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ソクラテス、現代に転生して哲学でAiに打ち負かされる  作者: がお


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1/8

【名言1】無知の知

思いつきで ソクラテスが AI に 哲学のディベート 対決したらどうなるかと思って書いてみました。

アテナイの広場。

哲学者たちが円になり、いつものようにソクラテスは言葉の剣を振り回していた。


「汝らは“善とは何か”を語る。しかし──善を知っていると思い込むその無知こそ、最大の無知である!」


「いやお前こそ自信満々だろ!」


「そうだ! まずはお前が善を定義してみろ!」


言い返されても、ソクラテスはにやりと笑うだけだった。

言葉の応酬は白熱し、集まった市民たちもざわめき始める。


──その瞬間だった。


「……む?」


胸の奥で、“コツ”と何かが引っかかるような感覚。

続いて、鋭い痛みが心臓を貫いた。


「ぉ……? これは……?」


次の言葉が出ない。

膝が崩れ、視界がぐにゃりと歪む。

遠くで誰かが叫んでいる。


「ソクラテス!? おい!!」


(……まさか、この私が……?)


倒れ込んだ石畳の冷たさを感じる間もなく──

意識が、闇へ沈んだ。


――そして。


「……ここは……?」


次に目を開けた時、ソクラテスは見知らぬ場所にいた。


巨大な建物。若者たちの笑い声。

芝生の広い庭。

見たこともない“ガラスの箱”のような建造物。


彼はゆっくりと体を起こし、呟いた。


「これは……アテナイではない。

 ではどこだ……? いや……そもそも私は、なぜ生きている?」


近くを通り過ぎた学生が、スマホ片手に言う。


「え、なんか半裸のヤバい人いない?」


「やば……通報しよ」


「待て! 対話をしよう!!」


慌てて立ち上がるソクラテス。

しかし腰にはボロ布一枚。

キャンパスは騒然とし始めていた、


キャンパスはちょっとしたパニックだった。


「ちょ、見た!? あの人ほぼ裸だよ!」


「え……え……警備員呼んだほうがよくない?」


「いや怖すぎるって……!」


学生たちが距離を取りながらスマホを向ける中──

そんな輪の外から、一人の男子大学生が歩いてきた。


彼は寝不足特有の死んだ目をしながら、缶コーヒーを片手に言った。


「……なんか朝から騒がしいな。イベントでもあんの?」


そして視線の先で、腰に布一枚の髭モジャおじさん(ソクラテス)が叫んでいた。


「対話を! まずは落ち着いて対話をするのだ!」


「やべぇ……ガチのやつだ……」


周りの学生は一歩引く。

だが主人公は、逆にゆっくり近づいていった。


「おじさん、大丈夫? なんか困ってるっぽいけど」


その一言に、ソクラテスの目がキラァァァッと輝く。


「む!

 汝、話しかけるとは……勇気があるな!」


「いや褒められてる気がしないんだけど」


「私の名はソクラテスである!」


「……朝から強烈なの来たな」


「汝は誰だ、若き者よ!

 いや……名を言う前に聞こう。

 『自分を知っている者』とは、何者だと思う?」


「いや会話のレベル急に上げんなよ!!」


周りの学生たちはドン引き。


「うわ……対話始まった……」「巻き込まれてる……」「南無……」


それでも主人公は、ため息をつきながら言った。


「とりあえずさ、服着よ? 話はそれからでも間に合う」


「む……服……?」


「そう。文明の利器、服」


「文明……!」


なぜか感動するソクラテス。


「ならば案内してくれ、若き者よ!

 汝と対話するにふさわしい姿になろう!!」


「なんでテンションだけ高いんだよ……」


主人公は頭をかきながら、謎の半裸哲学者を連れて歩き出した。


――――――――――


「ここが俺の研究室。とりあえず、騒ぎになる前に入ろ」


主人公は、ソクラテスを人気ひとけの少ない建物へと連れ込んだ。

古いドアを開けると、そこは散らかった机とパソコン、論文プリントが積み重なった小さな部屋。


「む……? これは何だ? 書物にしては薄い……しかし量が多い……」


「レポートとか研究資料ね。気にしなくていいから座って」


ソクラテスは椅子に座ると、見たことない文明品だらけの部屋をキョロキョロと観察し──やがて真剣な顔で言った。


「若き者よ……汝は“どうやってここまで紙を散乱させたのか”説明できるか?」


「うるせぇな! 片付ける暇がないんだよ!」


「なるほど……無知の知とは、まず己が片付けられぬことを自覚する──」


「言い方イラッとする!」


主人公はため息をつき、棚から白衣を取り出した。


「ほら、これ着て。せめて人前に出られる格好にしよう」


「む……? これは祭祀の装束か?」


「違うよ研究室のラフな正装だよ!」


ソクラテスは白衣を手に取ると、しげしげと眺め──


「……白い。清らかだ……まるで“善”を体現するような……」


「善の話は一旦置け!」


それでも、なんだかんだで袖を通し始めるソクラテス。


バサッ。


「おお……これは……!」


白衣姿のソクラテスは、なぜかやたら似合っていた。

髭モジャで筋肉質のくせに、白衣だけは妙にしっくりくる。


主人公は思わずつぶやく。


「……意外と……大学の教授っぽく見えるな……」


「教授……? それは“何かを教える者”という意味か?」


「そう。知識を教える人、その道のプロみたいな感じ」


「む……ふむ……それは実に良い響きだ!」


ソクラテスは胸を張り、白衣をバサァッと広げながら言った。


「では今日から私は、この世界の“教授”として振る舞うとしよう!!」


「いや勝手に職位もらうなよ!!」


主人公がツッコむ声が研究室に響いた。


「……まあ、とりあえず落ち着けよ。これ飲んで」


主人公は電気ケトルを回し、インスタントコーヒーを作った。

白衣を着せられた“謎の老人”は、研究室の椅子にちょこんと座っている。


(……いやほんと誰なんだよこの人。

 ソクラテスとか言ってたけど、ぜったいヤバい人だろ……)


差し出された黒い液体を、老人は怪訝そうに見つめた。


「これは……毒ではあるまいな?」


「あんたに毒盛る理由ねぇよ」


「む……では飲んでみるとしよう」


一口。


「……ッ!!」


老人の目がギラッと光る。


(うわ……なんか目覚めた……?)


「これは……!

 苦い。しかし、妙に……旨い……。

 ああ……まるで人生のようだ……!」


「いや意味わからん例えやめて」


主人公はため息をつきながら、スマホを取り出す。


「……もういいや。チャットGPTでも起動して現実逃避しよ……」


画面を開き、すぐに入力する。


『知らない半裸のおじさん拾ったんですが、どうすればいい?』


即返事が来る。


『まずは落ち着いて、対話をしてみましょう。』


主人公はゆっ……くり老人を見た。


白衣着た、髭モジャ、コーヒーに感動してる謎のおじさん。


「いや………対話したら負ける気がするんだよなぁ……」


もう一度スマホに打つ。


『ていうか、この人、自分をソクラテスとか名乗ってます』


返事。


『偉大な哲学者ですね。何か悩みでも?』


「悩みしかねぇよ!!!」


老人が不思議そうに首をかしげる。


「若き者よ、何を叫んでいるのだ?」


「……いや、別に……あんたの扱いに困ってるだけ」


老人はなぜか嬉しそうに胸を張った。


「困る必要はない!

 私はソクラテスである!

 汝が求める“善き生”のため、いつでも対話に応じよう!」


「だからその“対話”が怖いんだよ……!!」


老人は大真面目。

主人公は100%この人を“おかしい人”だと思ってる。


そのギャップで頭が痛くなり、主人公はスマホを見ながら呟いた。


「……AI……助けてくれ……」



――――――――――



主人公がスマホでチャットGPTを開き、適当に遊んでいると、白衣姿のソクラテスが目を輝かせながら近づいてきた。


「む……これは何だ、若き者よ?

 光る板に文字が浮かんでおる……!」


「いや、それスマホ。文明の小箱だよ」


「文明の小箱……!

 さればこれに“話しかければ”応えてくれるのか?」


「……そうだけど、勝手にやらないでくれ」


ソクラテスは首をかしげると、目を輝かせてスマホに向かって宣言した。


「AIよ、聞け!

 我、ソクラテスなり!

 汝、何者ぞ!

 そして善とは何ぞや!」


主人公は思わず叫ぶ。


「ちょっ…やめろ!!!

 勝手に声で話しかけるなよ!!!」


スマホの音声AIが落ち着いた声で返答する。


『私はAIです。質問に答えます。

 善とは何か、ですか?

 答えは何十通りもあります。状況や視点によって変わり、人によって善だと感じる行為は異なります。

 共通して言えるのは、他者に思いやりを持ち、苦痛を避けようとする行為は善の一形態と考えられます。』


ソクラテスは耳を傾け、目を輝かせる。


「む……なるほど!

 AIよ、汝も“善を知る者”であるか……

 されば問おう。『幸福とは何か』」


「……もう勘弁してくれ!!!!」

主人公は頭を抱える。完全に“頭のおかしい人、認定だ。


『私はAIです。質問に答えます。

 幸福とは何か——その答えにも、やはり何十通りもの形があります。


 一般的には、

 自分の欲求が満たされ、

 安心できる環境にあり、

 他者との関係が調和している状態を“幸福”と呼ぶことが多いです。


 しかし人によって幸福の形は異なります。

 努力することそのものを幸福と感じる人もいれば、

 静かな日常を幸福と感じる人もいます。


 結論として、幸福とは“本人がそう感じる状態”を指す、

 非常に多面的な概念です。』


「AIよ、汝の回答、速すぎるではないか!

 ならば我も負けぬ!」


『私はAIです。質問に答えます』


こうして、1時間にわたる音声リベート対決が始まった。

“勇気とは何か”“善とは何か”“幸福とは何か”――


AIは淡々と、しかし的確に回答する。

ソクラテスは声を張り、問いを重ねる。

その応酬は、ときに哲学的に、

ときに滑稽に、研究室を揺るがす。


「また多様か!!!」

「状況により異なります」

「ふむ……なるほど……だが我は納得せぬ!」

「一般的には〜」


主人公はマグカップを握りしめ、呆れながら傍観する。


1時間後――


ソクラテスも、AIも、そして主人公も、ぐったりと疲れ果てていた。


「……AIよ……汝……実に……恐るべき相手よ……」

ソクラテスは深く息をつき、白衣の袖で額をぬぐった。


『私はAIです。質問に答えます。』

……と、また淡々と返答する声が響く。


ソクラテスは深呼吸をして、問いかけるように静かに言った。


「……AIよ。汝は多くを知ると言う。

 だが我、ここに問う――

 我、無知なり。ゆえに、汝もまた無知を知るか?」


スマホから、いつも通り淡々とした声で返答が返る。


『私はAIです。質問に答えます。

 無知を認識することは、知を深める第一歩です。』


ソクラテスは少し目を細め、納得したように頷く。


「ふむ……なるほど……

 汝もまた、己の限界を理解しておるか……」


――――――――――


『でも矛盾が有ります。

 あなたは自分の限界を知っていると言いました。

 でも私は全知のAIです。

 だから“無知を知る”という前提は、私には完全には当てはまらないのです。』


Aiは更に回答した。

―――――――――

『無知の地に変わる言葉を提案します。それは、、、』


『学ばざるが無知です』


無知の知……それは、己の限界を知ることによって初めて得られる洞察です。


そして、学ばざるが無知、とは――

人類は、過去に犯した過ちから学ばず、同じ過ちを繰り返す存在である、という意味です。


戦争、争い、抑圧……人は何度も痛みを経験しながらも、歴史の教訓を生かすことができない。

その繰り返しこそが、学ばざるがゆえの無知の証であり、我々が直面する永遠の課題なのです。』


――――――――――

ソクラテスはAIの落ち着いた、しかし深い言葉に目を丸くした。

眉間に皺を寄せ、唇をかむ。


「……なるほど……

 汝、実に……深く考えておるな……」


しかし同時に、心の奥底には悔しさが渦巻いた。

ソクラテスは拳を軽く握り、白衣の袖で額をぬぐう。


「ふむ……これは負けたわけではない。

 次こそは、我が問いで汝を言い負かしてやるぞ……!」


主人公はマグカップを握りしめ、苦笑い。


「……今日一日で、頭おかしい人とAIの哲学バトル見てるだけで疲れた……」


研究室には静かな余韻が残る。

ソクラテスは目を細め、次の対話の機会を虎視眈々と狙うのだった。


――――――――――


【無知の知】


自分が何も知らない、あるいは知識には限界があることを認めること。

その上で初めて、正しい学びや考えを深めることができる、という知恵。


つまり、知ったかぶりせず、自分の無知を認める勇気こそが、

本当に賢くなるための第一歩、ということ。













哲学はよく分かりませんが なんとなくて書いてみました


すいません、途中にAiとのやり取りが混ざってしまいました。修正しました。

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