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大崎玄蕃と名を変え生き延びた武田勝頼の末裔の咆哮  作者: 吉良山猫
第2章海津城編
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熊対化け物

領民の為に勝頼は立ち上がりますが葵は食欲の為に立ち上がります。

山沿いの村の領民達より海津城の勝頼に嘆願がだされた。最近村に巨大な熊がでて家畜を襲うので村人で退治を試みたが返り討ちにあってしまい死傷者がでている為このままでは村は全滅してしまう。何卒助けてほしいとのことであった。


昌景が「勝頼様、ここは民の為に我等武士がなんとかするべきかと思いますぞ!」と言うので勝頼は村人達に「あいわかった!安心するが良い!我等が熊は何とかいたそう!」と胸を張って答えた!


村人達はありがとうございますだと平伏しながら喜んでいる。


勝頼はやれやれ厄介な問題だがたまには熊肉でも食べるのも良いかと思った。


村人達が帰った後に勝頼は家臣達にこのことを伝え、熊退治をするので誰か手を貸してほしいと話す。


昌景が最近は信春ばかりが勝頼の共をしているので今回は某がお供させて頂きたいと名乗り出ると、光秀が某もと後に続く。そして意外だったのは何故か上泉信綱も某もと手を挙げる。鉄砲が使えて槍の名手の山県昌景や鉄砲の名手の明智光秀はわかるのだが、剣の達人の上泉信綱がなぜ?と勝頼は思った…


流石に剣で熊を倒すのは無理ではないかと思ったからだ。しかし自信ありげに上泉信綱は不敵な笑みを浮かべている…うちの家臣は何故か笑顔が怖いと思う勝頼なのであった。


翌日準備を整えて熊狩りに出かけようとする勝頼の前に腰に腕を当ててポーズをとりさあ行こうか的な葵と網丸が立っていた。網丸は軽傷で完治したらしい…


葵の登場にびっくりした勝頼だが…葵は食べたい食べたい!腹ペコだとジタバタするのでどう知ったかわからんが仕方なく連れて行くことにした。


村人達の話では熊は7尺はあるらしい…羆じゃあるまいしまさかなと思いながらも勝頼は兵200と昌景、光秀、信綱、葵、網丸と自身が飼う猟犬を引き連れ山に向かったのであった。


山を探しても中々見つからなかった熊だが日が暮れようかと思う頃兵達の悲鳴が上がった…熊が出た!まずいのは勝頼自身と鉄砲の名手の光秀のいる位置からその場所ははなれている…葵と網丸はいつのまにか勝頼の付近から気配が消えているが間に合わないだろう…


一番近くにいるのはよりによって鉄砲を持たない上泉信綱だ!昌景は勝頼より近いがそれでもやや遠い…まずいな!


勝頼は風魔衆に昌景にすぐ向かうように伝令を出したのだが…


熊が現れた現場では兵が数名熊に襲われて殺されていた…


そしてその現場に1番に駆けつけたのは上泉信綱であったが彼は落ち着いていた。


そして熊に挑みあっという間に熊の両腕を切り落とすと最後に熊の首を刎ねたのであった…


あり得ない…常人なら不可能なのだが上泉信綱が化け物なのと、彼がこの時使用した刀が通常より分厚く頑丈な同田貫だった為、熊退治に成功したのだ!


怖い恐ろし過ぎると他の者達が震え上がったのは言うまでもない。


熊は無事退治されたが7尺は運ぶだけで大変だった。


海津城に運ばれた熊は解体され熊鍋や干し肉、保存用にまわされた。


毛皮は葵がどうしてもほしいというので葵にやった。皮をなめしてもふもふしたいらしい。


勝頼は小麦やバター、牛乳を使って熊肉でシチューもどきを作ってみたのだが葵が予想以上に気に入り食べた後も皿まで舐めていたのはご愛嬌だ。


勝頼家臣団はたくましく熊くらいでは美味しくいただかれることがわかった今日この頃であった。

同田貫は子連れ狼でも有名な分厚く強度の高い刀ですり

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[一言] 遺族に対する補償は?(この時代は、当然ないけど令和ならもちろん…)
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