第3話 日本かこ
では第2作はどうだったでしょう。
処女作が長すぎるとのお叱りを受ける前の作品です。当然長いのです。これぞおれごんの真骨頂、処女作は70万字、第2作も40万字でした。
これはもうダメですね。そのまま同じ新人賞に提出したなら、何も改善されていない、何も学んでいないと怒られます。
「改稿、しましょうか…………」
それもこれまでとはひと味違った大削除の改稿版を。
これまでの私の改稿とは、手を入れると必ず長くなりました。どれだけ削っても増えました。むしろがんばって説明しようとして文字を足していました。これを根底から改めるのです。
ですが必要最小限の説明は省けません。そのことが原因で説明不足のそしりを受けるのだけは断じて受け入れがたいからです。外せないもの、あると思います。
ですから、削るとするならエピソードを丸ごとでしょう。
あのムダに2回あるお風呂の話とか、あのあまり盛り上がらなかった戦闘、あの同じ手段を用いて片付けた戦闘、などなど。敏腕編集者ならバッサバッサと切るであろう部分を斬って捨てましょう。
大丈夫です、元になった一応の完成版はウェブサイトに残します。記念としてカクヨムに。なろうにも。
あれは3年目の書き手おれごん未来が考える完成版。これから生まれるのは新米の編集者おれごん未来の改訂版です。
もうすぐ日本に帰るので「おれごん未来」ではなく「日本過去」にでもしましょうかねえ。編集者としての私、とでもして。
ちょっとだけ柔らかくして「日本かこ」。
アリだと思います。