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大崎玄蕃と名を変え生き延びた武田勝頼の末裔の咆哮  作者: 吉良山猫
第2章海津城編
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大鷹

卵から生まれる者は初めて見たものを親と認識して懐くと聞いたことがあります。刷り込みというやつです。

勝頼の肩には革で出来た肩当てが日中は欠かせない…何故かと言うと数週間前松代温泉に向かう最中に傷ついた大鷹を見つけたので手当てをしたところ懐かれてしまったのだ。


その為勝頼の肩には日中常に大鷹が止まっている。しかも普通の鷹より数倍でかい!この辺りの空の王者のようだ。


しかもかなり外見は美しく頭も賢く勝頼の言葉がわかるようである。ちなみに雌のようなので名前をルミ号と名付けた。


大鷹の王者ゆえか気位の高い性格のようで目つきも鋭く威圧感があり、並のものでは腰を抜かしてしまう。しかし主人には忠実でいろいろとわきまえている。可愛い奴だ。


実を言うと令和の時代から勝頼は猛禽類が好きであり猛禽類カフェに行こうかといつも思っていたのだが、その中でも特に大鷹が好きであった。飛ぶ姿と獲物を狩る姿が美しいからだ。


勝頼は葵を呼んであることを命じた。ある鳥の卵と雛を大量に捕獲せよと。鳥の頭の良さを思い出し実感した勝頼は鳥を軍事利用しようと考えたのだ。


伝令や攻撃など様々な使い道がある。鳩にそこまで期待するのか?と思うだろう。しかし勝頼が集めさせたのは鴉の卵や雛だ。


鴉は忌み嫌われ者だが頭が良くオウムや九官鳥のように人の言葉を話せるのはあまり知られていない。しかも大柄で力もある為ちょっとした物なら運べるし訓練すれば数十羽で協力すればそれなりのものも運べる。


上空から爆弾をどかんとかな…フフフフフ…伝書鳩の代わりとしても使え鳩より強い。それを風魔衆に訓練させるのだ。


ルミ号も頭が良いのでそれに近いことは出来るが鴉は嫌いなようだ。氷の女王の様な目で睨みつけている。


知らないものから見ればやはりルミ号は恐ろしさを感じるに違いない。


ルミ号は勝頼の側を離れている時も指笛を吹けばいつでも飛んでくる。大鷹だけに!やはり可愛い奴だ!


大丈夫だと思うが網丸や仲間の動物を襲ったり食ったりしてはならぬと良く言い聞かせておいた。


勝頼が大鷹に懐かれ肩に乗せていることや勝頼の優秀さから甲斐の虎や越後の龍、相模の獅子のように勝頼は信濃の大鷹と言われるようになるのであった。


まんざらでもなかったので鎧の胴丸に大鷹の絵を入れたのは内緒だ。


何はともあれ今後ルミ号と鴉部隊は戦果を挙げ勝頼を大いに助けることになるのである。


そういえば現在の各国の状況だが、武田は川中島の戦いがなかった為、甲斐で動員できる兵力が15000で南信濃で8000、北信濃の勝頼が12000、今川が駿河、遠江、三河を合わせて45000、上杉政虎が越後と臣従した長野氏の上野半領、越中の一部を合わせて35000、北条が30000といったところである。兵の数だけが全てではないが名門今川が頭一つ抜け出ているようだ。


史実通りなら来年桶狭間の戦いが起こり戦力バランスが崩れるはずだが…


歴史は常に動いており変化している為、勝頼にも未来は分からなかった…


兵力は史実と誤差はあると思いますがこの小説の流れで分析して考えてます。

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