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厄災との闘い……10

厄災の被害に遭う最中クレファスは目の前で命を落としていく者たちをみて……。


そして執務室では国王と大臣とカイルディの三人で話し合いをしていたが……。

 ここはバールドア城の広場。未だに魔法陣から厄災が出て来ている。


 この危機に城の騎士団も出動していた。と言っても、五番隊だけだ。


 それでも被害は、増え続ける一方である。


「クッ、なんでこんな時に……。グレイ、それとサクリスもが居ない!」


 厄災を見据えながら、浅黄(あさぎ)色で長い髪の男は悔しがっていた。



 この男性が騎士団五番隊の隊長クレファス・ハルビ、年齢は二十五歳である。


 浅黄色の長い髪で左側は、細かく幾重にも編み込んでいた。それを、一つにまとめ縛っている。



 クレファスは厄災を避けながら、この場をどう対処したらいいのかと悩んでいた。


(このままでは、ここだけの被害でとどまらないだろう。……あの二人が居ない。しかし、居たとしても……この怪現象をどうにかできたとも思えん。

 それよりも……なぜ、五番隊だけが……クッ……。他の隊と他の団は、城内の守りに……いつもそうだ。一番面倒で危険なことを、この五番隊によこす。

 確かに、身分があるかないのか分からない隊だ。だからと言って……)


 そう思い唇を噛みしめる。


 目の前では隊の騎士たちが厄災の餌食になっていた。それをみても、何もできない自分がはがゆい。自分も前に出て戦いたいと思う。だがそれは、できなかった。


 自分が持ち場を離れることは敗北をいみする。そう、指示を出す者が居なくなるからだ。


(恐らく……グレイであれば、指示に従わないだろう。止めても、厄災に向かって行く。だが、俺にはそれができない。……悔しいがな)


 立場を理解していた。そのため、余計に厄災に向かって行くことができないのだ。


「クレファス様、後退してください。ここは俺たちで阻止します」


「ああ、すまない。だが、無理はするな。相手は、厄災かもしれん」


「はい、ですが……命にもかけてここは守り抜きます」


 その騎士の言葉を聞き、クレファスは泣きそうになる。


「ああ、任せた……」


 そう言いクレファスは安全な後ろへ退いた。


(戦っている者が、なんなのか分からん。これでは、指示を真面に出せる訳がない)


 そう思いながら城の出入口の前までくる。


 そして戦ってる騎士たちを、つらそうな表情でみていた。




 ――場所は移り、バールドア城内の執務室――



 ここには国王カルゼアと大臣のクベイル、そしてカイルディがいる。


 執務室の外には、上位騎士団の者たちが守りについていた。


「なんという事だ!! 聖女は居なくなる……その挙句、厄災だと。ああ、私の代でこの国は終わるというのか……」


「陛下、それはまだ分かりません。今、聖女さまを探させております」


「カイルディ、聖女さまが戻っても……却って危険に晒してしまうのではないのか」


 クベイルにそう言われカイルディは、目を閉じ考え始める。


(確かに、仮にキヨミ様がここに居たとして……どれだけの戦力になるでしょうか。国を守るためだとしても、勝手にこの世界に召喚してしまいました。

 もし無事ここから逃げ延びているのであれば……追うのではなく、守りの者を送るのが良いのかもしれません)


 そう考えがまとまるとカイルディは、カルゼアとクベイルにこのことを伝えた。


「……厄災の最中。誰を向かわせるというのだ? それに聖女さまが、どこに居るのかも分からないというのに……」


「クレファスが居ります。ただ、騎士団五番隊を捨てることになりますが」


「……それは無理だ! アレが首を縦に振ると思っているのか?」


 そうクベイルに言われカイルディは首を横に振る。


「恐らく無理でしょう。しかし今、動かせる人材はクレファスだけかと思われます」


「そうだな。それしかないか……」


「陛下……」


 クベイルは難しい顔になり俯いた。


「では、外の者に……クレファスをここに連れてくるよう伝えたいと思います」


 そう言いカイルディは、一礼をすると扉の方へと向かう。


 そのあと扉を開け、通路側にいる者にクレファスを連れてくるように指示をする。


 そしてその後カイルディは、カルゼアとクベイルの方へ戻って来たのだった。

読んで頂きありがとうございますヽ(^o^)


『ねぇ、ムドルさんの能力って……どんなのかな?』…by泪


『アイツの能力か。俺は、分かっているが……作者に消されるから言わん』…byグレイフェズ


『[壁]゜д゜)<それで、いいのです( ´∀`)b……』…by作者


と、いう事で……∩^ω^∩


では、次話もよろしくお願いします(*^ω^*)

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