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父との面会

今回は主人公の正体が判明します。

大勢の家臣が集まる広間で四郎は平伏していた。やはり悪い予感は当たったようだ。やっぱり俺は武田勝頼か……。


「お屋形様おなり〜!」


顔は見えないがひしひしと威圧感が伝わってくる。やべー、武田信玄怖えー。背中に冷たいものが流れる。


「面をあげい!」


「ははー!」 ……暫く間をおいて俺は顔をあげる。


「四郎と申します。この度はお屋形様の御尊顔を拝見でき恐悦至極にございます。」


その様子に晴信やまわりの家臣達は驚きの表情を浮かべる。


「うむ!儂が其方の父である!もっと近う寄れ!そちの顔を良くみせよ!」


晴信は驚いていた。先程の挨拶もそうだがとても6歳には見えない体格である。本当に此奴は四郎か?しかし四郎が近づくとすぐにそんな考えはなくなった。


何故なら親族の誰より、自分の息子の誰よりも晴信の顔にそっくりだったからだ。まるで映し鏡のように小さい頃の自分が目の前にいた。


「立派になったな四郎。良い面構えじゃ!よほど儂の血を色濃く引いたのか儂の幼い頃に瓜二つじゃ。」


「もったいないお言葉」


「これ父の前でそう畏まらんでもよい。それに儂のことは父と呼べ。しかし狼藉ものの件や其方の知識どこから学んだ?儂は傅役も何もつけなんだが?」


前世の知識や能力とはもちろん言えないので俺は頭を巡らせこう答えた。


「書物や旅の僧、旅の武芸者に教えを請いましてございまする。」


晴信は鋭い眼差しで俺の顔をみていたが、やがて顔を崩し笑い出した。


「ワッハッハ、まあ良い。これからはその力儂の為に使え。そして其方に褒美を授ける。何か欲しいものはあるか?何でも良い一つだけ何でも欲しいものをくれてやる」


晴信は思っていた。此奴が何を欲しがるかで此奴の価値がわかる。城か?馬か?刀か?金か?


俺は頭の中で考えを巡らせた。あまり凄いものを望めばしっぺ返しをくらう。しかし何でもくれると言うのは魅力的だ。俺は何も持っていない。


欲しいものを手に入れるのは今しかないならば運命を変える為にも俺がこれから生き残る為にもあれを頼もう。


「恐れながら父上、欲しいものがございます。」


「なんじゃ?遠慮はいらん申してみよ。」


「ははっ。人を1人いただきとうございます。我が傅役として」


「うむ人とな?もともとこの度誰かをつける予定でいたのだが誰かのぞみのものでもおるのか?」


自分の息子として武将として育てることを決めた晴信は誰か譜代の家臣を後見役としてつける気でいたがまさか四郎が人を欲しがるとは思ってなかった。


まわりの重臣達はざわついている。誰の名が呼ばれるのかを皆眼を見開いてこの聡明な幼子をみている。


「はい、飯富源四郎様をいただきとうございます」


重臣たちは驚きのあまりざわつく。しかし一番驚いているのは末席に座っていた飯富昌景その人である。


「ほう昌景か?なぜ昌景を選んだ?」


「はっ。私の知る限り、飯富源四郎様は武田家最強の武将だからです」


「あいわかった。其方に飯富昌景を傅役としてつけよう。良いな昌景?」


「ははっ。そこまで某を買ってくださっているとはこの飯富昌景、武田四郎様の為に尽くす所存にございます。」


「うむ息子を頼んだぞ。そして今の身分では色々不備もあるので断絶していた甲斐の名門山県を名乗り家を起こせ。そちは今より山県三郎兵衛昌景じゃ」


「ははーっありがたき幸せ。」


「そして四郎よ。諏訪に500石の領地と太刀を一振り与える。今後も励め」


「ありがたき幸せにございます」


こうして俺は武田家最強のあの山県昌景と、一振りの太刀、そして500石の領地を手に入れたのだった。


山県昌景になるのは事実は義信謀反後ですが今回は都合上山県になってもらいました。

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