報告と保険と指示と
トラットはティハイドの屋敷にくるとムドルへと話しかけ……。
ここはカロムの屋敷の外側の塀。そこにはトラットが居て、キョロキョロと周囲を警戒している。
(ルイとメーメルが捕まった。……黒服のヤツが言ってたことが本当なら、知らせる必要はない。でも……一応、連絡だけでもしておくか)
そう考えがまとまるとトラットは、人の気配を感じない所を選びながらティハイドの屋敷へと向かった。
――場所は、ティハイドの屋敷へと変わる――
あれからムドルとベルべスクは、別の場所の見回りをしていた。
ベルべスクは西側でムドルが東の方を歩いている。そう半分に割り振ったのだ。
現在ムドルは、東側にある倉庫付近をウロウロしている。
(今のところ、何もないですね。それはそれで、いいのですが)
そう思いながら奥の行き止まりまできた。
すると小さな影が、ピョンッとムドルの肩に乗る。
それをムドルは、横目でみた。
「トラット!?」
「小声で話す」
そうトラットが言うとムドルは頷く。
「ルイとメーメルが捕まった」
「それはどういう事ですか? まさか正体がバレたなんてことは……」
「……どうだろうな。だが――――――……」
トラットは泪とメーメルに言われたことと、みてきたものを全て話した。
「そうなると……。なるほど……そういう事ですか。そうですね……こっちも保険を向かわせましょう。心配ですし……これ以上、ルイさんの近くに男は……」
そう冷静を装いながらもムドルの顔は、ピクピクと引きつっている。
トラットはそれを感じ取り呆れた顔をしていた。
その後ムドルは、自分の影に隠れているキルリアに泪の警護を命じる。
キルリアはそれを聞き姿を現し一瞬、嫌な顔をした。だが、渋々了承し泪の所に向かう。
それを確認するとムドルは、自分の肩に乗っているトラットへと視線を向ける。
「さて、トラット……これからどうしましょうか?」
「そうだな……オイラは、ムドルの影に隠れられん。かと言って……」
「そうなると……強制的に、私の影に押し込みましょうか?」
そう聞かれトラットは、言っている意味が分からず首を傾げた。
「何を言ってる? そんなことができる訳ないだろうが」
「いや、できる。ベルべスクなら……」
そう言われトラットは驚いたと同時に、嫌な予感がし全身の毛が逆立っている。
「……魔法で、なんかするつもりか?」
「そうですね……まぁベルべスクは、魔法の知識をかなりもっていますから心配ないですよ」
「本当だな?」
トラットは疑いの目でムドルをみた。
「ええ、ですので待っててください……呼びますので」
それを聞きトラットは頷く。
ムドルはそれを確認すると内ポケットから便箋と魔法のペンを取り書き始める。その後、便箋の魔法陣に手を添え魔力を注いだ。すると、パッと便箋が消える。
「これでいいでしょう。あとは、ここでベルべスクを待つだけです」
そう言いムドルは、トラットをみた。
トラットは不安だったが、とりあえず待つことにする。
そしてベルべスクを待つ間、ムドルとトラットは話をしていたのだった。
読んで頂きありがとうございますヽ(^o^)
『ねぇ、なんかこの部屋って熱くない?』…by泪
『ああ……異常に熱い。((p(+ω+;`q)))アツスギ……』…byグレイフェズ
『うむ、流石にこれは無理なのじゃ_(×Д×_ )……』…byメーメル
『そうでしょうか(。・_・?)ハテ? 私は、冷たいよりも良いと思いますが』…byムドル
『『『(¬_¬;)ジトー……』』』…by泪、グレイフェズ、ムドル
と、いう事で……∩^ω^∩
では、次話もよろしくお願いします(*^ω^*)






