魔法少女は許さない
女の子の憧れ――魔法少女。
キラキラで、フワフワで、ツヨツヨで。
恐いもの知らずの彼女たちは、アニメで見た通りの優しさで。
敵も味方も知らない人も、最後には必ず手を差し伸べて助け合う。
そんな、心揺さぶられて涙するような展開を、私も迎えてみたかった。
「――夜宵ちゃん。だいじょうぶ?」
夜。小学校。月明かりの差す真っ青な教室で、私を見下ろす真っ白な少女。
お姫さまが着るドレスのような、バレエの衣装にあるチュチュのような、女の子なら一度は憧れるヒラヒラでフリフリのコスチューム。金と白を基調にして作られたその子の服は、私の返り血で真っ赤に染まっていました。
「ねぇ無視しないでよ。ねぇ~っ!」
グサグサと、ジクジクと、魔法のステッキで私のお腹を刺してくる魔法少女――クレイドルソフィア。優越感と嗜虐心に満ちた笑みを浮かべる彼女は、全日本魔法少女ランキング第五位の実力者で、私の最高の友だち――
智代ちゃんのフリをした〝偽物の魔法少女〟です。
「なに、その目。ムカつくね、お前」
純粋な智代ちゃんを騙して、意識不明にまで追い込んで、あの子が積み上げてきた何もかもを奪った醜い偽物を、私は血を吐きながら睨みつけます。
許さない。許さない。あの子を傷つけたお前を許さない。
お前と契約した誰か、魔法を与えた誰か、そいつも絶対許さない。
もしも魔法少女の力を取り戻せるなら、私は悪魔に魂を売ったっていい!
偽物が私にトドメを刺そうとしたときでした。
急に視界に現れた――青いホログラフィックの画面。
それを、私はワケのわからないまま見つめて……。
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『お知らせ』
☆秘密クエスト:〔絶対許さない〕がクリアされたよ!
★魔法少女になることができるよ。五秒以内に選んでね!
☆選ばなかったら即死だよ。「はい」か「いいえ」で答えてね!
★私は――「はい」――「いいえ」――私は――――ッ!!
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★魔法少女で復讐物ですが暗くせず爽快感を出したいです!
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