1覚醒と初陣
01
私は今日からこの街に住むことになった華の高校生
名前?そうか名前がなきゃこの先困るもんね。
私は鹿黒咲楽今年から花ノ山学園2年生になる。
この言い回しで気づいたと思うけど転校生です。
急に学園長から呼び出されてびっくりしたよ、、まさか転校なんてね。
またこの街に来ることになるなんて
02
次はニュータウン、ニュータウンお出口は右側です。
アナウンスと共に電車のドアが開いた。
電車から降りて改札を出るとあの風景が広がる。
昔と変わらないな。
駅前ではコンビニとお店が2軒しかないそこも昔と変わらないな。
スマホで待ち合わせ場所を確認すると。
え〜とロータリーで待ち合わせだっけ?
「鹿黒さんですよね?」
黒いスーツに黒いネクタイの服装の人が私の名前を呼んでいた。
「はいそうですけど」
「お待ちしていました、今日から貴方が住むことになる寮の寮長の千織裕太です」
「お迎えに上がりましたさぁこちらの車にお乗りください」
千織さんの後ろには車は黒いハイエースが止まっていた。
私は案内されたハイエースに乗り込んだ。
「寮はここから10分くらいで着きます」
「昼ごはんは食べられましたか?」
「はい来る途中食べてきました」
「では真っ直ぐ寮に向かいますね」
「お願いします」
車がゆっくりと発進した。
03
車では無音が続いた。
私は車でどんな寮なんだろうとか次の学校では上手くやって行けるかな?とかくだらない事を考えてきた。
「こちらには何故お引越しに?」
「学園長に言われて、来週から花ノ山学園に転校するようにと」
「そんな急にですか?でしたら大変だったでしょう?」
「はい、そんな短期間で引越しの準備等するのも時間が無くて今日になってにずくりもギリギリでした」
「それは大変でしたねお疲れ様です」
「今日は疲れたでしょう寮でゆっくり休んでください、月曜から学校も始まることですし」
「はい、そうさせてもらいます」
着くまで千織さんに寮の事を少し聞こうと思った。
「寮にはどのくらいの生徒がいるんですか?」
「寮は小さくて駅から離れているのでそんなに沢山はいないです 大体4人くらいです」
「なので経営困難になる日も近いかも、知れませんね 」
千織さんは何故か笑っていた。
絶対笑い事じゃないと思うんだけど。
「さぁ着きました!今日から鹿黒さんが住むことになる寮、蒼月です」
咲楽(蒼月)
そう、その名前に聞き覚えがあっただってここは昔失踪したお兄さんが住んでいた寮だった。