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スペルの書き方の違い

グレイフェズは契約書らしきものにサインをしていたが……。

 昼近くになりグレイフェズは部屋のソファに座って真向かいに腰かけているカロムと話をしていた。


 テーブルの上には契約書らしき紙が置かれている。


 その紙に書かれている内容をグレイフェズは読んでいた。


(当然か。この賭け闘技について口外してはならない。まあ、ここに書いてある規約を破った場合は金を払わないって……それだけじゃ済まないだろうな)


 全て読み終えるとサインをする。


 その様子をみていたカロムは首を傾げた。


「グレイフェズ、ちょっと気になったのですが。貴方は……何処の国で文字を習ったのでしょうか?」


「何処って……何か変なんですか?」


「変ではありません。只スペルの書き方が特殊なので気になりました」


 そう何方かと云えば、この世界のスペルではなく泪の居た世界の物に近かったからだ。まあ、そうだとしても変ではないのだが。


 なぜカロムがそう思ったのかは言うまでもなく異世界からの転生者だからである。


(今まで気にもとめてなかったし言われたこともなかった。でも、なんでカロムは特殊だって思ったんだ?)


 不思議に思いグレイフェズは、カロムを怪訝に思った。


「特殊……か。どうして、そう思った?」


 そう問われカロムは無地の紙に自分の名前を二種類のスペルで記載する。


 そのスペルは、この世界の物と転生前の異世界の物だ。


「左側のスペルと右側のスペルの違いは分かりますか?」


「……隙間があるかないかぐらいか」


「右が繋げて書いてあり、そうでない方が左です」


 そう言われてグレイフェズは「……」になってしまった。


 そう、そんなのは人それぞれ違うだろうと思ったからだ。のあとに、ふと他の者たちのサインを思い出した。


(確かに繋げて書いていない……もしかして俺の国だけスペルを繋げて書いているのか?)


 そう考えに辿りつくもグレイフェズは、どうしてカロムが二種類のスペルの書き方をマスターしているのか不思議に思い首を傾げる。


(まさかとは思いますが。グレイフェズも転生者なのでしょうか? ですがスペルのことを聞いた時の反応は、なぜなのか分からないようでした。

 そうなると、どこかで転移者か転生者からスペルを習ったのでしょうか? まあ、それならば理解できます)


 考えが纏まるとカロムは、ニヤリと笑みを浮かべた。


「今まで気にしてなかったが……国の違いなのかもしれない」


「そうなのですね。じゃあグレイフェズの国では、この書き方をしていたと」


「ああ……そうなるな。俺の親も、この書き方をしていたと思う」


 過去のことを思い出してしまいグレイフェズは、ツラい表情になり俯く。


「国でも同じ書き方だった。そうなると、グレイフェズの生まれ育った国は何処なのですか?」


 そう問われグレイフェズは、なんて答えればいいのか悩んだ。


(どうしたらいい? ありのまま話した方がいいのか? だが……どうにか誤魔化したい)


 そう思うもグレイフェズは考えがおよばないようだ。


「言えないのでしょうか?」


「……ああ……色々あって……」


 それを聞きカロムは何かを察したかのように聞くのをやめる。


「そうですね……まあ、これ以上は聞かないことにしましょう。それよりも今日から動けそうですか?」


「軽くなら問題ないと思う」


「それでは訓練場に案内したいと思いますので用意した装備に着替えたあと、ここで待っていてください。あとで迎えに来ますので」


 そう言われてグレイフェズは「分かった」と頷いた。


 その後カロムはテーブルの上にある契約書らしきものを持ち部屋をあとにする。


 それを確認するとグレイフェズは着替えをするためクローゼットの方へ向かった。

読んで頂きありがとうございますo(^▽^)o


『ムリゴがなくなったぁ〜! 三個じゃ足りないよぉ』…by泪


『そうは言ってもなぁ……こんな森の中じゃ、ムリゴの木なんてないぞ』…byグレイフェズ


『(T ^ T)……』…by泪


と、いう事で次話もよろしくお願いします(^O^☆♪

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