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厄災との闘い……6

ムドルは覚悟を決め能力を解放し……。

 ここはバールドア城の広場から東にある小屋。


 その小屋の中には、泪たちがいる。


 泪たちが見ている前でグレイフェズとムドルは、能力を解放しようとしていた。


 ムドルは覚悟を決め、目の前を見据える。


 その後、眼前に両手を翳すと魔族語で詠唱した。すると魔法陣が展開していき、そこから黒い光が放たれる。その黒い光は、ムドルを覆い包んだ。


 黒い光が消えると魔族の姿へと変わる。


(……気持ちが落ち着きません。ですが、覚悟を決めないと)


 ムドルは気持ちを切り替えた。左手の親指と人差し指で、パチンッと左耳のピアスを弾く。



 キィーン――……



 辺りに甲高い音が鳴り響いた。それと同時に波紋が現れ広がる。


 それを確認すると眼前に両手を翳した。


 《異なる(モロワツ)(ムヤニ) 偽と(ヂロ)(リノ) あるべき(ハツゼミ)姿(ユダラ) 封印(ウフヒノ)されし(ヤネリ)能力(ンフチョム) 我、(ナネ)願う(ケダフ) 真の(リノン)力を(イマタヌ)解き放(ロミアワ)たれたし!!(ラネラリ)


 そう唱え言い放つと、翳した両手が光って魔法陣が展開される。


 それを視認すると両手を頭上に掲げた。それと一緒に魔法陣も移動する。


 右手を掲げたまま左手の人差し指で、左耳のピアスを後方に弾いた。



 リィーン――……



 綺麗な高い音が鳴り、周囲に響き渡る。すると掲げた右手の上にある魔法陣が、回転しながら下降していく。


 それと同時に、ムドルから異常なほどの威圧感が放たれた。


 下まで到達すると魔法陣は消える。



 ムドルの姿は、さほど変わっておらず。黒髪の部分が若干、こげ茶がかっていた。見た目は、少し人間に近い。



 それをそばでみていたグレイフェズは、驚異的な威圧感に身を震わせる。……まだ能力を開放していなかったため、余計にそう感じた。


(……見た目は、余り変わっていない。だが、なんなんだ! この途轍もない威圧は……。それに、この世界の者とも思えない……この感覚……)


 そう思いながらムドルを凝視する。


 それに気づきムドルは、グレイの方を向いた。


「どうしたのですか? グレイは、能力を開放しないのでしょうか」


「いや、能力を開放する。ただ……いや、やっぱりいい。さて、俺もやるか……」


 そう言うとグレイフェズは、左の小指に嵌めている指輪に右手を添える。


 《古の鎖 現と古 あるべき姿 封印されし力 我、願う 真の姿を解き放たれたし!!》


 そう詠唱すると両手を頭上に掲げた。


 すると指輪がキランッと光る。と同時に、指輪から眩い光が真上に放たれ魔法陣が展開していく。


 その魔法陣が展開し終えるとグレイフェズの真下に、スッと降下する。そして、徐々にグレイフェズの姿が変化していった。



 白銀から黒に銀が混じった髪色へ変わっている。髪型と容姿はそのままだ。明らかに違うのは、尋常じゃないほどの膨大な能力である。



 魔法陣が地面まで到達すると激しい光を放ち消えた。


「これで……いいんだよな。まだ、自信はない」


「グレイ。私は……久々すぎて、ちゃんと能力が使えるか心配なんですけどね」


 そう言い二人は、ニヤリとお互い笑みを浮かべる。その後、泪たちの方へ向かい歩き出した。

読んで頂きありがとうございますヽ(^o^)


『(`◎ω◎ก)ホホゥ……やっぱり、似ている!』…by泪


『うむ、本当にそうじゃな。ルイへのプレゼントのリボン、色も形も見事に一緒じゃ。どうしたら、こうも似るのかのう』…byメーメル


『……ムドル! 真似すんなよな( * `-´ * )……』…byグレイフェズ


『それは、私の台詞です! (ꐦ ^-^)……』…byムドル


その後、どうなったのかは言うまでもなく……二人の喧嘩が始まる。だが地獄絵図とかする寸前、メーメルのお仕置きが待っていたのだった。


と、いう事で……∩^ω^∩


では、次話もよろしくお願いします(*^▽^*)

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