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002.冒険者たちの研修会

「外せない?しかし外していただかないことには鑑定ができませんので、」


「そう言われても、外せないんですよ。」


両者ともに困惑している。彼は、自分で外せないから、受付のお姉さんは、外してくれないと受付ができないから、両者一歩も譲らない、というか譲れない、しかしそんな状況を打破する人物は意外と早く来た。そう、メクリアだ。


「探したよ、あれ?なに?どしたの?」


ハジメはメクリアに状況を説明する。


「大丈夫、僕が直接鑑定のとこに連れてくよ、じゃ、受付よろしく、名前は、アスカハジメね」


そう言うとメクリアさんは俺の背中を押しながら受付の横にある通路を通って、奥の部屋に僕を連れてった。


「さぁここだよ、僕も気になってたんだよねー」


「失礼します」


そう言って扉を開けると、そこには、机に座って書類を見ている強面の老人が居た。


「鑑定長、連れて来ました、彼が、アスカハジメです」


「ほぉ、どうぞよろしく、アスカハジメくん、私が鑑定士を束ねている、フランカ・コルトだ。」


「どうも・・・」


「では、早速だが、君のその口についているものについて少し教えてくれないか」


そう言って席を立つと向にある会談用の机に腰をおろしこちらにも座るよう促す。

そこでハジメは、食べ物が口に入れる前に消えたこと、その他諸々、感覚や嗅覚のことまですべて話した。


「私の見解なのだがそれは武器で間違いないだろうしかし・・・」


といってコルトは、すっと手をハジメの頬にかざした。


「やはり、君からスキルを感じない。この研修に来てる時点でスキルに関しては、ほとんど知らないと思うが、スキルとは人の思いなのだよ、剣なら打った人の思いや周りの環境で発現するのだ、例えば、剣を打った人が「人を助けたい」って思って作ったら、確率ではあるが傷を癒やす効果のある剣ができる、しかし死の淵で誰かを恨んで打ったものなら力は強くても持ち主本人になにか良からぬことが起きよう。それは持ち主も同様なのだ。この研修会は人を育てるためでもあるが未来ある、真に頑張った人間を探す、そんな会でもあるのだよ。」


つまり、作るやつ、使うやつ、そのどちらか、もしくは両方の思いを武器がスキルとして、認めてくれると言うこのなのだろう。この研修会でスキル持ちの武器を持っていれば、いい鍛冶師か、本当に頑張った人材を見つけることができるということなのか。


「しかし、正直言って君にスキルが無いのはおかしい、そんなものそこらの鍛冶屋がそう簡単に作れるものではない。その形状の滑らかさ、質感、どの点をとってもそこらのやつは足にも及ぶことができないだろう。君はそんなすごいものをどこで手に入れたんだね?」


「彼は、記憶喪失で、気がついたときにはすでに・・・」


「脱着不可能状態か、私個人としても君のそれには興味がある。ちなみに名前はないのか?済まないが少し呼びにくい、あるのならぜひ教えてくれ」


「無いです。よかったらつけます?」


少しコルトの表情が明るくなった。


「ならそれを今日からアンノームと名付けよう。私もこのような素晴らしいものに名前がつけられて光栄だ。」


「ありがとうございます。彼にとってもさぞ光栄なことでしょう」


メクリアがいつもになく硬い話し方だ。あとに聞いたことなのだが、この世界で名字を名乗れる人物は、相当な権力者でそんな人から命名されたその武器の価値は、今の3倍と考えてもいいと言っていた。今まで自分がアスカハジメと言われていたのもすべてが名前だと思われてたからってことになる。今度からは、ハジメって名乗ろう。そしてメクリアさんは通路で別れる際、研修生ようの木でできたプレートを渡してくれた。


その後、少し世間話をしたあとにハジメは、受付の場所に戻った。

戻って少ししたときである、彼の目の前にひときわ目立つ金色の甲冑を着た男が現れた。


「済まない、研修会受付をしたいのだがどこかわからなくなってしまって、教えてくれないだろうか」


確かに入ってすぐの広間とはいえ広い。更にはいろんな窓口があるので迷っても仕方ない。逆に見つけられた彼はラッキーだったのだろう。

ハジメは丁寧に教えてあげた。


それにしてもすごい格好だったな、きっとお金持ちのボンボンだろうな。


すると少しして


「やぁ さっきはどうも、助かったよ、君も研修会なんだろ?よかったら一緒に受けないかい?君の話も聞きたいし、終わったらお礼に飯も奢りたいしね。」


そして研修会の時間になった。とうとう彼はハジメについてきたわけなのだか話している限りハジメの想像していたボンボンのお坊ちゃまでは無いようだ、おしとやかで決して自慢をしない、強いて言うならお父さんの話をしていた。どうやらとてもすごい人らしい。他人を優先に考え他人のためにすごい頑張れるのだとか、話していて思ったが彼は確かにお金持ちの家庭に生まれたボンボンだ、しかし、親の名誉や金にすがらず、親を目標に自分でしっかりと前を向いて歩いている。立派なものだ。


話しているうちに周りに人が集まってきた。そして前に一人の男性が現れた。メクリアと同じ格好をしていることからきっと彼もスタッフの一人なのだろう。

彼は、長々とモンスターのことやコルトが話していたスキルのこと、その他いろいろ話していたが、まとめると以下のとおりだ。


この世界のモンスターは、無知種と有知種で別れており、その名のとおり、人間と意思疎通ができて和解や共存のできるものを有知種、逆に、集団生活や多少の文明を築いて居てもこれらができないと判断されたものに関しては、無知種としている。いい例を挙げるならゴブリンとオークだ、ゴブリンは、文明は確認されているが、意思疎通等ができないことから無知種としている、しかしオークに関しては戦闘は好むもののそれは競技としてであり、人間とも意思疎通ができるため有知種として人間と共存している。しかし彼らの前で有知種と呼ぶのは、禁句とされている。


そして、冒険者とハンターについて、ハンターは、必要最低限の狩りをしてその報酬を生活費とし拠点等で暮らす、それに対し冒険者は、自分の技量や装備のレベルによって、拠点を転々とし生活の安定とともに富や高みを狙う人たちのことを言う。

そしてそれを、階級で分ける、それは冒険者や出稼ぎに遠出するハンターにとって、自分の強さとクエストの目安であって、更には自分の地位を確立するのに有効なもとして使われる。ちなみに階級は数字でラインが引かれている。0から100がラピス、100から10000がブロンズ、こんなように増えって行き最後にはアメジストで100億ptが必要となっている。更に各階級に上がるには、王都から発注されるクエストをクリアする必要がある。

しかし他の国での階級の捉え方はそれぞれなのでアメジストだからといってエスクド(今いる国)と同じ対応をしてもらえるとは限らない。


そんな内容の研修を受けたあと各武器種に分かれてその武器のスキルの出し方や特性を聞いた後に再度集まって実践形式の研修をするらしい。


「僕は、剣士を目指してるから剣士のとこ行くけど君は・・・どれが武器なんだい?」


「俺はこれらしい」


ハジメは自分の口を指さした、しかし当然ながらそんな武器種があるわけなくとりあえず甲冑の男についていくことにした。集まって行われた剣士の講習は、脳のある脳筋男の話だった。顔にも傷のあるその男は、大きな声で元気の良い講習をした。


「さぁ、ここに集まったってことはみんな剣士志願だな、俺はハンターでも冒険者でもなく王族の軍のものなんだが今日は皆のために特別に、剣士をする上でのコツ、そして俺が剣を扱う上で強くなるためにしていることを叩き込んでやる。」


「まず、俺は必殺技を作っている、あらゆる戦況でそれに適したテンプレートを作っておく、そうすればたとえ自分の動きにくい戦況、敵の立ち回りに遭遇しても、それを難なく乗り越えることができる。しかし問題点としてそれは後に硬い考えを生んでしまう、そこは、臨機応変に対応するのだがその時、みんなの心の中で今から言う言葉を思い出してくれ、技はテンプレートでも敵はテンプレートではない、だ。・・・」


そこからはほぼ根性の話だった。そして彼が必殺技を見せてくれるという。


「みんな少し離れてくれ」


彼は背中に背負っている大型の剣を難なく片手で持つと


「必殺、猪突猛進斬り!!」


たくましい名前を叫ぶと、大剣を振りかぶった肩で突進し始めた。最初はスキしかないと思ったがよく見ると彼の肩に盾のようなものが浮いて見える。そしてその盾で実験用のカカシを吹き飛ばすと同時に振りかぶった大剣で切り上げ攻撃をする。


「この技にはスキルが使われている。だからこそできる技だ、みんなが真似してもそのまま首をはねられておしまいだろう。だから自分のスキルと相談して自分にあった必殺技を作るんだ」


彼の話は熱狂的で聞いてる方も心が熱くなるそんな講習だった。


「じゃあみんな、早速、必殺技を考えて見ようか!」


そして10分くらい各自で広く場をとって自分の剣を振りながら必殺技を考えた。


「じゃあ、誰かに紹介してもらおかな?お、そこの気合の入った甲冑の兄ちゃん、やって見ようか。」


指を刺されたのはハジメの横にいる、彼だった。もちろん甲冑の頭までかぶっているため顔は見えない。しかしあの男からすればどれも自分には劣る兄ちゃん、姉ちゃんなのだろう。甲冑の彼は、ゆっくりと前に出る。


「兄ちゃん名前は?」


「レ、レオンといいます」


「そうかレオンかっこいい名前のお前さんの考えた必殺技を見せてくれるか?」


そう言ってみんなが少し離れたところで甲冑から大きな声が聞こえた。


「ひ、必殺!切り上げからのき、切り下げ!!」


彼の腰から引き抜かれた剣は少し特殊だった。先が尖ってなく平らで突きですらも刺すというより切るという方が正しい気がする。そんな剣をさっきの男のように振りかぶるとそのまま上に切り上げた。

その時、場に居た全員が考えただろう、どう“切り下げる”んだと、

しかし、思いの外すごいものが写った、なんと彼の切り上げた剣は空中でなにかに弾かれたように下に進んでいく、まさに切り下げと言うやつだ。その場に大喝采とは行かないが皆が予想外の展開に拍手をした。彼はスキル持ちの武器を持っているのかと。


「いやー予想外予想外、まさかたまたまスキル持ちだったなんて、ただ名前でやることがバレバレなのと切り下げた箇所が切り上げた箇所と一緒なのは改善が必要だな。だがよくやってくれた!彼にもう一度拍手だ!」


彼は、硬い頭を硬い手で擦りながらハジメの横に戻ってきた。


「なかなか良かったよ」


ハジメが声を掛けると彼は「ありがとうと」返してくれた。最初は少し派手で目立つやつだと思ったけど、内面は割と気さくでいいやつだな。とハジメは思った。


階級について詳しく書くと、階級が上がるごとに0が2つ増えていきます。

そして、種類は下から、ラピス、ブロンズ、シルバー、ゴールド、ルビー、アメジストです。


独り言になってない独り言

まだ、ストックができてないので、もしかしたらあげれない日ができてしますかも、”ストック作ってからUPすればよかった。”


読んでいただきありがとうございました。毎日を目標としてますのでこれかもよろしくおねがいします(モチベにもつながるのでいい評価待ってます。)

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