ルール確認とコイントス
カロムがムドルとベルベスクをグレイフェズの居る闘技場のような部屋の中央に連れてくると改めてルールを説明し始め……。
ここは闘技場のような部屋の中央。
グレイフェズはカロムが戻ってくる間、周囲を見渡し考えていた。
(壁付近に三個の浮遊魔鉱石……大きい。狙い易いが……守りに阻まれるだろう。それに、どこまで本気でやるかだな……やり過ぎてもまずい。
……大岩や瓦礫などの障害物が数ヶ所に設置されている。これを上手く利用できればいいんだが)
そう考えながら部屋の隅々まで見回す。
(それに……カロム側に、ベルべスクとムドル……どっちがつく? どっちだとしても、突破できるのか不安だ。だが……これをクリアーしないと、俺だけ不合格になる)
そう思いムドルとベルべスクが居る部屋の方をみる。
「運に任せるのも性に合わない、が。……やるしかないよな」
そう言い苦笑した。
しばらくしてカロムがムドルとベルべスクを連れてくる。
「それでは、再度ルールを説明します」
そう言いながらカロムは、三人を順にみたあと再び話し始めた。
「私とグレイフェズ、お互いの陣営……壁際の方に三個ずつ浮遊魔鉱石が置かれています。その浮遊魔鉱石が、全て破壊された方の負けとなる」
「それと……破壊の邪魔をするのがムドルとベルべスクなんだよな?」
「グレイフェズ、ええ……そうです」
カロムはそう言いムドルとベルベスクをみる。
「なるほど……それでオレとベルべスクは、どっちにつけばいい?」
そう聞かれカロムは考えながらムドルをみた。
「そうですね……」
そう言いながらカロムは、バッグの中からコインを二枚とる。その一枚をグレイフェズに渡した。
「もしかして……コインで決めるのか?」
グレイフェズにそう聞かれカロムは頷く。
「ええ、コインの表を出した方が指名権を得る」
「なるほどな。確かにその方が、後腐れない」
「それでは、やりますか。ベルべスク、始めの合図で【トス】と掛け声をお願いします」
「ああ、分かった」
そう言いベルべスクは頷いた。
「あー、そうそう。コイントスの方法は、分かりますか?」
「やってるのをみたことはある。恐らく、大丈夫だと思う」
「それなら……問題ないでしょう。では、始めますか」
カロムがそう言うと三人は頷く。
その後グレイフェズとカロムは、少し離れた位置で向かい合う。
そして右手を軽く握るように、人差し指が上向きになるように構える。その軽く握った拳の人差し指の上にコインを乗せた。
それを確認するとベルべスクは……。
「トスッ!」
そう掛け声を発する。
二人はその声を聞きコインを親指で弾く。
互いのコインは上に弾かれ落ちる。コインを右手で覆うように左手の甲でキャッチし隠した。
そしてお互い覆っていた右手を左手から退ける。
「……」
グレイフェズは絶句した。
「綺麗に決まりましたね。私が表……グレイフェズは、裏。では、私が指名権を得ましたので……」
そう言いながらムドルとベルべスクを順にみる。
そしてその間グレイフェズとムドルとベルべスクは、どっちを指名するのかとカロムをみていた。
読んで頂きありがとうございますヽ(^o^)
『寒いね。なんでこの世界って……。こうも気温の差があって、気候が早く変わるの?』…by泪
『そうか? ここでは当たり前だから、なんでかは分からない』…byグレイフェズ
『そういえば、この大陸の気候の変化は早いですね。もっと気候が、緩やかに変化する地域も存在しますよ。ですが一年中、寒い地域……熱い大陸もありますので』…byムドル
『そうなのか(`・ω・´)ホゥ……。流石、長く生きてると……色んな所を旅して歩けるんだな』…byグレイフェズ
『……それは嫌味ですか?(ー"ー)……』…byムドル
『いや、普通に歳くってるんだなぁと思っただけだ』…byグレイフェズ
その後グレイフェズとムドルが、喧嘩になったのは言うまでもない。そして勿論それをみたメーメルに、こっ酷く叱られたことも話すまでもなく……。
と、いう事で……∩^ω^∩
では、次話もよろしくお願いします(*^▽^*)