2覚醒と暴走
04
寮は少し古い感じだった全体的に灰色のコンクリートで来ていて、軽く汚れている。
「私は車を置いて来るので先に入っていてください」
千織さんは私を下ろして車を置きに行った。
扉は古びた木製の扉だった、私はドアノブを握って扉を開ける。
ロビーは広くもなく狭くない所だった扉付近にパソコンと受付台がある。
そして左にはテレビとソファーとテーブルがあった、ロビーの奥には階段がありその付近にキッチンらしきものがあった。
意外と中は綺麗だった。
キッチン付近の椅子に同じ年くらいの青い髪の毛の子が座っていた。
「ん?貴方って今日からここに住むことになった鹿黒咲楽さん?」
私に話しかけてきた。
「はい今日から住むことになった鹿黒咲楽です」
私は名前を名乗り簡単に挨拶をした。
「貴方鹿黒さんね!私は木下真琴貴方と同じ2年生これからよろしくね」
木下真琴と名乗る子が笑顔で私の方へ近ずいてきた。
「今日からお世話になります」
私はよろしくお願いしますの意味を込めて一礼した。
「そんな固くならないで同じ2年生なんだから、タメ口でいいっていいって」
「転校してきて色々分からないこともあると思うし、何かあったら私に言ってね」
「はい、その時はお願いします」
真琴は凄く元気がいいが少し鬱陶しい、まぁ多分長旅で疲れてるからそう思うだけかもしれないけど。
ドアが開く音がした。
「ただいま戻りました」
千織さんが車を置いて戻ってきた。
「千織さんおかえりなさい」
「真琴さんいらっしゃったんですか?」
「てっきり、部活かご友人と出掛けてるかと思いました」
「今日は特に何も予定無かったからね」
「あ、すっかり忘れてました、そちらの方は、、」
千織さんが私の紹介をしようとしてくれた。
「自己紹介ならもうしたから大丈夫です」
「そうですか?でしたら説明不要ですね」
「そしたら、鹿黒さんお部屋まで案内します」
「私がするよ千織さんは休んでて」
「それはありがとうございます、ではお願いします鹿黒さんの部屋は分かりますか?」
「はい!あの空いている部屋ですよね?」
「その通りですではお願いします」
「任せてください」
真琴は何故か敬礼をしていた恐らく厨二病か映画の見すぎだろう。
「来て!こっちこっち」
ワタは真琴に着いて行った。
「すみません言い忘れてました」
私達は千織さんの方を向いた。
「夜の8時になったら1階のロビーに来てください、他の方々にも貴方のことを紹介したいので」
「分かりました」
05
私達は階段を登って2階へ向かった。
2階フロアは階段の目の前にソファが置かれていてソファからみて左に部屋が8部屋あった。
「咲楽ちゃんの部屋は1番手前の部屋だよ」
何故かウキウキしてる、そしていきなりの名前呼び。
恐らくこのタイプの子は初対面でも人見知りしないタイプの子だね。
「ここだここが咲楽ちゃんの部屋だよ階段から見て1番手前の部屋」
「おくってくれた荷物はもう届いてるから」
「それと私の部屋は隣にだから何か困ったら言ってね、暇な時は遊びに来てもいいよ」
「うん、そうさせてもらう」
「そういえばなんでこんな時期にこっちに引っ越して来たの?親の仕事の関係?それとも向こうで色々あった?」
「あ、そういうのはあんまり聞いちゃ行けないんだっけ?ごめんね」
真琴は少しバカだった本当に色々あった人だったら気まずいだろうに。
「気にしないで大した理由じゃないから」
真琴に千織さんに話したことを真琴にも話した。
「へ〜そうなんだ大変だね、理由も何も言わずに引っ越せだなんて可哀想だよ」
「仕方ないよそんなこともあるよ」
「そんな事中々ないよ私だったら納得いかないかな?」
真琴は私に同情してくれた。
「色々大変だと思うけど、何か困ったら私に言ってね」
真琴は今日一の笑顔をしていた。
「じゃまた後でね」
「うん色々とありがとう」
真琴は手を振って自部屋へ戻って行った。
私はドアを開けて自分の部屋に入った。
部屋に入った瞬間何故か頭の中にお兄さんが出てきた。
お兄さんと一緒に生活した記憶や遊んでいた記憶が高速で私の頭の中に流れてきた。
これはなんだろうか?
そして私の知らない記憶が出てきた。
そこにはこの部屋でベッドに座って誰かと話してるお兄さんだった、ここは元お兄さんの部屋だったのだうか?
そう考えている家にその映像は消えた。
部屋はクローゼット1つ、ベッド1つ机1つの何処の寮にもある部屋だった。
窓を開けると来た道が見える。
今日からここに住むんだね。
さっきの事もあって私は少し不安だった。
06
部屋の掃除や物の整理など一通りしていたら気がつくと8時まで10分を切っていた。
もうすぐ下集まる時間だ。
ドン!ドン!ドン!
誰かがドアをノックする音が聞こえた。
「咲楽ちゃん、起きてる?」
真琴だった。
「真琴だけど、もうすぐ時間だよ」
どうやら真琴が呼びに来てくれたらしい。
真琴がドアを開けた。
「もしかして、寝てた?」
「いや、起きてたよわざわざ呼びに来てくれてありがとうね」
「うんもしかして忘れてるかなと思ってね」
「じゃ行こっか」
私と真琴はロビーへ向かった、ロビーには4、5人集まってた。
千織さんとあとは誰だろう。
07
「皆さん集まりましたか」
「そうみたいね」
「では始めるとしよう」
「これから自己紹介を行こう」
赤い髪の毛のあの人が偉い人なのかな?
「では、自己紹介から始めよう、私はチーム蒼月の指揮官兼全と前線、バックアップを担当している三年の木刈綾だこれからよろしく頼む」
バ色々な役職を言われたが何言ってるかさっぱり分からない?とりあえずここの偉い人と思っておけばいいかな?
「私は物資調達兼前線の 二年の浦部三鶴よ」
黒髪ロングの子もよく分からない役職を名乗っていた。
わ、私はサポートの二年の大森三奈美ですよ、宜しくお願いします」
紫の髪の毛の子がオドオドしながら自己紹介をした後方支援?まるで理解出来ない。
「そして私は後方支援兼全線の木下真琴だよ!さっきはポジション言わなくてごめんね」
ん?みんな何を言ってるんだろう?ゲームの話?いやもしかして夢の話?
「鹿黒さんも軽く自己紹介をお願いしたい」
「はい!今日からここに住むことになった鹿黒咲楽ですよろしくお願いします」
「え〜とポジションとかは、あ、あと武器とか色々教えてほしいな」
ん??本当に何言ってるだろう?
「それについては私から説明する」
「この子には適正がある、しかし戦闘訓練や実践の経験がない」
「え?」
三鶴が驚いていた?
本当はこっちが驚きたい立場なんだけど。
「それじゃ強力な助っ人が来るって言ってたのは」
「それはまだ分からない」
「なんですかそれ?強力な助っ人が来るって聞いてたから期待してたのに」
三鶴が少し怒っていた。
「ん?さっきから引っかかってるんだが私は強力な助っ人が来るとは一言も言ってないぞ誰から聞いたんだ?」
「真琴がそう言ってましたけど?」
みんなの視線が真琴の方へ向いた。
「もしかして、伝達ミス的なやつかな?」
三鶴(もう、伝達ミスじゃないわよ全く」
真琴が怒られている、なんとなくだけどこの子に伝達するのは間違えのような気がするな。
「鹿黒何が何だか分からないだろう?」
「はい何を言ってるのかさっぱりわかりません」
1つも分からないただ1つだけ分かることがあるそれはこの寮は普通じゃないって事だ。
「だろうなでは1から説明しよう」
「君はこの世界に怪物や超人がいるって言ったら信じるか?」
綾先輩が変な質問を投げかけてきた。
「いや、信じないです」
私もありきたりな回答をした。
「だろうな、しかし現実はそうはいかない怪物や超人は存在する、この街に限ってはな」
「この街には数年前大きな実験が行われた」
「その実験では人の負の感情や正の感情それから生物を生み出しそれを社会の役に立てようとした」
「しかし、それは失敗した、そしてその実験の負の産物が生まれたのが怪物だ!私たちはフィルスと呼んでいる」
なんか怖そうな名前だね。
「そいつはよる夜10時から朝4時に出没する4時を過ぎると地面へと消えていく」
「そして、そいつは人間を襲う!」
人を襲う?!私が昔住んでた時はそんな事なかったはず?
いやもしかして昔お母さんが夜は出歩くなって言ってたのはこのフィルスってやつがうごめいているから?
「そのためこの街では夜9時50分になったら建物に入ってなきゃ行けない」
「法律や条例ではないがそれを破ればフィルスの餌食にされる」
「そしてもう1つ厄介なのはこの街以外では姿を表さないだから国はこの問題に関わらない」
「怖がらないでそんな奴らに対策方はあるから」
真琴が元気ずけてくれた。
「あぁ、その通り」
「稀にフィルスと戦う力を持つものがいる」
「その人達のことを天理と言う」
「天理はあるものを使う事で姿を変えてフィルスと戦う事ができる」
「それがあれば、フィルスっていう奴らを倒せるんですか?」
「あぁ、そうだ」
「そしてそのあるものがこれだ」
綾先輩は机の下からアタッシュケースを出したそして、それを開けた。
その中には長い五角形で真ん中に穴の空いたバックルにレバーが付いたものと1枚のメダルを出した。
「通称ホープドライバーだ」
「これはバックルの真ん中にメダルを入れてレバーを引くことで姿を変えて戦う事が出来る」
「姿を変える事で腕力、脚力、跳躍力、体力も何倍にもなる」
「これでフィルスと戦う事が出来る」
「私達はこれでフィルスをやっつけて街の平和を守ってるのどう?かっこいいでしょ?」
真琴が自慢げだったこんな子も戦いに出てるんだ。
「しかし、最近はフィルスの動きも活発化してきて私達だけでは手に負えない状態にある」
「そこで君をこちらに転校させた」
「すまないな、ちゃんとした理由も説明せず転校させて」
綾先輩は頭を下げた。
そっか綾先輩が私をここへ転校されたんだ。
「私がそんな奴らと戦えってことですか?」
「あぁ、最初は戦闘訓練とホープドライバーで着装する練習やらこなしたあと私達の後ろで戦うのを見てもらうことになるだろう、いきなり戦わせたりはしないさ」
「すみませんか質問があるんですけど?」
「あぁ、何でも聞いてくれ」
分からない事が何個かあるまず初めに。
「私が何故その適正者かってわかったのですか?」
「それはだな、、」
何か言いずらそう感じだった。
「実はある人の手紙に鹿黒が適正者である、私たちの希望になるだろうと書いてあった、それで君を転校させた)」
「それだけですか?それがイタズラやデマとは疑わなかったのですか?」
「いや、あの手紙を書いた人はそんな嘘を書くような人じゃない恐らく本当だろうと思ってな」
何故か自信満々だった。
「普段なら適性検査をしっかりして適正があればこちらへ転向させるのがルールだが、今回は特別だ、それと戦闘は強制ではないやりたくなかったらやらなくても大丈夫だ」
しばらく沈黙が続いた。
「綾先輩」
三鶴が声を上げた。
「どうした浦部?」
「後でちゃんと適正検査した方がいいと思うんですけど、何かあってからだと遅いと思うんであと鹿黒さんが戦えるとは思えないし、その手紙が本物って保証もないですし」
「手紙は絶対に本物だ!だが一応やっておこう」
「咲楽ちゃん綾先輩も言ってた通り強制じゃないし、今すぐ答えを出す必要もないからね」
「そうだな、いきなり見たこともないもの戦えなんて難しい話しだな」
「私やりますよ」
「咲楽ちゃん」
「どうせ向こうに帰っても退屈な日常が待ってるだけし、人の役に立てる力があるのにそれを使わないのももったいないですし」
「気持ちはありがたいが、急いで決めなくていいぞ、まだ奴らを見たことも無いだろう」
「そうだよ、私も始め話聞いた時なんか怖そうだったから考える時間貰ったし、なんなら今でも少し怖いし」
「私は最初から即決だったけどね」
「浦部は心配なぐらい判断が早かったな」
「わ、私も時間貰ったよだからゆっくりでいいと思うよ」
みんな意見をくれた。
「まぁゆっりと考えてくれ今日はここで解散だ」
綾先輩は席を立った。
「鹿黒は残ってくれ一応適性検査を行う」
「大森も残ってくれ適正検査の準備を手伝って貰いたい」
「わ、分かりました」
ブー!ブー!ブー!
部屋についている赤いランプが点灯しながらブザー音を鳴らしていた。
「奴らが来たぞみんな準備しろ」
「了解!」
「了解ッ!」
「りょ、うかい」
奴ら恐らくフィルスって言うやつかな?
これから始まるのかフィルスと天理との戦いが。
08
「場所はここから10km先の駐車場になります」
「ありがとうございます千織さん」
「大森!済まないが彼女を連れてく」
「え?!いきなりですか?まだ基礎的な訓練と適正検査もまだですよ」
「あぁ分かってる彼女に奴らがどんなやつか見てもらう大森!鹿黒の護衛兼サポートを頼む」
「わ、分かりました」
「よし行くぞみんな」
「了解」
「了解!」
「りょ、うかい」
「あと、念の為君もこれを持って言ってくれ」
綾先輩からホープドライバーが入ったアタッシュケースをわたされた。
「念の為だ今回は使うことはないと思うがな」
09
場所はここからすぐの駐車場だった。
ん?なんだろうあれは?
駐車場の方で黒くてうねうねしていて目だけが光ってるすごく不気味なのが何体もいるその奥にそいつらと違う大きいやつがいるあいつがボス的なやつだろうか?あれが綾先輩が言っていたフィルスってやつなのか?あれと戦うの?!
「みんな行くぞ 」
綾先輩の一言で真琴は青いメダル綾は赤いメダル三鶴は白いメダル三奈美は黄緑のメダルをホープドライバーにはめた。
「祝福!」
「祝福」
「祝福ッ!」
「祝福ぅ!」
掛け声と共にバックルのレバーを引いた!
そうすると真琴は青い装甲、綾は赤い装甲三鶴は銀色の装甲三奈美は黄緑の装甲のようなものが装着されて姿が変わった。
あれが天理ってやつなのか?
10
え?本気なの?いくら姿が変わったって言っても無理でしょ?
「浦部と私は前線で、木下は後方支援を頼む!」
「そして大森は鹿黒を守りながらみんなのサポートを頼む!」
三鶴と綾は沢山いるフィルスに突っ込んでいった」
「せい!」
掛け声と共に綾はスピアをフィルスに突いた。
「とりゃぁ」
三鶴もそれに続き槍を振り回し奴らを投げ飛ばした。
「えい!」
真琴は2人の後ろにいるフィルスを後方からライフルで撃っている。
「バリア展開!」
三奈美が持っていた杖が光を放っていた。
その光は半円状になりみんなを覆うよにしていた。
「咲楽さん私の後から離れないでね!」
さっきまでオドオドしていた。三奈美もこの時はたくましかった。
このあとも戦闘が繰り広げられてるまるでバトル漫画のようだこれが現実とは思えない。
そう言ってる間にみんながフィルスの群れを倒した、そして残るはあの大きいやつだけになった。
「ヴゥゥゥ」
フィルスは雄叫びを上げていた。
「あとはやつだけだ!」
「そりゃ」
「当れ!」
「はぁあ!」
三鶴はフィルスの腕を切りつけ真琴はフィルスの足を撃ち綾はフィルスの顔を刺した
「ヴッ」
フィルスは怯んだ。
そしてフィルスの反撃が始まったフィルスが三鶴に殴りかかった。
「いやぁあ)
三鶴は飛んで行った。
「大丈夫か浦部!」
「何とか大丈夫です、うっ」
三鶴は負傷を負ったようだ。
「大森!」
「はい!」
三奈美は杖から緑の光を出してそれは三鶴を覆った、そして三奈美は元気を取り戻した。
「いけぇぇ!」
真琴はライフルでフィルスの足を狙った。
「ヴァァァ!」
フィルスは悲鳴を上げて体勢を崩した。
「今た!」
「はぁぁぁ」
綾先輩の一声で真琴がフィルスに攻撃した。
真琴はフィルスの頭を貫き三鶴はお腹に槍を刺した。
「ヴァァァァ」
フィルスは悲鳴を上げて黒い灰になり空へとまった。
「やったぞ」
「よし!」
「ふぅ」
「やった」
どうやら終わったようだ。
さっきまであんなにも居たフィルスが跡形も無く消えていったこれが天理の戦いなのか?
「これが私達の戦いだ!こいつらを倒す事で街の平和を守っている」
「まぁ焦って決めることじゃないゆっくり考えてくれ」
ゴゴゴ
「なんだこの音は?」
地鳴りがし始めたそれは次第に音は大きくなっていった。
バァン!
音と共に地面から黒い大きな手が生え始めた。
「気をつけろ!まだいるみたいだ」
みんなが戦闘態勢に入った。
バァン!バァン!バァン!
地面から6本の手が生え始めた。
次第に姿を表した。
そいつはさっきのと見た目と違い下半身が無く上半身だけで手が6本生えていた。
フィルス(ヴゥゥゥ)
フィルスは唸ると共にみんなに掴みかかった。
「うわ」
「ひゃあ」
「いたっ」
みんなが捕まってしまった。
「えい」
三奈美は光をフィルスに放った。
バン!
当たりはしたものの全く効かなかった。
フィルスは三奈美を向いた。
フィルスは三奈美までも掴んでしまった。
そして私だけが残った。
12
どうすればいい?警察に通報?いや馬鹿な事言ってる場合じゃない私も戦わないと行けないのか?
考えている中頭の中に直接誰かが話しかけてきた?
???(聞こえる?)
誰だろうか?とりあいず返事をしてみよう。
「はい」
「今何をすべきか分かるかい?」
「奴と戦う?」
咄嗟に答えた。
「あとは頼んだよ!僕たちの希望」
声はそこで途絶えた。
「鹿黒逃げろお前だけでも生き残れ!」
綾先輩は私に逃げるよう言った。
しかし、ここで逃げたら。
みんな死んでしまう。
私はアタッシュケースを空けた。
中にはホープドライバーと灰色のメダルが入っていた。
私はベルトを腰に巻いた。
「よせ!訓練も無しに変身するのは危険だ!体への負荷が大きすぎる最悪死ぬぞ!」
私は綾先輩の忠告を無視した。
だってここでやらなきゃみんなフィルスにやられちゃう、最悪のケースなんて考えてる暇はない!
私はメダルを握り締めた。
そうするとメダルが光った。
「まさか!訓練なしで覚醒させただと?」
綾先輩が驚いている。
そして灰色だったメダルはピンク色になった。
私はピンク色に変化したメダルをベルトにはめた。
(祝、福!」
掛け声と共にレバーを引いた。
そうすると私の周りには薄ピンク色の装甲が装着されて、腰にはに日本刀のようなものが装着されている。
13
「すごいよ咲楽ちゃん!着装した」
(訓練もなしに変身できるとは」
恐らくみんなの反応からするにこれは珍しいことなんだろう。
ってそんなこと言ってる暇は無い。
私はフィルスに走って行ってみんなを掴んでいるフィルスを腕を切った。
「えい!」
1本、2本とみんなを斬らないように気をつけながら斬った。
「ヴァァァァ!」
フィルスは悲鳴を上げた。
腕は切れみんなは解放された。
「ヴァァァ」
バァン!バァン!バァン!
フィルスの腕が再生した
そうしてもう一度フィルスに切りつけようとした時また頭の中から声が聞こえた。
「光は闇へと消えて行く」
さっきとは違う声が聞こえた。
声は消えていった次の瞬間。
バシバシバシ
メダルにヒビがはいった。
パリーン!
メダルが割れてメダルは紫色になった。
その瞬間体の制御が効かなくなり目以外動かない状態になっていた。
そして、次の瞬間。
「堕天」
意識とは別に私の口が動いた。
そして、薄ピンク色の装甲から紫色の装甲に変わり武器も日本刀から禍々しい黒い鎌へと変化した。
「うぁぁぁぁぁ」
私は唸っていた。
14
私の体はフィルスに向かって走って行った。
「何あれ!」
「私にもなんだが分からない」
「咲楽ちゃんのフォローに向かおう!」
「いや、待て何か様子が変だ!一旦様子を見よう」
みんなの声が聞こえた。
そして次の瞬間。
シュ!
鎌を振りフィルスの腕をも1回切った。
「ヴァァァァ!」
フィルスはさっきより痛がっているようだ!しかもさっきとは違い再生もせず切った所から血のように黒い液体が垂れていた。
そうして、やつを蹴り倒して首に鎌を掛けた。
「フッ消えろ!」
私の口から普段言わなそうな言葉を発言してフィルスの首をはねた。
「ヴァァァァ」
やつの悲鳴と共にフィルスは消滅した。
「フッハッハッハッ」
私は何故か笑っている。
「死神みたい」
「メダルって変化するものなの?」
「いや分からない、あんなの見たことも聞いたことも無い」
みんなは脅えながら話している。
私の体はみんなの方へ振り返った。
やばいこのままだとみんなの事襲っちゃっう止まって!
そう思ったら足を止めた。
次の瞬間メダルはピンクに戻り装甲は解除された。
そうして体の制御は戻った。
そうしてみんなの所に駆け寄ろうとした次の瞬間。
バ意識が朦朧とし始めてその場に倒れた。
薄れる意識の中みんなの声が聞こえる。
「咲楽ちゃん!」
「ちょっと」
「しっかりして」
「鹿黒!」