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スガさんとカタキの旅  作者: あーく
第一章 出会いと敵打ち
12/20

11話目 ~Xの力 そこに現れたドヤ顔青年~

バトルはまだまだ続きます!!


それではどうぞ!


 10話の続き



「お前なら分かるだろう、コイツ本来の力を」


「十分にな……」


 名も無い星にて。スガさんとXは真正面から対峙していた。スガさんは右手にTruth・ブレードを持っている。

 Xの方は左手に剣を持っていて、右腕が無くなっている。スガさんが斬ったのだ。今も血が流れ続けている。


「ははは、やはり人が慄く様を見ているのは愉快なものだ。どれ、やるとするか」


 Xが笑いながら、剣を地面に突き刺す。そして力を込めたかと思えば、斬られたはずの右手が復活していた。


「仕組みはなんとなくわかる。お前らが取りこんだ誰かの腕を、アイトの体に付加し(くっつけ)ただけか」


「物分かりが早いな。そうだ、コイツの腕が無くなったから、新たな腕を付けただけのもの」


 Xは人々の怨念の集まりである。その中にはスガさんの息子、アイトのように、理不尽にXに取り込まれた人もいるのだ。その内の誰かからアイトの体に右腕というパーツをつけただけなのだ。原理は壊れたロボットを直すようなものだろうか。


「準備は整った。コイツの力を使うとするか。先ほどもこの力を使わせてもらったからな」


「やっぱそうなのかよ……!! 罪の無い人達を殺しやがって……!! ぜってー殺してやるよ!!」


 スガさんは叫び、Xに斬りかかろうとするが、状況が状況である。一旦宇宙空間上に退避する事にし、舌打ちをしながら上昇していく。


 少し前にあった惑星爆破の原因、それはXの仕業。しかしその力を使えるのはアイトであった。



「さぁ吹き飛ばそうかッ!!」



 Xはその星が宇宙から見下ろせる位置まで上昇すると、左足を体に引き寄せ、右足から星に急降下していく。体全体は白いオーラを纏っていて、そのまま右足で地面にキックする。


 そうすると、少しだけ蹴った箇所とその周りにのみ亀裂が生じ、オーラが地面に飲み込まれていった。一見何も意味のないようかに見えるこの行動。しかし、これは次の一撃へと繋がる伏線だった。恐怖へと引きずりこむための。


 スガさんも、その様子を眉間にしわを寄せながら見ていた。そのままXが星を破壊するものだと思っていた。

 

 だが、そんな予想を裏切って、Xがスガさんの目の前に突然現れた。



「なっ……!?」



 あまりに突然すぎてアクションが遅れるスガさん。しまった、と思った時には、Xの蹴りが腹に当たって吹き飛ばされてしまった。

 ドォンと、先ほどまでいた星に墜落する。ゲホッゲホッと少し血を吐く。


「まさか私達がお前を殺さないで、星の爆発を見学させておくなど、甘い事はしない」


「くしょう……!!」


 もう間に合わない。そう直感したスガさんは、視線の先にいるXを睨みつけながらも、かなり悔しそうな表情だ。



「お前の息子の力、それでお前は死ね」



 Xは持っていた剣を上空から投げつけた。白いオーラを纏った剣は、先ほど亀裂の生じた場所一直線に飛んでいく。

 アイトの力、それは自らがとてつもない力を込めて攻撃する。そのままでいくと、力に押し負けて星が崩れて終わるだけだ。しかし、アイトはそれだけではなく、星そのものを消滅、一欠片も残さないようにするために、こんな手段をとるのだ。

 攻撃した場所に力を圧縮しておき、剣を投げつける。そうすると、爆弾のように埋め込まれた力の塊が破壊され、星が、惑星さえも爆発させる事が出来る、という方法で。

 

 剣が突き刺さらなければ、爆発して木端微塵にはならない。だが剣は言ってしまえば起爆スイッチのようなものだ。しかも星全体を爆発させるための。それゆえに剣にかかっている力も半端ではない。

 

 今のスガさんでは到底止める事はできない、出来たとしても少し軌道をずらす程度しか。



「これで終わりだ、スガ=フリーク」



 ―――――スガさんも終わりを直感した。これで俺の人生は終わるのだと。だけどそうではなかった。

 

 そういえば忘れていた人がいたじゃないか、と。

 

 その人はスガさんの前に現れた。




「―――何やってんすか、カッコ悪いっすよ。スーガさん?」




「カタキ……!!」


 スガさんはその名を呟いた。カタキも宇宙服はきていない。もの凄い速度で飛び上がると、力の塊に刺さってしまいそうな剣を、自らの双剣でいなした。



 ―――キィィィン!!



 バキィン……


 剣が、いとも簡単に吹き飛ばされ、そのまま刀身が折れてしまう。



「これが、天空人の力。軽減化っすよ」



 カタキは着地して、最高級のドヤ顔で笑った。


 ※最高級のドヤ顔→ほぼ全ての人が見たら、「うぜえええええええ」と思うドヤ顔のこと



 次話に続く




カタキ現る。というかこんなシリアスな話でしたっけ……。まぁいいですよね。うん。



お知らせ;12話は3月17日午後8時くらいに投稿

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