ギルドにて、レベッカとレオンハルト
新宿 ビル オフィス
「そんな事があったのねー」
ダンジョンから出た僕たちを迎えに来たエリに
今回の一部始終を話した。
「ハートのAは手に入れたのですが
向こうは冥界の王と女王さらに
冥界の裁判官3人を手に入れてしまいました」
スマホをいじっているユウにエリが声をかける。
「ユウ君、何してるの?」
「いやミオリのLINEブロックしようかなって思って」
ユウの顔は始終青ざめている。
「振られた女の子はそんな事したら
自尊心傷つけられて
激高するわよ、最低限の事は連絡してあげなさい」
ユウはスマホをポケットにしまって言う。
「......はい、しかし、冥界の王達
なんてホラーなミオリらしいや......」
「これはジョーカー攻略は
ミオリが一番可能性高いわね
ミオリのヤツ人間界滅ぼすとかって言ってるけど
エリさんそれって大丈夫なんですか?」
「逮捕した所で、そんなの噓に決まってるなんて
言われたら、政府の分が悪くなるしねー......」
「ダンジョン以外にも、人類滅亡の
要因かー......」
リナはうーんと首をかしげる。
「ミオリちゃんをなんとかしなさい
別にミッションを設けるわ」
そんなのジョーカー討伐より難しいんじゃないか?
世界の命運がかかってるのに軽々しくエリさんも言ってくれるな......。
「ユウがミオリちゃんと赤ちゃん作ってくれたら
円満に済むんだけどね」
......こいつら勝手な事言いやがって
ミオリは確かにリナに負けずの美貌だが
散々ダンジョンで
ミオリの狂気を見てきたばっかりだ......。
「そんな事になるなら、人類滅亡した方がマシだ」
僕は言った。
エリさんが話を続ける。
「さて冥界は攻略?したし、次は天界のゼウスと
ギリシア神話最下層のタルタロスね
タルタロスはミオリちゃんのハーデスが居る
冥界が通り道になっているからちょっと無理ね
後クエストがちらほらか、なんだかんだでストーリーも
終盤ね......」
「これで、私達の戦いも終わるんですね」
リナが寂しそうに言う。
「......だといいけど」
エリが顔をしかめる。
「......だといいけどってなんでですか?」
「なぜギリシア神話なのかしらね?
そして何故マザーズ社のストーリーを舞台にして
マザーズ社とほぼ同じルールなのかしら?
それならマザーズ社のソシャゲの舞台設定の様に
また新しい舞台が出てくるかもしれないわ
そういった可能性も考えられてるのよ?
マザーズ社も今回の件の関与否定しているけど
どう考えてもおかしいでしょ?
あんまり深い話は規約上君たちにはできないけどね」
「じゃあ私達いつまで戦い続ければいいのですか?」
「それに関しては大丈夫、貴方達は、第一回目の適正者
だから、また二回目の適正者の準備もしてるわ」
それを聞いて顔が沈む。
「......逆に、次のダンジョンも行けるって事は
できないのですか?」
「......ふふっ、リナちゃんなら逆にそう言うと思ったわ
全然大丈夫、むしろ優遇されるわ、監督も希望を出せるわよ?」
リナが満面の笑みになる。
「良かったー!!、そうなったらまたエリさんで提出しますー。
あ、話戻すけど
まず今回はミオリにジョーカーを奪われない事優先ね
ジョーカーのスキルがもしかして
とんでもない物だったら人間界に侵攻してくるかもしれない。
ミオリ問題を優先して攻略します
最悪ユウが結婚するればいいんだけどね」
横で疲れ切っていた僕はぎょっとした
それだけは勘弁してくれ......。
「それは絶対に嫌だ!!僕は香椎リナと結婚する
ミオリの好きにはさせない」
さらっとプロポーズしてしまった。
「......ユウ///」
リナの表情が緩みきって笑みを隠せない。
リナは純粋に嬉しかった。
リナがこうなるのは普段クソ不真面目の
ユウのあのまともな姿を見たからだろう
要はギャップ萌である。
まぁ一晩寝て明日になれば
冷静になると思うが
「ではそろそろ最終決戦ね(イラッ)」
高校生の青春を見せつけられ
アラサー処女はイラッとしながら言った。
「そう最終決戦だっ!!」
ユウは叫んだ。
「繰り返して言わなくていいわよ?、
あ、その前にさ、政府非公認で攻略者同士がギルドを作っているの
そこにいって注意してくれない?
そこでミオリちゃんの情報聞けるかもしれないし
ギルドは許されないけど、交流はいい事だから仲間を見つけるのもありね。」
◆◇◆◇◆◇◆
ギリシア神話 ギルド
外界の冥王の入り口の近くの森の中にあるなんのへんてつもない小屋の中
ドアを開けると酒場やらカジノやらがあった。
これもなにかカードの力か?
ギルドはヘラのサーチでなんなく見つかった、
逆にヘラのサーチが無いと見つからない様な所にあった
これは人伝いに伝わる様になっているのか?。
僕らは知らないが他の攻略者達がこの世界でも現実世界でも
こっそりやり取りしているのかも知れない。
世界大会などの上位入賞者は少なからず連絡先を交換しているだろう。
カードの一覧が貼られてる、結構僕らの所持しているカードもあるな
ここで買うと政府の値段よりも安いけど
ここで売るとカードを政府に取られずギルドの中で循環させる事ができるって事か
クエストの一覧も貼られてる、僕らがクリアしたクエストばっかりじゃないか。
ほぼ罰印をつけられてる。
知らないクエストもあるがそこも罰印をつけられてるな。
冥王ハーデス SSSランク
これはミオリがクリア?したやつか罰印をつけられてる。
買い取り金額12億!?マジかよ......。
僕らの他のクエストも
レルネーの沼 ヒュドラ攻略 Aランク
買取価格8000万円、おいおいマジかよ。
オーケアノス ゲーリュオーン攻略 S ボスゲーリュオーン
買い取り価格2億円
2億?、AKT69のリナ以外のメンバーをリナにファンだからと言って
紹介して貰い1000万円払っても、20人にエロいさせて貰える。
勿論僕は楽しかった「お礼の気持ち」としてお金を渡せばセーフ
監視員の目も「プライベートの恋愛」なら大丈夫だろう。
「なぁここに初めて来たけど、何故、こんな事するんだ?」
「新顔だな?ジョーカーの為だよ、ジョーカーは政府が提示した値段より遥かに
価値がある、ギルドで交流して、ジョーカーを手に入れてジョーカーを政府に渡さないタメさ
噂によると人間界にも干渉するらしいぞ、現実世界で更に俺らは取引する」
あ、このカード欲しいな
僕は飾ってある超ドエロイ爆乳パツキン超絶美女のカードを指さした。
ハートの6 能力 精力超絶強化、絶倫、ペニス増大、包茎治療、魅了効果。
スキルカード 神の愛撫 ヘロインの10倍の快楽
うーん、なんとかして貰えないかな?
財布にはマミィの毎月のお小遣いの残りの1289円と
万が一に備えてのゴム二枚位しか無いぞ。
「カードは買い取るか、交換か、クエスト報酬のカードと交換
なんか持ってる?」
持っているカードを提示する、ゲーリュオーンとかヒュドラとか
「これは売る気はないけどさ、他のはこれしか無いよ?」
僕らの大量のカードを見たマスターが驚く、
「......ちょっと待て、あんたリナとユウか?」
「そうだけど?」
ギルドがざわつく、......とうとうリナとユウが来たのか。
なんだ?、僕ら有名人みたいだ。
「ミオリとシュウってやつ探してるんだけど知らない?」
「......今一番ジョーカー討伐に近い奴らだな、ちなみに二番目はあんたらだ
ここのクエストもあんたらがここを知らずにクリアしまくってる
ミオリはここの半分の最上位クエストを最近クリアしまくってるのが確認されている
シュウのやつは何故かこの世界で最近見ないが、よくここでナンパしてたよ
......最近二人とも来てないな」
「ちょっと、あんた何勝手にカード見せてるの
あ、そだ前から疑問に思ってたけど世界大会優勝者のビーチェは?
あの子も攻略者になってるでしょ?」
「パートナーに連れられてここに来たけど、それだけだ
あの二人は何故かやる気ないな」
ふーん、あの天才肌で面倒臭がり屋のビーチェは
最初に渡されたカードがゴミでもう見きったのかもしれないわね
とリナは考えた。
「私達二人その二人にデュエル申し込みたいのだけど」
ミオリよりも小柄な女の子と、短髪の大柄な男が話しかけてきた
「いいけど、カードの確認するわ」
テーブルを指差す、まずはあそこに腰をかけましょうと
ジェスチャーする。
「Jのカード2枚賭けるわ、そっちのヒュドラとかゲーリュオーン欲しいの
後同じJのペガサスとかね」
「場所を変えて貰おうかレベッカにレオンハルト」
僕らは外の森に出た、ギルドから何人かギャラリーが出てくる
何故こんなに盛り上がる?
「何処かで見た顔かと思ったらレベッカにレオンハルトって世界大会上位の?
ビーチェと私に負けた?」
「ビーチェみたいな子出てこないでほしいわ、
いずれにせよ当たってたら優勝なんてできないと思うと、
もっと早く負けてもよかったのにね、優勝しか興味無かったし」
レベッカと呼ばれた少女が言う、ショートカットの
綺麗なストレートの金髪を眉上で揃えている
この少女中学生にも小学生にも見える。
リナはレオンハルトと呼ばれた大柄な男を見る
レオンハルトは私に負けた男、でもあの勝負は大分運が絡んでたわ......。
「やっぱり現実世界での繋がりがあった訳?」
「そうよ、世界中の攻略者達が繋がってギルドを構成してるわ
まぁ監督者に素直に従って、参加しな人もいるけどね
それとは別にレオンハルトとは同じドイツで同じ監督者なのよ
まさか、東洋の4人が攻略の最前線を走っているなんてね」
「俺たちは君たちに続いて3番目の攻略者だ、雪辱戦だなリナ」
「私はあの弱そうな男ねそれじゃあ用意はいいかしら?」
4人でデュエルの準備をした。
場に緊張感が走る。
僕の相手はロリっ娘か、なんか余裕そうな顔してるな。
「......ふふ」
レベッカは始終笑みを浮かべている。
デュエルが始まった。
読んでくれてありがとうございます。
もしよろしければ、ブックマークや評価をお願いします。
こういうところ直してほしい、こういう文体がいいなど
改善点の意見はどんなに厳しいものでも参考になるので
気軽に貰えたらとてもうれしいです