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第8話 あの世まで届けと

 発表いたしました短編のうち一方は本物の言葉遊び、もう一方は本気の批判です。

 いいえ、本気の批判になるはず、でした。


 痛烈なメッセージ性の作品になる予定で描きはじめ、完成してみればいろいろと違うお話に。

 世界を悪い方に賑わす独裁者に届けと、敵味方限らず亡くなった方の鎮魂になってほしいと思い筆をとりましたが。いかがだったでしょうか。反応を見るに少し弱かったでしょうか。


 ご存命の方を直接描くわけにはゆかず、歴史解釈ガイドラインに従い第二次世界大戦から人物をお借りしました。

 彼を懲らしめるのに攻撃では無粋と感じ、口撃にしようと思い立ち。

 最初はムダヅモの首相をイメージしながら進めていたのですが、いつの間にやら大泉さんへと。だったらシベリア鉄道の旅で散々痛い目に遭ってから向かわせようなどと、崇高なる思いはどこへやら、邪な方向へと一気に押し流されていきまして。


 どう描けば最適解だったのでしょうねえ。

 そうつぶやき、ふと思いました。最初の発想の時点ではどうだったのかと。

 それで振り返ってみました。以下はひとつ前のエッセイ083話の、この物語に言及した部分です。


「おれごんらしい、ワールドワイドな短めの作品をひとつ書き上げてみます。現段階で4000字、書き始めから1か月もたつのにまるで進んでいませんが。完成しても1万字程度でしょうか。

 せめて物語の中だけでも一矢報いねば、死んでいった無辜の市民が浮かばれませんもの。

 新作は今の騒乱で命を落とした犠牲者に捧げます。どうぞあの世から、わずかでも清々してくださいませ」


 どうやらそれほど変化はないですね。実力の通りに着陸しただけのようです。


 亡くなった方のほとんどは『ご存知! 大泉さん』をおそらく知らず、また日本語も読めないでしょうから、本当にどこに向けた作品なんだとのお叱りはありましょう。

 でもこれは気持ちですから。そもそもお線香だって亡くなった方が嗅ぐものと聞きます。お線香を嗅いでもらえたらいいなと残された者が思い捧げたのなら、その行為に意味はあるのです。

 だったらこの作品だって。

 私が少しでも清々してもらえたらと思って描いたものですから、お線香と同じ効能はあっていいはずなのです。


 一応通快劇には仕上げたつもりです。あの作品をもって私の追悼とさせていただきます。どうかお心安らかにお眠りくださいませ(*u_u*)

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