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スガさんとカタキの旅  作者: あーく
第一章 出会いと敵打ち
14/20

13話目 ~危うかった命 彼等は伝説になる~

一章完結です。


ではどうぞ!


 12話の続き



「あーくそ、どーやっても起きないのかなぁ……」


 前話で宇宙の平和は救われたのはいい。しかし、Xをある程度まで弱らせてくれた人、スガさんが起きない。というか、気絶したまんま動かない。


 腕組みをしながら悩んでる青年、カタキはスガさんを起こす方法を考えているのだが、カタキ自身がスガさんを気絶させたのだ。当然起こす義務のようなものがあるだろう。


 まぁそれはそれで事情があったのだが、流石に放置という事は出来ない性格のため、今も完全にのびてしまっているスガさんを起こそうとしている訳だ。


「よし、叩く」


 はっと気が付いた様に右手の人差し指を立てて、そんな事を呟いたカタキは、スガさんのすぐ横にしゃがみ込み、両頬を手の平で交互にぺチンペチンと叩きはじめる。


「起きないだとぅ……」


 だがそんな事をしても起きないスガさん。また色々方法を考えようと、今度は何故かくるくる回り始めるカタキ。


 忘れているかもしれないが、ここは普通に星だ。惑星とかでは無く、人工的に作られた衛星のような星だ。空気は無い、常人なら死ぬ。いや、二人は既に常人じゃないのだが、二人は一応呼吸出来ている。そこの所を覚えておかないと、世界観がおかしくなる。




「んぁ……」


 どこかから呻き声がした。その人が薄く目を開けると、超高速回転しているカタキが見えた。


「あ、そかそかいてて」


 その人=スガさんは、今の状況を大体把握しながら立ちあがろうとするが、全身が痛くて立ちあがれず、そのまま倒れておく事にしたスガさん。


 しかし、それが悪夢を生む。



「よぉぉぉおおおおううううしいいいぃぃいい」


 回りすぎで止まろうとしても急には止まれず、何回転かしながら目を回し、口からそんな気の抜けた声を漏らしたカタキ。そしてちゃんと止まる。


「いっそのこと投げ捨ててみよう」


 キラーンと瞳を輝かせるカタキ。一体どんな趣味なんだろうか。とまぁスガさんの近くに歩み寄り、腕を伸ばす。


「ぐ、ぐあ」


 スガさんはあ、ヤバいとか思っていたが、なんせ体が動かず何も出来ずに呻くだけだ。しかもカタキにはその声に気付いてもらえない始末。


「でも素手で持ち上げるのもなぁ……。じゃあ剣で持ち上げるか」


「……!?」


(やべぇよ俺!!)と心の中で思うスガさん。そんな事など露知らず、カタキは

双剣を引き抜く。


「せーのっと!!」


 カタキはそう言って、スガさんの体の下に剣を滑らせようとする。


(死ぬ。俺マジ死ぬ。人生オワタ\(^0^)/)


 スガさんは己の最期を悟っていた。


「あ」


 悲劇、カタキがこんな時に足を滑らせ、スガさんに向けて剣を突き刺すような形で倒れていく。


(死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死n)


 スガさんはここまで思ったが、やっぱり死ぬのは嫌だという人としての本能が発動し、一瞬で寝がえりを打つような形で回避した。カタキの剣は地面に深々と突き刺さっている。


「あっぶねーよおま!!!!」


 寝返りを打ったためなのか、声が出るようになり、カタキに全力で抗議するスガさん。


「あれ!? スガさんが目覚めてる!!」


「死ぬ所だったわ!!」


「永遠に眠ってるのかと思いましたよ!!」


「ンな訳あっかよ!!」


「僕X倒しました!!」


「マジか!! サンキュー!! &なんか暴走してごめん!!」


「大丈夫っすよ!! ていうかお腹空きました!! メシ食いたいです!!」


「わーったよ!! でも俺眠い!! 寝させて!! TM(タイムマシン)宇宙船型にして!!」


「あ、スガさん!!」


「なんだよ!!」


 互いに言いたい事をぶつけ合っていたのだが、カタキは星に何者かを見た。それは、




「―――なんかカメラとかマイクとか持ったおっかない人達が近寄ってきます」




「はぁ!?」


 スガさんもカタキの指差す方向を見ると、冷や汗が体じゅうに流れそうになった。


「あれ、報道陣の皆さまだ」


「マジすか!! 人気者になったり!?」


「カタキ、逃げるんだ」


「ええ!? なんでっすか!?」


報道陣(奴ら)はとてつもなく俺達を疲れさせてくる……。止めておけ、止めておくんだ」


 スガさんは、それでも抗議しようとするカタキの肩に手をポンっと置いて、首を横に振った。


「わ、分かりました……」


「よし、それでいいんだ。じゃあ早く」



『たっいさーん!!!!!!!!』



 TMを宇宙船型にして、乗り込み、そのままどこかへ飛んでいく。その数十秒後に報道陣が二人のいた場所に辿り着いた。




「くそっ、逃がしたか」


「なんてったって彼等が宇宙の危機を救ったかも知れないのに……!!」


「彼等は伝説、その戦いも伝説という事ですね。皆さん、分かりましたか?」


『はいっ!!!!』


 報道陣がそれぞれ悔しそうに呟くのだが、それをリーダーと思われる一人の若い女性が今回の件をまとめ、それで皆納得する。


 二人はある意味救われたのだろう。この女性によって。そんな事は知らずに、二人の旅はまだまだ続く!!



 第二章へ




つ、っつかれたぁ……。とによりかくにも、見てくださりありがとうございました!!実は報道陣をまとめ上げた女性の方がゲフンゲフン。それではまた!!

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