8フィルス王と未来への一太刀「其ノ肆」
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私は寮へ帰るとみんなロビーにいた。
「みんな揃ってどうしたの?」
「急だが今日の6時に学校へ集合してくれ」
「そこでフィルス王を倒すための緊急会議をする」
こんな状況だからね堕天城を早急に壊さないといけないから仕方ないね。
「それまでの間に他の生徒や先生には帰って貰うようにした」
「わかりました」
「それとみんなに伝えたいことがある」
改めまってなんだろうか?
「私は君たちに会えて本当に良かったと思ってる」
「いきなりですね」
「私は君たちと一緒に戦って成長できたそして必殺技まで完成できたそれは君たちのおかげだ本当に感謝する」
綾先輩は頭を下げた。
「いや、言い方が違うな」
ーーー本当にありがとうみんなーーー
綾先輩は顔を上げた。
綾先輩は満面の笑みだった雲1つない空のようだった。
こんな綾先輩を見たこともなかったので少しびっくりした。
「まだ、終わりじゃないですよラスボスが残ってるからそれが終わったらで良かったんじゃないですか?」
「でも、フィルス王はどんなやつか分からない全員無事で帰れるかも分からんだから今伝えたかった」
綾先輩は恐らく不安なんだろう。
「大丈夫ですよ私達ならみんな無事で帰れますよ」
私は綾先輩の横に着いた。
「そうですよ、今まで肆神を倒したりフィルス王の使いを倒したりしたんですよ」
真琴も綾先輩の横に着いた。
「私達は強いから大丈夫よ」
「うん、だって私達だけじゃないみんながついてる」
「そうだな変な事言ったな」
「じゃあ時間まで自主練でもしましょう」
「そうだね、備えあれば憂いなしだ」
私達は時間まで裏庭で自主練をしていた。
これが最後の自主練だと思った。
そう思うとなんだか寂しいようで嬉しいような複雑な気持ちだった。
そして約束の時間になった。
「よし、そろそろ向かうか」
私達は学校へ向かった。
「学校のどの部屋で会議するんですか?」
「すまない伝え忘れていた人数も多いから体育館でやることになっている」
「確かにけっこうな人数いますもんね」
「それにしてもよく黒水に人達来てくれるよね」
「それは悠先輩が説得してくれたからな」
噂をすると後ろからバイクの音がした。
「黒水のお出ましだぜ」
「ほら、変なことするな」
「バイクは端の方へ寄せておけ」
「にしても学校とか久々だな」
黒水のみんながそれぞれ話していた。
「てか、退学になった人もいるのによく学校に入る許可出たね」
「今回は特別だ」
確かに今はそんな事気にしてられないもんね。
「お前らもう今来たんだな」
「うん、分かってると思うけど中で暴れないでね」
「分かってるっての」
本当に大丈夫かな?
私達は体育館へ向かった中には風翠と炎塔のみんながもう集まっていたそして真ん中に悠お兄ちゃんがいた。
「みんな集まったようだね」
蒼月、風翠、炎塔、黒水全天理が集まるなんて新鮮だね
それにしてもやっぱすごい迫力だ。
「これからフィルス王対策を始める」
「作戦の方だが全員で堕天城へ乗り込むと地上が地獄絵図になるそのため堕天城チームと地上チームの2チームに分けようと思う」
「それで割り振りをこれから決めようと思う」
「俺からいいか?」
総長が声を上げた。
「ああ、いいよ」
「堕天城は蒼月に任せた方がいいだろう1番堕天城に詳しく肆神も倒しワープも倒したこれらの実績から堕天城へ行くのは蒼月がふさわしいと思うどうだ」
「うん、私もそう思うよ〜」
「ああ、異論なしだ」
「分かった蒼月のみんな行ってくれるか?」
私達は無言で頷いた。
「だが蒼月だけじゃ無理だと思うそこでもう数名来て欲しいのだが」
「確かになフィルス王の使いやフィルスもらいるし」
「はい!」
真琴は元気いっぱいに手をあげた。
「どうした真琴」
「私はそれぞれの指揮官が来るのはどうですか?」
「でもそれだと下で、指揮する人居なくならない?」
「いや、大丈夫だと思うもう天理も昔みたいに素人集団ではないからね指揮官がいなくても戦えるよそれにみんな肆神との戦闘を得て強くなっているからね」
「他の指揮官達は異論はあるかな?」
「私は賛成〜」
「私もだ」
「大丈夫だ」
「だが心配なのはこっちのサポートと後方支援が蒼月しかいないがたらもう2人は欲しいと思う」
確かに三奈美だけだったら相当きついだろうね。
私はある人を推薦することにした。
「私からいいですか?」
私は手をあげた。
「いいよ」
咲楽(京香一緒に来てくれない堕天城に)
「はぁ?」
咲楽(君のサポート技術は天理の中でもピカイチだと思ってるしいざとなった時の対応も完璧だと思うだからお願い一緒に来て」
私は京香にお願いした。
「分かったよでもこの前みいに戦いの途中泣きだしたら堕天城から落とすからないいな?」
「うん、その時はそうして」
私と京香は硬い握手を交わした。
「後方支援は真琴後方支援誰がいいと思う」
「え!?私」
真琴は急な質問に動揺していた。
「私は炎塔の涼太くんがいいと思う射撃の精密度や急な変化への対応力も凄いと思うし」
「涼太くんが嫌じゃなきゃ」
「いいよ!」
「よし、じゃあメンバーは決まりだな」
「私からいいか?」
「うん、いいよ」
「フィルス王の使いの岩壁っているだろう?実はそいつ対策の武器を作ってきた」
優子はその武器を取り出した。
ロケットランチャーのような形をしていた。
優「これは以前万炎龍の時に使った大砲を軽量化したものだしかも威力も前より強くなっているこれなら硬い防御も少しはマシになるだろう」
「弾も軽量化しから持ち運びも楽になったし使っても大丈夫でしょうか?」
「問題ないよ使えるものはなんでも使ってくれていいよ」
「じゃ作戦会議は以上で終わらすが何か質問はある人いる?」
「私からいいですか?」
「うんどうぞ」
「堕天城は浮いているですよどうやって向かうんですか?」
確か浮いてるから普通には行けないか。
「それなら大丈夫だ屋上に大きめなヘリを用意した」
「ヘリ!?」
真琴が興奮していた。
「落ち着きなさい」
「それに乗って堕天城に向かってもらうよ」
「他になければ時間まで待機だその間に自主練するなり武器の手入れなりご飯食べるなりしててね」
こうして会議は終わった。
私は校庭で1人で武器の手入れをしていた。
「天もうすぐ君の願い叶えて上げられるよ時間かかってごめんね」
私は空に白竜のメダルをかざした。
メダルとともに空には堕天城が写っていた。
「本当は君も一緒に戦って欲しかったな」
「ここに居たんだ」
真琴が後ろから来た。
「真琴」
真琴は私の横に座った。
「中はみんなのやる気で熱気が凄いよ」
「まぁこれで最後だからね」
「あ、あのね」
「実は私少し怖いんだ」
真琴は少しうつむいていた。
「だってフィルス王なんて見た事なし中がどんな所か分からないさそして、綾先輩が言ったようにみんな無事で済むか分からないし」
「真琴」
「でも、咲楽ちゃん見てたらそんな不安なくなっちゃった目標だけを見てるその眼差しが私の不安を消してくれたんだよ」
「私咲楽ちゃんに会えて良かった私変われたのも咲楽ちゃんのおかげだよ本当にありがとう」
「真琴こちらこそありがとうね」
2人は空を眺めていた。
私達はこの空この空気をこれからも吸って生きていきたいその為にも前に進まなきゃ行けない。
人には別れがあり出会いがあるようにフィルスにも誕生と消滅があるあんな危険なもの永遠に街に放って置くべきじゃないだから私は勝つよフィルス王に。
─────がんばれ咲楽ちゃん─────
今の声はなんだろう?空耳?
「真琴何か言った?」
「なんも言ってないよ、やめてよそういうの〜」
誰の声だろう。
時間はあっという間に過ぎ等々決戦の地へ向かう。
「え?悠お兄ちゃんも向かうの?」
「もちろん僕だけ地上でのうのうとしてられないよ」
「大丈夫だよなんたって肆神の兄だからね」
「もぉ悠お兄ちゃんまでいじってくる」
「本当に中がいい兄妹だね乗ろう!」
私達はヘリへ乗った。
ヘリは堕天城目掛けて発進した。
下を見ると街の全体が見渡せるこの景色がいつまでも続くためにも戦わないと。
数分後堕天城に近ずいて来た。
着陸出来そうな所にヘリを停めて私達はヘリから降りた。
ヘリは直ぐに堕天城から離れ安全な場所へと向かった。
堕天城は黒く禍々しかった。
「あそこが入口だよみんな行こう」
みんなは入口に走っていった。
入口に入るとそこにはたくさんのフィルスがいた。
「みんな行こう!」
みんな着装した。
「光雨」
三鶴の光雨で敵は半分ぐらいまで減った。
「ナイスだ」
「あとはぶちのめしながら前に進むぞ」
敵をなぎ払い斬り撃ちながら前へ進んだ。
そして、最初の試練が私達を襲おうとしていた。
「ん?天理か」
そこには岩のようなモンスターがいた恐らくこれがフィルス王の使い岩壁だろう。




