表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
212/296

同じ名前

泪は美咲の部屋にいた。そこに司が入って来て……。

 ここはログロスの村。泪は美咲と家の中にいた。


 家と云っても、古ぼけた感じの木でできた建物である。美咲と司は寝室以外、別の部屋で過ごしていた。


 そして現在、その建物の美咲の部屋に泪はいる。


 美咲は椅子に寄りかかり、テーブルの上に乗っている泪と話をしていた。


「ルイは、逃げないね。飼い主がみつかるまで、ここに居てね。ここに来てから、話をする相手いなくて……」


 そう言い美咲は泪に微笑みかける。


「チュ、チュン……(勿論です!)」


 泪はそう言い、ちょこんと頷いた。


「本当に可愛いね」


 そうこう話していると扉がノックされ男の人の声が聞こえてくる。


「美咲、話がある。中に入っていいか?」


 その声は、どことなくグレイフェズに似ていた。


「うん、大丈夫だよ」


 それを聞き声の主は、扉を開け部屋に入ってくる。


(グレイ!? ううん、似ているけど……髪が茶色だし。身長も、グレイの方が高いかも。って……もしかして、この人が勇者……司さん!)


 そう思い泪は、司をマジマジとみた。


「……鳥?」


「うん、さっき外でみつけたの。なんか、誰かに飼われてたっぽい。だけど、私に懐いちゃったみたいなんだよね」


「そうか……名前はあるのか?」


 そう言いながら司は、ちょこんと泪の頭を触り微笑む。


「首のプレートに、ルイって書いてあったよ」


「ルイ……偶然、なのか」


 司はその名前を聞き、つらそうな表情をする。


「司、どうしたの?」


「いや、子供が産まれてたら……ルイってつけるつもりだった」


 そう言いながら司は、ポケットから一枚の紙を取り出しテーブルの上に置いた。


 その紙には……。



【・男の子……類 ・女の子……泪】



 そう書かれている。


 その紙をみた泪は目を丸くした。


(えっと……これって偶然だよね。確かに、美咲さんと司さんも……私と同じ世界の……。ううん、違うかも知れないけど。同じような世界から来た人……漢字で書いてるし)


 そう思いながら泪は、美咲と司を順にみる。


「そっかぁ、司……ごめん」


 それをみた美咲は、申し訳ない気持ちになり泣きそうになる。


「なんで謝るんだ? 美咲が悪い訳じゃない。俺も……もっと、気を使ってあげてれば……」


「ううん、司は十分に色々してくれたよ。そうだ……何か用があったんじゃないの?」


 そう言い美咲は、気まずい空気を変えようと別の話をした。


「あ、そうだった。明日、帝都から偉い人がくるって話を聞いたんだが」


「帝都から……何のため?」


「さあな。分からないが……まさか、俺たちのことがバレたか?」


 それを聞き美咲は、不安な表情になる。


「だとしたら……この村を早く出ないと、迷惑かけちゃう」


「そうだな。だが、そうとは限らない。それに、この村を出るにしても直ぐには無理だ」


 そう言い司は、無作為に一点をみた。


「うん、だけど……」


「美咲、とりあえず……なんとかやり過ごそう。できるかは、分からないけどな」


 そう言われ美咲は頷く。


 そのあと二人は、そのことも踏まえ話し合う。


 そして泪は、その会話を聞いていたのだった。

読んで頂きありがとうございますヽ(^o^)


『ねぇ、司。前回から、私たちの物語が始まったね』…by美咲


『ああ、そうだな。全力で頑張んばるぞ!』…by司


『チュチュ、チュンッ! (待って、私も居ます!)……』…by泪


『ん? なんか、訴えかけているみたいだな』…by司


『本当だね。でも、なんて言ってるのかなぁ?』…by美咲


『(T^T)……』…by泪


と、いう事で……∩^ω^∩


では、次話もよろしくお願いします(*^ω^*)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ