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休日の生き方

やぁ諸君。まずは落ち着いて見て欲しい。そうだね今日はこの俺Rise8の隊長である俺の休日の生き方についてだ。

何血生臭い話も無いし特にこれと言って重要な事をする訳でもない生暖かい目で見てくれ。



7:00起床

日々の生活リズムを壊す訳にもいかないし隊員達に朝食の支度をする必要もあるのでこの時間に毎日起きている。

「アニキ今日の朝食はなんなの?」

「そうだな…ピーナツバタートーストとゆで卵あとはスープかな」

今日もベットで一緒に蓮と寝てしまった様だ。むしろ勝手に入って来ていた様だが…ともかく全員分の朝食の準備の為に顔を洗い割烹着に着替えまだ寝ぼけている蓮の支度も手伝う。そして隊員達に朝の艦内放送をかける。

「起きている皆!おはよう。まだ寝ている皆!早く起きろ。本日の朝食は7:30からだ支度を整え全員食堂へ集まれ」

放送を終えるとそのまま食堂へ向かい朝食の準備をする。


7:10朝食準備

20人余りとは言えかなりの量である手際よく全ての料理を仕上げ配膳するともなるとかなりの時間がかかる。

「アニキ、何か手伝いしようか?」

「そうだな…とりあえず全員分の皿とコップを準備してくれ」

蓮が並べた皿にトーストとサラダ、ゆで卵を起きコップにスープを注いでいく。既に何人かの隊員は席に着きとりとめの無い話をしていた。

「隊長今朝もご苦労様です!」

「いいから座って待っておけ、じきに皆揃うだろ」

全員分の朝食を配膳し終える頃には全員が揃っていた。


7:30朝食

「いただきます!」

「「「いただきます!」」」

隊長である俺の声が響き隊員達全員が一斉に食事を始める。

「今日は、明日から始まる戦闘に向けてしっかり英気を養って欲しい。夕食までの間全て自由時間とする。昼食は各自で摂る様に」

そう言って俺も食事を摂り始めた。15分もすると周りは食事を終えている者が殆どだ。食べ終わった食器を片付けて俺も部屋に戻る事にした。


8:00読書

部屋に戻り読みかけの本を開いた。休日以外では中々時間を取ることが出来ず読み進める事ができないので休日には出来るだけ時間を取って本を読み進めている。

「アニキ何読んでるの?」

「遊戯人生と言ってな全てがゲームで決まる世界の話だ、弱者が弱者のまま強者に勝つ為に知恵を磨き必死に戦う話だ。」

「なんだか面白そうだね」

「読み終わったら貸してやるさ」

そう言い切る前に蓮は部屋を出て行った。


11:30昼食

昼食は軽く済ませてしまう。

午前中は殆ど読書をしていたのでそこまで空腹ではなかったので冷蔵庫にあったものでパスタを作り食べてしまう。


12:00訓練

休みとは言え体を鈍らせる訳にはいかない。

ランニングマシーンで体を温めさらにベンチプレスや腹筋、スクワット、懸垂などをして体を鍛える。かなりの汗をかいたのでシャワーを浴び服を着替える。

着替えが終わると次は射撃場へ向かう。体鍛えるもの重要だが俺達には銃の腕も大切だ、特に警察と違い俺達は多種多様様々な銃を扱う各々に得意不得意はあっても使えない銃があってはいけない。戦場では時として敵の持っていた銃を扱う事もあるからな。

射撃場に着くとまずは自分のお気に入りの銃の手入れをし的の中心を見据える。トリガーを引くと一発の弾が的の中心に吸い込まれる様に着弾した。その後数発の弾を打ち10種類以上の様々な銃を撃ち最後にまた銃の整備をし射撃場を後にした。


4:30休憩

艦内をゆっくりと歩き周る。途中隊員達とすれ違う度に挨拶を交わし隅々ま艦内を歩き周った。今の隊員の数に対して大き過ぎる俺達の家とも言えるこの艦は大き過ぎる。将来隊員が増えてもまだまだ安心だなと思いつつ自室へ向かう。自室へ着くとベッドで少し横になり昔を思い出す。最近の事や過去の事を思い出し、そしてこれからの事を考える。明日誰かが死ぬんじゃないかその誰かは俺かもしれない。明日死んでも後悔しない様に毎日を全力で生きようと誓ってからもう何年経ったんだろうか…今に未練はない俺だって俺が選び俺が作った今に後悔し葛藤したことだってあるでもそれは仕方の無い事だ、もう全て受け止めるさ。

考え事をしている間に夕食の時間になったので支度の為に食堂へ向かう。


6:00夕食準備

大量のじゃがいも、ニンジン、タマネギを切り鍋に放り込みそこへすりおろしたリンゴを入れるお察しの通りカレーだ。50人分近くのカレーを作り全員の皿に大盛り盛り付ける。食堂中に食欲をそそるスパイスの香りが辺りに漂う。艦内放送をかけて隊員達を食堂に集める。5分の経たないうちに全員が集まり各々の席に着いて皆目の前に置かれたカレーを口いっぱいに頬張るのを今か今かと待っている。

「色々伝えたい事はあるが先に飯を食ってしまおう。おかわりも少しならある。心して食べてくれ。それでは、いただきます!」

「「「いただきます!」」」

そう言い切ると全員が一斉に頬張り始めた。

カレーは中辛で各テーブルにはカレー用スパイスを起き蓮の為に甘口のカレーも準備してある。福神漬けやらっきょうなどの薬味もしっかり準備してある。完璧だ。

30分程で寸胴は空になり皆は満腹で満足している様だ。

「明日は夜明け過ぎにはこの船を降りて別の隊と合流する。今夜はあまり遅くならない様に早く寝る事!以上!」

そう言うと皆は部屋に帰り始めた。

さて俺も部屋に戻って風呂に入ろう。


7:45入浴

この艦には大浴場があり隊員達なら時間内であればいつでも入る事ができる。仲間と信頼を築くには裸の付き合いである。いつも夜は俺が入ってから皆が風呂に入るという暗黙の了解でもあるのかこの広い浴場では一人で入る事が多い。時々隊員が背中を流しに一緒に入る事がある。今日は蓮が一緒に入ろうと言ってきたので二人で広い浴場を使う事になった。脱衣所で服を脱ぎタオルを一枚持って浴場に入る。

(蓮…男なんだから胸元隠さなくてもいいだろ…なんかこっちが恥ずかしいんだけど…)

「蓮こっちおいで頭洗ってやるよ」

「うんー」

蓮の頭をシャワーで濡らしシャンプーを手に取ると優しく撫でる様に蓮の頭を洗ってやる。裸は白く綺麗で華奢な体格少し伸びた髪からはとてもではないが男とは思えない。それで実年齢以上に若く見える童顔。これで女性服を着ていればどう見ても女の子である。頭の泡を流してやると次は背中を流してやった。

「次は僕の番だね」

そう言うと蓮は俺の背中を流し始めた。蓮とは対照的に日々の披露心労で老けた顔に面倒で剃っていない無精髭。体は一生消えないであろう傷が全身に渡り残っている。

「アニキ…後悔してないの…?」

「後悔した事もあるさでも今は家族と言えるぐらい大切なみんながいる。死んで行った者ここで死ねと言った者沢山の家族の明日を背負って行きているんだ。後悔してる時間はない。」

「アニキは…死なないよね?」

「俺だって死ぬのは怖いし死にたくない、でもいつ死ぬかわからないんだから仕方ない。でもお前が待っている限り俺は帰ってくるさ。」

そう言うと蓮はシャワーで俺の背中の泡を流した。シャンプーで俺も頭も洗い湯船に浸かる。蓮は少しうつむいたままだったのでそっと頭を撫でてやった。

風呂を上がり服を着て蓮の頭を乾かしてやるとそのまま食堂へ向かった。

「どうしたの?」

と聞く蓮に俺は冷凍庫に隠していたアイスを出した。

「一緒に食べようぜ!蓮!」

「うん!」

温まった体にキンキンのアイス体の中の火照りが消えていく様だ。食堂を後にして部屋に帰る途中蓮はずっと俺の手を握っていた。


8:20趣味

部屋に戻って俺は机に座り手帳とペンを出した。手帳にはこれまでの日記が書いてある。誰にも言っていない俺一人の日記にはこれまでの毎日を書き記してある。いつかの未来きっと戦争が無くなった時に俺という個人が忘れられない様に誰かの中で生き続ける事ができる様に残している。今日の日記を書き終えるとこれまでの日記を読み返す。これは過去を忘れない為そして死んでいった家族を忘れない為でもある。読み返しているとノックの音がした。

「アニキ…一緒に寝よ…?」

「ほら入ってこい」

そう言うと蓮は部屋に入ってきた。

「すぐに行くから先にベッドに入ってろ」

蓮は頷いてベッドで横になった。部屋に置いている小型の冷蔵庫から水を取り出すといくつかの薬を飲む。精神安定剤や睡眠薬他にも持病の病気の薬を飲むと俺もベッドに入る。

「アニキ何か話をしてよ」

「そうだな…」

俺はそのままある隊員と出会った時の話を始めた。初めて出会った時の話、そいつと初めて戦場に出た話やそいつの失敗談などをしているうちに蓮は静かに寝息をたてていた。


9:30就寝

蓮は隣で寝息をたてて俺の腕を握っている。起きて物音をたてて起こしては可哀想なのでそっと頭を撫でて俺も眠りについた。

気がついたら一年経っていた正直すまんかったと思っている。

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