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一話 不器用な王子さま

さっき間違ってアップしたのでアップし直しました。

えっと、昨日のガブリエル王の心配していたノア王子です。

兄上たちに教えてもらうようです。

「へくしょん!」


「風邪ですか? ノア王子」


「え、えっとね、あのね(風邪じゃないんだって言わなきゃ)」


「もう今日は剣の稽古はお休みにしましょう」


(またうまく答えられなかった…)



剣の稽古は好きだ。身体を動かすことで頭がすっきりする。途中で居眠りしちゃう勉強やリズムの取れないダンスに比べたらマシなほうだ。その上僕は口下手。一生懸命にがんばっているのに結果が伴わない。そんな時僕は城の厨房にいく。いつも僕の話を聞いてくれるおばあさんがいるからだ。


「オリヴィアさん? 辞めたよ。もう年だからね」


「え、そんな」


いつも厨房で僕の話を聞いてくれているオリヴィアさん。息子の食堂の手伝いをするために辞めたんでしょ! っとメイドのメアリーが付け足す。トーマスはいつもぶっきらぼうに答えるコックだ。彼女は僕を振り返って、


「城下町の『アダムの食堂』ってところで働いていますから、機会があったら行ってみてください。オリヴィアさん喜びますよ!」


「ぅん、行ってみるよ」


(今度は上手く返事できた)


「おう、行ってこい」


「! ぜひ行ってみて、オリヴィアさん喜ぶよ、ちょっと成長したノア王子に。お食事はもうそろそろできますからねー! 大広間で待っててくださいね、今日はノア王子の好きなリンゴのタルトですよ~」


(やった!!)


弾む足取り、これから始まるどんよりした食事が明るくなる。


家族が一堂に会する中、しんと静まり返ったむしろどんよりと暗い食事が始まる。父上は食事の際に今日は何に打ち込んだかを聞く。それが僕には気まずくてならない。決まって先に発言するのは勉学の兄上だ。内容はいつも、


「本日も勉学に励みました! 僕のことどの教師もとてもよく褒めてくれます」


そして大抵ダンスの兄上が、


「わたしもダンスの腕が日々上達しているので、教師はわたしに少し甘いくらいです」


父上は決まって剣の兄上に、


「ルイは今日はどうだっただろう?」


と、期待に満ちた目をして聞き、


「はい、剣もダンスも勉学も日々精進しております、父上」


完璧に答えた後に、


「……ノアは今日は何か成果はあったか?」


「っと、えっとですね……」


 大きなため息をついた後に、父上はいつも「そんなことでどうする! わたしの若いころはな」と、延々とお説教をするのだ。しかし今日は、


「何かやりたいことはないか? どんな小さなことでもいい大事に思えるものを見つけなさい、そのためならがんばれるものを」


父上は僕とよく似た目でしっかりと諭した。僕の三人の兄上たちの嫉妬や羨望、苛立ちの目が僕に向いた。僕はびっくりしてリンゴのタルトを落とした。



****



「トーマスのリンゴのタルト、食べられなかったな」


月の光がベッドの上の僕を照らす中、僕は呟いた。僕にも今日できたことがあったけど、それは剣やダンスや勉学のような立派なことではなかった。僕は今日、初めてオリヴィアさん以外とちょっとだけ上手く話せた。でもそれを父上や三人の兄上の前で言えなかったのだ。


「もっと器用に生きられたらいいのに」


ふわりと夜風が僕の頬を撫でる。


「そういえば父上は小さくても大事なものはないかって言ってたな。僕にとって大事なもの、オリヴィアさん、トーマス、メアリー……」


ふと思いついたのは家族のように大事に思っている人はいるけど、家族の名が上がらないことに気づいた。僕は父上の評価も三人の兄上の評価も恐れていて大事な人たちとして名が上がらないことに胸がキュッと締め付けられるような思いがした。


(大事な人たちの輪の中に家族がいればいいのになぁ)


大事な人たちは僕のちょっとの成長にも喜んでくれる。家族のなってほしい自分になれないから評価してもらえない。じゃあ、どうしたらいい?


(兄上たちみたいに剣やダンスや勉学ができたらいいな。兄上たちの力があったらなぁ、なんて。ん? 兄上たちの力? そうだ!)


僕は飛び起き、この閃きをよどみなく言葉にした。


「兄上たちに剣やダンスや勉学を教えてもらえばいいんだ!」


さあ、まずは誰がいいだろう?


焦った。シリーズ見たらなかったから。

さあ、誰に先に会いに行くでしょうか?

予想を感想に書いてみてください。

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