民族が住む星とに分かれる。

 その少数民族というのが、真実の一族や、天空人などなのだ。スガさんは前者、カタキは後者である。

 宇宙暦1561年の現在ともなれば、常任理事を務めている星は強大な力を持っており、そんじょそこらの星とは比べ物にもならない力がある。地球もその例外ではない。


 だがしかし、今二人が辿り着いたのは、西暦201X年の地球。しかも我々、小説家になろうというサイトで小説を書いている人達が住んでいる国、日本に二人はきてしまった、という事である。どうやら無差別に(ryボタンには時をも遡ってしまう(無駄な)効果があったらしい。


 あまりに次元が違いすぎる光景に、二人はただただ唖然とするばかりで、スガさんは参ったな……というように髪の毛を掻き、カタキは口をOの字に空け、立ちつくしている。


「……まぁ折角来ちまった訳だし、観光でもするか?」


 スガさんがした提案に、カタキは身を震わせ、スガさんの方へ向き直る。


「……地球って、日本っておいしいものの聖地でしたよね?」


「ん、ああ。旨いもんならいっぱいあるd」


「観光けってええええええいいいいいいいい!!!!!!!!!」


「お前の基準はおいしいものがあるかどうかかよ!! まぁいい、乗った」


「っしゃあああああああああ」


 おいしいもの、このフレーズはカタキの心をつかんで離さず、しかも日本は旨いものがたくさんある、という事を聞いてしまったからには食いまくるしかないと踏んだカタキは懇願し、承諾され、飛び上がって喜ぶ。


「ま、そゆことなのか。じゃあ何処行くんだよ」


 スガさんもあっさり納得し、何処へ行くのかをカタキに聞く。


「あー待ってください」


 カタキは西暦2014年でいうようなスマートフォンのような物を取り出し、ネット検索する。ちなみにこの機械は、過去だろうが何処だろうが使えるスマホよりもはるかに進化している機器である。

 しばしネットで検索をしていたカタキは、ある項目を見つけ、目を惹かれる。


「スガさん、どうやら神奈川県の厚木市、という所で生まれた“シロ○ロホルモン”なる旨いものがあるらしいです」


「ほう……。じゃ、行ってみるか」


「了解でーす!!」


 カタキが見つけたのは、○−1グランプリで優勝したというあの有名なシロ○ロホルモンであった。スガさんも興味を惹かれたらしく、食べてみる事を即決定する。


 その後、カタキが一番人気と言われている店を検索し、それをTMに位置情報として入力する。その後、TMを自動車形態に変化させ、道路を走りそこへ向かう。なんと便利なTMであろうか。ちなみに、TMの免許を取った時点で車も運転できるレベルなのだ。年齢の関係上もあり、スガさんが運転しているが、カタキも運転は一応出来る。捕まるけれども。


 食に対する執着とか恐ろしいものであるとだけ今は言えるな、とスガさんはこっそり思った。


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