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大名古屋万博物語  作者: 名瀬口にぼし


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19/31

19.大学の授業2

 二〇〇五年七月十一日、月曜日、午後三時十分。



 サフィトゥリと出会ってから約三か月後。

 四限の授業を受けるために、透一は大学の構内を歩いていた。


 透一の通っている大学の校舎は帝国ホテルを設計したフランク・ロイド・ライトの助手も勤めていたらしい外国のモダニズム建築の偉い人が建てたもので、高低差のある丘陵の地形を活かした豊かな自然の残ったキャンパスに仕上がっている。


 そのため隣の国立大は平らでだだっ広いのに対して、透一の大学は土地は狭いが坂道が多く、また校舎の造りが複雑であるためどこが何階なのかがややわかりづらい。


 しかし立っている土地の赤土と同じ色のペンキで塗られた校舎の壁の雰囲気や、打放しコンクリートの建築のモダンなお洒落さは、大学生らしい気分になれて透一は好きだった。


 カトリックの学校っぽい文言付きのカラフルな壁画の描かれた回廊を抜けて、透一は次の授業のある教室へと行く。


(お洒落な反面、冷暖房がよわいのが玉に瑕だけどな)


 汗ばんだ額を手で拭いつつ、透一は教室に入って着席する。

 春学期の考査期間前であるせいか、普段よりも周囲の出席率は良さそうだった。


「今日は考査前最後の授業なので、テキストの残りのページを読んで残りはテストに出す予定の部分の復習をして終わろうと思います」


 授業が始まると、初老の社会学の教授はそう言ってテキストを開き、説明を始めた。


 透一もテキストを開き、教授の話を聞いた。


 テロ計画を阻止するために爆弾の隠し場所を探らなくてはならないアメリカ連合国軍の協力者として、透一は特に何もできずにいた。ブレノンにも適当なことを言ってごまかしている。


 まだ答え合わせをしたくはない気分で、透一はサフィトゥリのこと考えていた。


 考査期間前の教室の学生は、普段にはない熱心さで教授の話を聞いている。


 考査が終わって夏休みが始まり、季節が巡れば九月二十五日には大名古屋万博の会期も終わるのだ。

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