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匂いで探ると重装備の男

目隠しをされてみえないメーメルは匂いを辿り泪の居場所を感知し……。

 ここは闇オークション会場の控室。部屋は薄暗く周囲に大小様々な木箱が無作為に置いてあって倉庫のようだ。


 この控室の床には見た目十代ぐらいの色んな種族の少女たちがいた。その少女たちを五人の男性が見張っている。


 その少女たちの中には泪とメーメルがいた。


 近くにメーメルがいるにも拘らず泪は気づいていない。まあ布で目と口を塞がれていては視認できないのも無理もないのだが。


 それでもメーメルは鼻がきくため近くに居る泪のことに気づいている。


(ルイが近くに居るのじゃ。しかし、ここには……多くの者がいるようじゃな。

 それに何処からか数字を言い合っている声が聞こえる……オークションか? そうなると闇売買……オークション形式のようじゃな)


 そう思いメーメルは感知能力にて周囲を探り始めた。


(この部屋には男が五人……その他は捕らえられている者たちのようじゃ。そうなると男たちの方は見張りじゃな)


 今の状況を把握するため更に探っている。このあと何が起きるか分からないからだ。


 その間にも誰かが部屋から連れ出されたようである。


(ルイではないようじゃな。うむ……気がきじゃないのう……)


 ハァーっとメーメルは溜息をついた。


 その後も神経を研ぎ澄まし周囲の様子を探っていく。




 ――場所は競技場の控室へと移る――



 控室の中には数十名の体格の良い男性がいた。


 目を閉じ腕を組んで壁に寄りかかっている者。椅子に座りテーブルに顔を埋めている者などもいる。


 中には窓から会場をみている者や準備運動をしている者とかもいるようだ。


 それぞれ試合が始まるまでの間、思いおもい好きなように過ごしているようである。


 この控室にはグレイフェズも居て窓の方へと向かい歩いていた。


(思ったよりも人数がいる。この中の誰かと戦うのか? まあ……勝てない相手じゃないけどな。

 だが簡単に勝ったらつまらない。ワザと手を抜くか? その方が観客も喜ぶ……まあ、それは相手が俺よりも弱かった場合だけどな)


 そう考え窓のそばまでくると闘技場をみる。


(結構……広い。どういったルールでやるのかは、その開催時に告げられる。確か主催者は開催ごとに変わるってことも、カロムが言っていた)


 何か観客をわかせる良い策がないのかとグレイフェズは無駄に思考を巡らせていた。


「みねえ顔だ。お前、誰に雇われた?」


 そう言われグレイフェズは隣に居る重装備でムキムキの男へ視線を向ける。


「言わないといけないのか?」


「いや、そうじゃねえ。タダなんとなく気になってな。お前のような小綺麗な身なりのヤツが、こんな格闘技に参加している。それが、ちょいと気になっただけだ」


「そういう事か……まあ俺の目的は賞金が欲しい、それだけで参加した」


 口角を上げ笑みを浮かべると、グレイフェズは目を細めた。


「それでも雇い主は居るんだろ? そうじゃねえと、この格闘技に出れねえからな」


「ああ、だが悪い……口止めされてるんでな」


「やっぱり、お前んところもか。なるほど……今まで他のヤツに聞いても、そのせいで無視されてたんだな」


 それを聞きグレイフェズは、どう反応していいか分からない。そのため作り笑いをする。


 その後もグレイフェズは重装備の男の話を聞いていたのだった。

読んで頂きありがとうございます(^O^☆♪


『亀だね……』…by泪


『ああ……大きな亀だ』…byグレイフェズ


『キングタートルじゃな』…byメーメル


『この亀は我々に危害を加えません。ですので放って起きましょう』…byムドル


『危害は加えないけど……』…by泪


『大きな被害は出てるぞ』…byグレイフェズ


『うむ……町一つなくなってしまうかもしれないのじゃ』…byメーメル


『確かに……(汗) 』…byムドル


と、いう事で次話もよろしくお願いしますヽ(^o^)

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