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その正体と真実……前編

グレイフェズは自分の素性について話し始める……。

 私はムドルさんと二人の話に耳を傾けた。そしてグレイが、話し出そうとしたその時。


「グレイ、待ってください。結界を張った方が良さそうです」


 そう言いながらムドルさんが辺りを警戒する。


「そうじゃな。これは……エルフの匂いのようじゃ」


「なるほど、俺たちのことが気になって監視してる……ってことか」


 それを聞き私は、キョロキョロする。


「ルイ、気づいた素振りはみせるな」


「うん、分かった」


 なんでそう言われたのか分からないけど、気づいていない振りをした。


 その後、ムドルさんが魔法を使い結界を張る。


「これでいいでしょう」


「ああ、ムドル……すまない」


「いいえ、問題ありません。それに、他の者に聞かれたくないことなのかと思いましたので」


 それを聞くとグレイは、コクリと頷いた。


「できれば、誰にも知られたくなかった。と、言ってもコルザ様は知ってるがな」


「そうなのですね。あのコルザがですか。どういう経緯かは分かりませんが、そのことも踏まえ教えて頂きますよ」


「そうだな。隠せそうにないし……話すしかないか」


 そう言いながらグレイは、私の方を向く。その表情はつらそうだ。


 私はそんなにつらいことならと『聞かなくてもいいかなぁ』とも思った。だけど、口に出せない。知りたいと思う気持ちもあったからだ。


 グレイは重い口を開いた。


「どこから話せばいい。そうだな……俺の、素性が先か」


 そう言い私とメーメルとムドルさんの順にみる。


「メーメルは、気づいてるよな」


「うむ。かつて勇者と言われた者の縁者……妾は、そう思ったのじゃが。違ったかのう?」


 それを聞きグレイは俯く。


「縁者、そうだな……その通りだ。俺の先祖がそうだったらしい」


 私は驚いた。そしてムドルさんも、ビックリしている。


「勇者とは、確か……」


「ああ、異世界から聖女とこの地に来た者だ。だが、正確には勇者と聖女のだがな」


「なるほどのう。あの言い伝えの二人は結ばれたのじゃな」


 そう言うとメーメルは、グレイに視線を向けた。


「ってことは、元の世界に帰れなかったの?」


「そうらしい。聞いた話じゃ、帰る方法を探したみたいだけどな」


 私はそれを聞き、急に不安が襲ってくる。


「さっきの能力は、先祖代々という事でしょうか?」


「いや、違う。二代目ぐらいまでは若干あったらしい。だが、その後から能力は消えたみたいだ」


「では、グレイのあの能力……どういう事ですか?」


「隔世遺伝じゃな」


 メーメルにそう問われグレイは頷く。


「という事は、グレイの代でその能力が再び覚醒した」


「そうだ。だが、なんで俺なのか……なんだよな」


 そう言いグレイは、どこか遠くをみていた。

読んで頂きありがとうございますヽ(^o^)


『グレイって勇者の末裔だったんだね(゜ロ゜;)……』…by泪


『ああ、だが……これ以上できれば話したくない( ・᷄д・᷅ )……』…byグレイフェズ


『なんで? 凄いと思うけど』…by泪


『嫌なものは嫌なんだ! ……ε”ε”ε”(ノஇωஇ )ノ(逃)』…byグレイフェズ


『『だから駄目だってば! ガシッ( ´꒳`)っ=͟͟͞͞( ゜д゜)……( ;□; )イヤダァァアアアアア!!!』』…by泪、グレイフェズ


と、いう事で……∩^ω^∩


では、次話もよろしくお願いします(*^▽^*)

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