6黒い侍とフィルス王の力「其ノ弍」
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「すまない少し研究室ハピネスの所長のお話があって伺っていたもう話は済んだすぐにでも出ていく」
綾先輩は恐れず要件を伝えた。
「チッさっさと失せろ」
「蒼月のみんなに紹介しようこの子は2年生のチーム黒水のサポーターの新田京香さんです」
「別に覚えなくていいぞ、お前らつるむ気はねぇ〜からよ」
「お前」
京香は私の方を睨んだ。
「テメーか悠さんの妹で紫のメダルを使えるってやつは」
私が絡まれた。
「うん、そうだけど」
「それより、京香さん何しに来たんですか?」
「あ、そうだ銃弾と包帯を貰えるか?支払いはいつもの方法で頼む」
「今準備するから待っててください」
宗次郎さんは奥の部屋へ向かった。
「さっさとしろ」
「ねぇ京香」
「咲楽ちゃん」
「咲楽」
みんなは焦ってるでも、この人もお兄さんのことを知ってるかもしれない。
「なんだてめぇ?気安く話しかけてるんじゃねぇ殺すぞ」
京香は私を脅してるでもここで屈っしる訳には行かない。
「鹿黒悠について何か知ってる?」
「話しかけるんな」
京香は私の顔面を殴った。
「咲楽ちゃん」
「咲楽」
「咲楽」
「私は大丈夫だから」
「ねぇ何か知ってるなら教えてお願い」
私は頭を下げた。
「そんなに知りたきゃ表出ろ?」
「え?」
「タイマンに決まってるだろ?」
「咲楽やめとけ今日はそんな事しに来たわけじゃない」
綾先輩は私を止めようと私の肩をひっぱた。
私は綾先輩の手を振り解いた。
「やるよ、兄について知ってる事が何かあるなら力ずくでもら聞きたいし」
「ほぉ〜いい度胸じゃね〜か」
「タイマンに勝ったら教えてね」
「上等だ負けたら有り金全部置いてけ」
私と京香はタイマンする事になった。
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私は外に出た。
「三奈美いつでも治療できるように所長から治癒道具貰ってきてほしい」
「は、はい」
三奈美は研究室に入ってた。
「一応言っておくが着装、他のものが手を出すこと武器を使う事は禁止だわかったか?」
「うん、わかった」
「じゃ始めるぞ」
京香は私の顔面を殴った。
「いっ」
凄く痛いけど。
「ふっ……」
私も京香の顔面を殴った。
「ぶっ!いいの持ってんじゃねぇーか」
京香は今度は私の腹を殴った。
「うっ」
「このままだと咲楽ちゃんが」
「真琴大丈夫だから」
「よそ見するな」
京香は私に馬乗りなって顔面にパンチを何回もした。
「ここで降参したら辞めてやるよ」
「ふ、ふざけないで」
私は京香思いっきり押した。
私の顔は血だらけでもここで諦めるわけには行かない。
「私は大切な家族のためなら命もかけるよ」
「くっ」
「そう言いつつもフラフラじゃね〜か」
「これで最後だ」
京香は走りなが殴りかかろうとした。
私もフラフラになりながら殴ろうとした。
「オラァァ」
「はぁぁ」
パン!
私と京香は誰かに腕を掴まれた。
「その辺にしておけ京香物資を貰いに行ったんじゃないのか?」
「総長」
黒髪で緑の瞳で特攻服来てる人が私と京香を止めた。
「離してください」
「もう、いいだろう」
総長と呼ばれる人が京香に怒鳴った。
「はい」
京香は大人しくなった。
「少し聞こえてたが、悠さんについて聞きたいんだよな?」
「はいなんでも良いですお願いします」
「ああ、教えてやる研究室で教えて貰った通りだそれ以外で言うとそのフィルスの名前はワープ名前の通りワープを駆使して戦う戦闘スタイルだこれ以上は俺達も知らん」
「咲楽さん大丈夫ですか?」
「はい」
「大丈夫じゃ、なさそうですね今から治療します」
「それと京香さん楓太さん」
宗次郎は弾薬と包帯の入った箱を投げた。
「今日はこれで帰って貰えませんか?」
「ああ、済まなかったなうちのものが」
2人は帰っていった。
「あの人は?」
「あの人は大塚楓太チーム黒水の総長です」
「それよりもこんな無茶を」
「そうだぞ!最悪死んでもおかしくなかったぞ」
「でも、大切な家族の情報を知ってるなら命をかけても知りたかったんで」
「家族の為に命をかけるのは悪い事ですか?」
「悪くないがそこまでして欲しいと悠先輩も望んでないと思うぞ」
「もっと命を大切にしろ」
綾先輩は呆れている。
「これで治療は大丈夫です」
「ありがとうございます」
「本当に何から何までありがとうございます」
2人でお礼を言った。
「それと咲楽その怪我は絶対先生に聞かれるであろうその時は新田京香に殴られたと言っておけこっちでも動いておくから」
「はい、すみません」
この日は有益な情報を手に入れたり喧嘩したりした。
絶対救うからねお兄さん。
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次の日朝起きたら体が凄く痛かった特に顔が。
ヤンキーの子と殴り合うなんて初めてやったしもうやりたくもないね。
次の日学校へ行くとクラスの生徒と先生に怪我の原因を聞かれた。
やっぱり綾の言う通りだった私は綾先輩に言われた通りに京香に殴られたと話したら京香の停学期間が2週間伸びた。しかも、京香は学校に呼びたされて色々な先生に怒られてたらしい。
なんかごめんね京香。
まぁ今日はこんな感じかな。
それと今日は何故か真琴がずっと不機嫌だったやっぱ昨日のあれのせい?それとも体調でも悪いのかな?帰ったら聞いてみよう。
「ただいま」
真琴はロビーに大人しく座っていたやっぱりどっか悪いのかな?
「ああ、帰ったか怪我の方は大丈夫か?」
「痛いですしかも色々な人にあれこれ聞かれて今日は疲れました」
「ヤンキーに殴られたからなそりゃ痛いだろう今日はゆっくり休め」
「あと、私も先生達には説明しておいたからな」
綾先輩は一体なんて説明したのだろうか?
「ありがとうございます」
「だが、君は最近無茶をする傾向があるな」
「すみませんつい熱くなってしまって」
「でも、今回は君のおかげで悠先輩の情報も聞けた」
「今回は多めに見てあげてもいいか」
「いや、私はそうは思わないけどね」
さっきまで大人しくしていた真琴が口を開いた。
「真琴」
「咲楽ちゃん最近無茶ばっかりしてボロボロになってるし結果的にいい方向に進んでるからいいけど」
珍しい真琴に的を付いた話をされるなんて。
「本当に咲楽ちゃんは」
「ごめん」
「私この際だから言わせて」
「真琴よせこれから気をつけるからもう、いいじゃないか」
「良くないですだってまたこんなことされたら咲楽ちゃんは」
真琴は半泣きになった。
「死んじゃうよこんなこと続けたら」
真琴は泣きなながらも怒っていた。
「確かにお兄さん助けたいのは分かるけどそれよりも自分の命を大事にしてよ」
真琴の不機嫌なのは私の行動のせいだった私が命をかけてやる事が真琴に心配をかけてしまったようだ。
「わかったごめん」
「真琴」
「私は咲楽ちゃんも」
「真琴の言うこともわかった」
綾先輩は真琴を止めに入った。
「確かに真琴の言う通りだ私も結果ばかり求めて仲間の命を後回しに考えてたかもしれんすまなかった」
「死んじゃ嫌だよ」
真琴は涙で顔がグチャグチャだった。
「真琴!」
私は真琴にハグをした。
「ありがとうそんなに考えてくれてたんだね」
この後真琴にハグをしたまましばらくいた。
「え〜とどういう状況」
三鶴が帰ってきて困惑してた。
「いや、なんでもない」
「うん、大丈夫大丈夫」
真琴と私は慌てて離れた。
「あの何があったか知らないけどさ」
「前にも言ったけどロビーで変なことしないでねあくまで公共の場所だからね」
三鶴は呆れてる。
「フッ確かにね」
「そうだね」
私と真琴は優しく微笑んだ。
「私は部屋に戻るけどロビーで変な事しないこと綾先輩も止めてください」
「わかった次からそうする」
三鶴は部屋へ戻って行った。
「さて、私も部屋に戻るか」
綾先輩も部屋に戻った。
「そういえばお風呂とか大丈夫?怪我に染みない?」
「うん凄く染みるよ」
「風呂でたら私が色々面倒見てあげるからね」
「ありがとう」
この後風呂に入ったが、真琴がまた入ってきてそこでたわいもない話をして風呂からでたあとも治療してくれたりしてくれた。
一時はどうなると思ったが、真琴とも仲直りできた。
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私は次の日咲楽ちゃんが学校で色々な人に怪我の原因を聞かれてる所を見かけてた。私は何故か嫌悪感を抱いた。
「真琴おはよう」
「うん」
この子は何事もなかったかのように振舞ってくる私はそん咲楽ちゃんが許せなかった。
放課後まで咲楽ちゃんと話ことは無かった。
「真琴部活行こう」
「ごめん今日用事あるから澪先輩に伝えておいて」
こんな状態で部活しても楽しくないし気まずいだけだから今日は休むことにした。
「わかった」
なんで、この子はこんな怪我してるに普通に生活できるのか本当に有り得ないと思うと少しイライラしてきた。
「ねぇ真琴」
「ん?」
「何か悩みがあるんじゃない?」
天は本当に察しがいいね。
「まぁね」
「この後コーヒーショップ行かない?」
「うん、いいよ」
私は天とコーヒーショップへ向かった。
席へ付き天はコーヒーとチーズケーキ、私はコーヒーといちごケーキを頼んだ。
しばらく無言が続いた。
「ねぇ咲楽ちゃんと何かあったの?」
「なんで分かったの?」
「今日咲楽ちゃんと全然話してないから何かあったのかなと思って」
天にはバレてたみたいだ。
「実はねあまり詳しくは言えないけど、あの子最近無茶ばっかりして自分の命や体を二の次にしてるのそれを見て私がイライラしてただけ」
「どうして真琴がイライラしてるの?」
「だってあの子がもし命を落としたらもし大怪我をしたらと思うと心配のあまりイライラしてさ」
「それは本人に言った?」
言える訳ないよ大事な友達だから。
「まだだけど)
「もしかして、大切な友達だから傷つけたくないから言えなかったの?」
図星だ。
「うん」
「わかったじゃ私から提案があるんだけどいい?」
「うん内容による」
私は不機嫌なから答えた。
「1回本気で怒ってみたら?」
「え?」
意外な提案だった。
「出来ないよそんな大切な友達だもん」
「大切なんでしょ?無茶な事をやめさせたいんでしょ?」
「うん」
「だったら本気でぶつかってもいいと思うよ?」
「でも、それで嫌われたら」
「大丈夫だよあの子はそんな事で真琴の事嫌いになったりしないよ」
「それに本音でぶつかり会えない仲なら本当の友達じゃないと思うよ」
「本当に大丈夫かな?」
私は心配そうに天に尋ねた。
「うん、大丈夫?もしそれで嫌われたら私が仲直りの手伝いするから」
「うんやってみる」
「頑張って」
「ありがとうね天」
「いえいえいい結果待ってるよ」
私と天はコーヒーショップを後にして別れた。
その後の展開は知っての通り本気になり過ぎて感情が入って泣いてしまった。
天の言う通り咲楽ちゃんに嫌われる事はなかった。