死闘メイブ、コナハトの城。
新宿 ビル
「みなさん、本当にご迷惑おかけしました、ごめんなさい」
ミオリがペコリと頭を下げる
傷だらけの3人がいいよいいよと言う。
というかミオリの件が一段落してから
ニュース見たけど、とんでもない事になっているな。
テレビをつける
「ビショビショなの私達~、雨でずぶ濡れ、いや違う?」
「貴方を見る度私達~、股間がじわっとするわ~」
「「こんな調子じゃ......蒸れちゃう?」」
「「痒いわ~ッ!!」」
「お父さんのオロナイン~、汚いからなんかヤダ」
「薬局行くのは、乙女ゴコロがゆ・る・さ・ない〰ッ!!」
うおおおおおおおおおおおおおおッ!!
「以上スイート・タイムさんでした、本当に凄いですね
私の股間も蒸れてきましたぁ~」
ドッ
ピッ
「それではリナちゃんメイちゃんどうぞ一言」
「全国のお兄たまたちのハートときんたま鷲掴みしちゃうぞ~ッ!!」
「シェイク、シェイク、ミルクシェイク~!!」
ドッ
ピッ プツ
「......リナちゃん達凄いわね」
「なんだこのふざけた曲は......?、そしてこれは本当にリナなのか?
何故日本中でこんなくだらない下ネタソングとキャラが受けている?」
テレビを見ていたシュウが言う。
「あ、やっぱり?、シュウもそう思う?
僕の頭おかしくなったのかと思ったよ」
あのリナが馬鹿みたいに股間とかきんたまとか言うなんて
これはエロいというよりもはや下品だ。
最低だ、はしたない、もうお嫁に出せない。
「これはメイブの持つ、酩酊と狂気の性質がもたらしているのかも
知れないわ......」
「日本中がスイート・タイムに狂乱してるけど、僕たちは神話の世界に居て
魔力に耐性ができてるから冷静でいられるのかもしれないな」
と僕が言う
「あ、ユウ君にしては名推理だね、リナちゃんは近くに居すぎるからだけども
どーにかできないかなー?」
ダァンと扉が開く
「こんにちはぁ、ユウにシュウにミオリにエロさん!!」
エリが耳を疑う、......エ、エロさん?
「リナちゃん私のこと今なんて言った?」
「アラサーのエロエロOエロエロさんですエロ?」
(アラサーのエロエロOLエリですけど?)
まさかリナがこんな下らない下ネタ言うなんて......。
見ろ、ミオリがドン引きしているぞ。
「わぁお!!、イケメン!!」
シュウを見て、メイブがキャアッと手を握る
すかさず、AKT69とスイート・タイムの肩書の名刺を
渡す
裏にはコンドームがセロハンで止められている
最低だ、下品過ぎる。
こんな調子じゃメイブにのせられてリナも
おかしな事しかねない、なんとかしないと......。
「なぁメイブ、リナと友達になるのはいいんだけども
おかしな事に巻き込まないでくれないか?、それとあんまり
下品な事言わせないでくれ」
「ちがうしッメイブ関係無いしッ、リナ達の友情邪魔するとか
まぢあり得ないズッ友だょ......」
脳みそスポンジボブみたいな事を
リナが目を赤くして言う、完璧に洗脳されてるじゃないか。
「じゃあリナうち来るでしょ?、ケルト神話の世界に
行きましょう?」
「リナまぢいく」
二人はゲートの中に消えていった。
僕らは唖然としていた、が、すぐに、このままだと何が起きるか
分からないから追う事にした。
「あ、ギルドに寄っていってね」
とエリさんに言われた、まずはギルドに向かうか、カードも揃ってないし。
アプリで地図を確認する、
なるほどここは貧弱な装備でも気軽に訪れる様
位階の低い敵ばかりの場所だな。
鳥を適当に狩ってスキルカードにしてギルドへ向った。
クエスト一覧、カードの買い取り価格表
そしてカード一覧。
掲示板。
交流の場として一応バーもあるんだな
カジノとかは流石にないか。
ギリシア神話の世界のギルドと内装はそんなに
変わらないか。
マスターの政府役人にメイブの場所を聞く。
コナハトの女王 メイブ クエスト難易度S+
僕たちは一応の目安として
今回からギルドでレベルというものを確認できるらしい
ただミオリも僕も現行のレベルは10程度で、
現行のランキングの最低だった。
まぁ今回何もしてないしな。
唯一シュウが100までのレベルで78で、相当上位に入った。
ランキングトップは......?、藤原ソラ!?
カンストしている......。
どれだけスカアハの元で強くなってるんだ......。
レベッカとレオは......いる?レベル4、50か......。
大分頑張っているな。
「マスター、このレベルってどうやって分かるんですか?
それと今回レベッカ達は謹慎じゃないんですか?」
僕はマスターに聞く。
「あぁ監督から聞かされてなかったのか
このダンジョンに出入りする時、魔力の指紋みたいなの
監督者に取られてるんだ、それを元に攻略者の魔力放出量から
計測するんだ、こっちに協力なサーチ能力の使役魔がいるからね
それとレベッカとレオンハルトは謹慎は解けたよ
今回の攻略は一ヶ月も経ってないけど、前回より遥かに
進捗が悪いんだ......だから仕方なくな」
「あいつらの場所は?、分かりますか?」
「現実世界でやり取りをしてないのか?
普通そうするだろうけど......、だとしたら掲示板でも
スマホにメッセージ寄越せとか書いたら?」
「その、メイブのクエスト受注します」
「う~ん推定レベル70~80だから公式には受注できないな
非公式で、支給品無しで行くしか無いな」
「......そうですか、ミオリ、カード出してもらっていいか?」
ミオリはオリュンポス十二神や冥界の神々達のカードを出した
僕もゲーリュオーンなどのカードを出す。
......ヘラクレスはちょっと売れないなー
「これでいくらで買い取れますか?」
「......あんた達、ミオリとユウか!!、リナは何処に?
......ギリシア神話のカードはこの世界で弱体化するも何が起きるかわからないからな
最低でも50億は行くんじゃないのか?、今すぐにそんな金用意できないぞ」
「いくらなら?」
「20億しかない」
20億とリナとソラを天秤に賭けたらどっちかが重いか分かっている。
「それで、ここにあるカードで組める最強の組み合わせ組んでもらっていいですか?
相手はメイブとスカアハです」
「......何か事情がありそうだな、分かった、みんなでカードを確認しながら考えよう」
ミオリはバランス良くスペードとクラブとハートとダイヤを
僕とシュウはスペードとダイヤを中心にカードを組んだ。
ユウ 役割 スペードの7 フィオナ騎士団、騎士 騎士
装備 スペードの7 フィオナ騎士団、騎士、フィアナ騎士団の剣
能力 ダイヤの7 ディアン・ケヒトの巫女 中級回復、魅了耐性
使役魔 スペードの8 デュラハン 首なしの亡霊騎士
シュウ役割 スペードの7 フィオナ騎士団 騎士
装備 ゲイボルグⅡ
能力 ダイヤの ディアン・ケヒトの巫女 中級回復、魅了耐性
使役魔 クラブの10 ファイアー・ドレイク 火の翼竜
ミオリ 役割 ダイヤの7 ディアン・ケヒトの巫女 僧侶
装備 ダイヤの7 フィオナ騎士団 騎士 盾
能力 ダイヤの7 ディアン・ケヒトの巫女 中級回復、魅了耐性。
使役魔 クラブの10 ファイアー・ドレイク 火の翼竜
高レベルでゲイボルグⅡを持つシュウを全面に出しながら
僕たちが後衛にまわるパーティだ。
「ファイアー・ドレイク以外そんなにいいの無かったなぁ
それにあんま流通してなかったし」
「攻略に手こずってるみたいだもね
ねぇマスター、ファイアードレイクは狩ったのは政府じゃないよね?」
「ああ、攻略者達のあるタッグが巣を見つけて
壊滅させてきた」
「ファイアードレイクが1億円で2枚か......、それ以外は
1000万円、デュラハンが3000万円か、大分余ったな」
「その他にも移動用や単発魔法や回復のスキルカード買って
合計で3億5000万円位か......、マスター残りの金
エリさん経由で口座作って貰って管理しといて」
「準備はいい?」
「仲間を探そうにもS+のクエストについてこれるヤツいないからなー」
「リナを取り戻して、メイブとリナをパーティに入れてから
SSランクのスカアハの城に行こう」
「行ってきます、マスター」
翼竜に乗ってメイブのいるコナハト地方に行く
雰囲気が変わる、Sランク以上の攻略地帯に低レベルでいるから
少し気押しされる。
城が微かに見える高台に翼竜をつける
少しここでレベル上げしよう
それに戦闘に慣れて置かないと
「一応スキルカードで結界を張るぞ、次来るとき首尾よくここに
着ける様に」
僕は結界を張り、敵を探した
巡回街のコナハト兵を倒した。
一気にレベルが17まで上がった、しかし
この辺りにそんな敵らしいはいないな
このレベルというのも直接パラメータに何かある訳でも無いみたいだ、
ギルドでレベルに応じて報酬でも受け取るのか?
街に行ってみるか
コナハトの町
「僕らは旅の者なんだけど、女王についてどう思う」
屋台の人畜無害そうな老婆に聞く。
「メイブ様は良くやってるよ、ただちょっと気性が荒いかね
それと、男好きだね、それを差し引いても女王としてよくやっている
ただし、夫も定まらないし、ちょっと民は不信感抱いているよ」
色々と聞いてきたが、そこまで暴君という訳でもないな
悠長に飯食って宿に泊まって風呂に入っている訳にも行かないし。
「翼竜で突撃するか」
メイブの城
二人の少女がドレス姿で天蓋付きのベッドに腰掛ける
「だっかっらー!!、リナ?処女なんて捨てた方良いってッ!!、そりゃあ最初は痛いし
抵抗あるかもしれないけど、本当に最初だけだからさッ!!」
「でも.....」
瞳を赤くしたリナ
何故か狂乱と快楽の中の観念の中、私を縛り付ける様に
ある男の観念が私を引き止める。
「......ユウ」
誰だろう、その男は、メイブから流れてくる
饗宴の観念の海から必死に私の手を掴む
「......リナ、ごめんね?、ちょっと強引に
いくよ、さぁカモンイケメン共」
ずらずらと全裸の男が入ってくる。
「さぁ-ドエロイ-の時間よ、客人は初めてだから
優しくしてあげて」
私のドレスが剥がされる、下着が露わになる
......嫌だ、やめて、助けて
「ユウッ!!」
バリンっとガラスが割れる、一人の男が転がり込み、そして立ち上がり
リナに言う。
「......さぁ役割は騎士だ、
でも白馬じゃなくてごついドラゴンだけどごめんなリナ」
辺りを見渡す、危機一髪か.......リナ。
ドレスを破かれたリナの姿を改めて見て、ユウはメイブを睨みつける。
「覚悟しろ、メイブ!!」
騎士の剣を見た男共は逃げる、メイブが短剣で剣を止める。
「ちょっと守衛はどうなってるの!?」
窓を見やるとドラゴンに乗った槍使いが暴れまくってる
それに首なしの騎士も滅茶苦茶に城を破壊し、兵士を
倒しまくってる。
「ユウッ!!」
リナはユウに抱きついてくる
ごめんリナ遅れて、怖い思いをさせたな
このカードを使え、とダイヤの7 ディアン・ケヒトの巫女
を渡す。
ユウの顔は怒りに染まっていた。
メイブも負けずに鬼の形相をしている。。
「.....よくもリナをッ!!、ふんッ!!、王宮一の剣術使いは私なのよ
返してもらうわ」
勢い良く斬りかかったユウの斬撃を短剣でいなす
そして魔力強化されたもう片方の手で殴りつける
ユウは吹き飛ばされる。
「三相女神の加護、スカアハですら畏怖する私の力をお見せするわ」
もう1つ短剣を魔力生成する、そして一度に6回の攻撃
いなしきれずに腿がえぐられる
真っ赤な肉が見え、鮮血が吹き上げる。
(......まずい、深く切られすぎた、この女流石S+なだけある......)
「......中級回復魔法」
みるみる内に怪我がふさがる、......この声はミオリか。
「......あらかた片付けたみたい、残るはメイブだけね」
続いてやってきたシュウが槍を構える、メイブに突撃する
6回の攻撃の連続を全てさばききる。
「この槍はスカアハのッ!!おのれぇ何処までッ!!」
僕も応戦する。
僕とシュウの攻撃にメイブは膝を着いた。
月夜がメイブの美しい横顔を照らす
「私の負けか」
ユウは怒りで我を忘れてメイブに剣を振りかざした。
「......やめてッ!!」
リナの声が響き渡る。
「どうしてだッ!?リナッ!?、こいつはお前に酷いことを......」
「メイブに悪気は無いわ、ちょっと愛が強すぎたの
......それにシュウも分かるでしょ?、貴方にユウという友達が
できてどれくらい嬉しかった?、初めての友達でしょ?」
壊れた壁から、月夜が照りつける。
豪奢な部屋、破けたドレスで下着を隠しリナはメイブに近寄る
頬に手を触れる、顔を自分の顔に寄せる
「メイブ、私達は友達よ、でも付き合い方っていうのがあるわ
貴女と居て楽しかった、けど誰かの心をコントロールしてまでって言うのは違う
コントロールされなくても私は離れないわ、ね、ユニットがんばりましょう?」
メイブは涙をポロンと流した、生まれて初めての涙だった
誰かを騙す時の噓泣きなんかではない。
リナの真心から真っ向と向き合って、そんなメイブをリナは
抱き寄せた
「ズッ友だょ......メイブ」
新宿ビル オフィス
「......という訳で、処女ばかりのオフィスにビッチが来ました
みんな悪い影響を受けないでね」
とユウは言った。
「あら私もカウントされてるの?」
「はい、元ヤ○チンのシュウはもう感覚で分かるそうです、いくら
非処女ぶっても意味ないですよエリさん」
「......何よ、シュウ君私の事笑ってたの?」
「いや、僕は笑ってないですよ、古風でいいじゃないですか?」
「......僕って言うのユウ君とキャラ被るから止めなさいッ!!、
それと基本的に女子には興味無いんだけど保険の先生とかに凄く弱い
線の細くて幸の薄いイケメンとか紹介しなさいよおおおおおおおおッ!!」
「いや無理ですよ、俺友達いないし、それに犯罪ですよ?」
そんなやり取りの中リナ達がスマホでライブの動画を見ている
「ビショビショなの私達~、雨でずぶ濡れ、いや違う?」
「貴方を見る度私達~、股間がじわっとするわ~」
「「こんな調子じゃ......蒸れちゃう?」」
「「痒いわ~ッ!!」」
「お父さんのオロナイン~、汚いからなんかヤダ」
「薬局行くのは、乙女ゴコロがゆ・る・さ・ない〰ッ!!」
「最高でしょリナッ!?、ユニット頑張ろうねッ!?」
「嫌ああああああああああああああッ!!」